BIKEHAND 11速チェーン切り YC-324SC
11速まで対応する、大型のハンドルで力を入れやすいチェーン切り。チェーン幅に合わせて受け側のネジを調整することで、様々な幅のチェーンに対応するとともに、確実にチェーンピンを押し込むことができる。
評価 ★★★★☆
購入価格 2400円(Amazon)
長所 -Pros-
- チェーンを受ける部分をねじで調整でき、11sまでのチェーンに対応
- 大型で力を入れやすいハンドル
短所 -Cons-
- さらにチェーン幅が細くなる12s, 13sに対応できるか不明
様々な段数のチェーンに対応
チェーン切りは、プレートを固定し、「矢」と呼ばれる棒状の部品を押し込むことでチェーンピンを押し出すことで、チェーンを切断する。
こういった工具は製品自体の精度や剛性に加えて、力の入りやすさが作業性に大きく影響するが、バイクハンドのYC-324SCは携帯を考慮した製品ではないので、本体もハンドルの大きさも十分。軽い力で作業ができる。
チェーンの幅は変速段数によって異なるので、チェーン切りは「8~10速用」などとある程度の幅をもって対応していることが多いが、バイクハンドのYC-324SCはチェーンのプレートを押さえる部分がネジで調整できるようになっている。
そのため、ママチャリに使われるチェーンから、細い11sチェーンまで、様々な幅のチェーンに対応している。
ただし、発売時は11速までのチェーンしか存在しなかったため、12速、13速チェーンについては対応が謳われていない。
ピンを抜く作業については、凹形のガイドにチェーンがはまるなら問題なく行えるとは思うが…
チェーンを切る際は、まずチェーンをガイドにはめてから、受け側のネジを回してプレートに密着させる。
ガイドは強度がないので、ここに力がかからないことを確認したうえで、ハンドルを回すと矢が繰り出され、ピンを押し出してチェーンが切断される。
最近はミッシングリンクのようなワンタッチのチェーンリンクを使うを使うことが多くなったため、アンプルピンを使うことはめっきり少なくなったが、チェーンを繋ぐときも同様の手順で行う。
カンパニョーロのチェーンにも対応
カンパニョーロの11sチェーンは、アンプルピンで接続後、ピンの余分を折り取った箇所をカシメる必要がある。この工程が行えるカンパ純正チェーン切りは非常に高価だが、YC-324SCはカシメ作業も行えるようになっている。
矢を取り外し、カシメ用の部品に交換し、チェーンを折り取った部分を押しつぶすことでカシメ作業が行える。
まとめ: 安価で作業しやすいチェーン切り
安価ながら作業性がよく、確実にチェーンの切断が行えるチェーン切り。
調整機構のおかげで対応するチェーン段数も幅広いので、これを1つ持っていれば、手持ちのバイクのチェーンは一通り整備できそう。
もちろん、高価なメーカー純正工具に比べると仕上げや耐久性は劣るが、ショップならともかく、趣味で自分のバイクを整備する程度であれば十分すぎるクオリティだと思う。