関西シクロクロスおなじみの会場、マキノ高原。
今年はコースレイアウトが変更され、短い登りと下りが繰り返す構成に。
高強度インターバルに耐えるフィジカルはもちろん、高速コーナーのスピードコントロール、キャンバーの捌き方など、テクニックも求められるコースでは2位パックで展開。最後まで気の抜けないレースになった。
11/30 関西シクロクロス第5戦 マキノ E1
天候:晴れ 16度
コースコンディション:ドライ 草地
リザルト:3位/65名(9周回 +1:29 順位4% フルラップ完走34名)
機材
TREK Boone 2号車
- 前輪: Nepest MAUI 45 / Panaracer CGCX + Insert / 1.6bar
- 後輪: Nepest NOVA 45 / Panaracer CGCX + Insert / 1.6bar
※空気圧はPanaracer デュアルヘッド デジタルゲージ基準
コースとセッティング
第5戦の会場は滋賀県北部、マキノ高原。夏場はキャンプ場やグラウンドゴルフ、冬はファミリー向けのスキー場として営業されるレジャー施設だ。
関西シクロクロスでは古参の会場で、過去には3度の全日本選手権が開催されている。

ゲレンデの斜面に設営されたコースは、坂道を駆け上がるパワーはもちろん、高速コーナーを捌くコーナリング技術も重要だ。さらに、山側には急な斜面を利用したキャンバーや激坂の登り区間も設けられ、シクロクロス特有のテクニックも要求される。

今年はコースが大きく変更され、長い登りが無くなった代わりに、短い登りと下りが繰り返すレイアウトに。
例年に比べて、短時間のパンチ力を要求される性格になった。
試走をしたところ、高強度のインターバルトレーニングのようなリズム感だ。
実際、レースのログを眺めると、無酸素インターバルそのものといえるグラフが描かれている。

また、下り→コーナー→登り返し、というセクションが多く、スピードを乗せたままコーナーを抜け、いち早くペダルを踏んで加速するスキルの重要性が高いと感じた。
仮にフィジカルが同じでも、コーナーの脱出速度が1km/h違えば、ペダルを踏むタイミングが1秒早ければ、続く登り区間では少なくない差が生まれる。
路面はドライでグリップも良く、一見するとフィジカルだけで勝てるコースに見えるが、実際のところはテクニックの比重も大きい。
ところで、マキノ高原へ向かう道路にあるメタセコイア並木はここ数年、SNSで話題の観光スポットになっており、会場入りには難儀した。
ちょうど紅葉の時期が重なったこともあり、実にインスタ映えする渋滞を堪能した。

レースレポート
先週の第4戦 烏丸半島は欠場したが(東海CXのJCXレース出場のため)、ゼッケンは2番。
1列目、コースのやや右寄りのグリッドを選択した。
スタートダッシュはうまく決まり、舗装路の登りを加速していく。

序盤はコータプロ、村田さんに続く3番手に位置取りする。
このままハイペースで引っ張ってもらって後続に差をつけたかったが、タケロウ氏と滉太がしっかり上がってきている。

結局、コータプロは早々に抜け出して単独になり、4名の2位パックが形成される展開になった。
2周目はパックの先頭でペースを作る。昨日宿でよく寝たせいか、今日は結構踏めている。
パックが少しバラける展開もあったが決定打にはならず、4名揃ってレースは進む

9周回のレースは折り返し、5周目へ。今回のコースレイアウトは、往路・復路ピット後にハードな登り区間があり、レースの勝負どころになっている。
そんな往路ピット後の登り区間でタケロウ氏がオーバーテイク。村田さんも続く。
この後はキャンバーや土手の登りが連続する区間。できれば先頭で入りたかったのだが…
嫌な予感は当たるもので、斜めに土手を登った直後のキャンバーで、斜面をトラバースするか、下まで降りるかラインに迷ってミス。パック先頭のタケロウ・村田ペアから少し車間が開く。
続く台地エリア、激坂を駆け上がるところでももたつき、ずっと背後に控えていた滉太にも抜かれる。
ここでリズムが崩れてしまい、ずっと4名で展開してきた2位パックからひとり脱落。7秒ほどの差が開いてしまった。

無理してもミスを重ねるだけなので、いったん落ち着いて気持ちを立て直す。
テクニカルなセクションは単独のほうが速いし、がむしゃらにプッシュする必要はない。自分のペースを守りつつギャップを詰めていく。
そして6周目、キャンバーエリアで差を縮めて、シケインで2位パックに再合流した。

ゲレンデ直滑降のスピードを乗せたまま最終コーナーを曲がり、舗装路で加速。再び攻勢を仕掛ける。
このままパック先頭に出るつもりだったが、村田さんが頑として譲らない。

コーナーの立ち上がりで何度か仕掛けるが、都度阻まれる。
往路ピット後の登り区間でようやくパス。狙い通り、パック先頭でキャンバー区間に入れた。
こういうセクションでは、パックの車間が少し開く。
激坂ヒルクライム区間で1~2秒のギャップを作った。
そして、続くハイスピードな下り区間。ここは自信があった。
逆バンクの高速右コーナーからキャンバーに入り、スピードを殺さずにクリア。

復路ピットで4秒リードしていることを確認し、直後の登り区間でさらにアタック。シケインでは9秒差を作った。

ここで、ずっと体力を温存していた滉太が単騎で抜け出し猛追。8周目前半で追いついてきた。
そして往路ピットを過ぎ、キャンバー区間に入る手前でアタック。来るとは思っていたけどついていけない。
キャンバーでも差を広げられてしまった。

その後は単独。2位の滉太からは遅れ、4位のタケロウ氏にも十分な差がついているので、攻めすぎないように抑えつつファイナルラップをこなす。
先頭のコータプロから1分29秒遅れ、2位の滉太から21秒遅れで3位フィニッシュ。
レースを振り返って
パワーコースと言われながら、実は結構テクニックの比重が高いマキノ高原。
今年は良く踏めていたし、コースの走り方も悪くなかった。
結果、自分のパフォーマンスを考慮すると十分に満足できる結果を残せた。

7周目、硬直した2位バックから抜け出し、レース展開を作った点は自画自賛したい。
| 周回数 | ラップタイム |
| 1周目 | 7分08秒 |
| 2周目 | 7分07秒 |
| 3周目 | 7分11秒 |
| 4周目 | 7分10秒 |
| 5周目 | 7分20秒 |
| 6周目 | 7分14秒 |
| 7周目 | 7分03秒 |
| 8周目 | 7分09秒 |
| 9周目 | 7分14秒 |
ただ、斜めに土手を登った直後のキャンバーで、ラインに迷うことが何度かあり、タイムロスしたのは反省点。
ここは斜面をトラバースするか、下まで降りるか、2通りのラインがある。
下まで降りて登り返すラインは安定感が高いし、脱出で速度が乗るので次の登りまで含めると速いが、登りで脚を使う。
レース中は基本的にこちらの走り方を選んでいたが、斜面をトラバースするほうが体力的に楽なのだ。
ただ、乗車するなら繊細なバイクコントロールが必要だし、降車する場合はランのダメージ+再乗車のロスがある。

楽そうなトラバースラインを選んで、ミスして、遅れを取り戻すために余計に脚を使う…そういう無駄から無くしていきたい。
来週は悩んだけどレースはお休みして、その翌週、12月14日は大阪 二色の浜でシクロクロス全日本選手権に出場。
今年も完走、そして10位以内を目標にして走ります。
応援・撮影・サポートありがとうございました。

