シクロクロスにパワーメーターは不要

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2020-21シーズンのシクロクロス参戦では、2台のレースバイク両方にパワーメーターを取り付け、レース中のパワーログを記録した。

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その上で言うけど、シクロクロスにパワーメーターは不要だと思っている。

目次

レース中のパワーを記録する意味

まず、レース中にパワーを見る余裕は無い

なので、シクロクロスにパワーメーターをつける場合、ガーミンなり何なりに記録しておいて、後から見ることになる。

あとから見て何かの役に立つかといえば、周回ごとの同じ区間(上りとか、砂区間とか)でパワーがどうか見たり、使いみちがないわけではない。
しかし、シクロクロスの速い遅いというのは、コーナーや路面に適応するテクニック、あるいはランに影響される部分が非常に大きい。

つまり、パワーが出ているからといって速いとは限らない
たとえば砂セクションなどは顕著で、むちゃくちゃに踏み倒すよりも、パワーを抑えてでも轍を精密にトレースしたほうがずっと速かったりする

レース後半、上り区間の平均パワーが下がったり、コーナー立ち上がりのインターバルで踏み切れなかったりということがわかるかもしれないが、
それを反省材料にしてうまく利用する方法が思いつかない…

トレーニングで使うと自分の能力がハッキリ可視化できるんだけど。

シクロクロスレース中のTSSはアテにならない

トレーニング量を管理するため、あらゆる自転車のあらゆるライドでTSSを記録したい。

そう思って所有するほぼ全てのバイクにパワーメーターを取り付けているんだけど、残念ながらシクロクロスではマトモにTSSが算出できない

TSS(トレーニングストレススコア)は、

TSS = 時間[h] × ( NP[W] / FTP[W] )^2

で算出される。

NP(標準化パワー)は、30秒ごとの平均パワーを4乗した総和を4乗根したもの。

平均パワーが同じでも、ヒルクライムと激しいインターバルトレーニングでは肉体に与えるダメージが違うことに着目して、上記のような計算で標準化パワー:NPを定義している。

しかし、30秒に満たないマイクロインターバルはNPの計算に加味されない
700W 10秒+100W 20秒というインターバルを繰り返すときと300W一定パワーで踏み続けた場合、NPはどちらも300Wとなってしまう。

シクロクロスは数秒踏み込むマイクロインターバルが多く、足を止めている時間も意外と長いので、実際の運動強度よりもNPが過小に算出されてしまうというわけ。
さらに、シケインや階段で自転車を降りて走る間の運動は、当然TSSに加味されない。

20-21 関西CX 希望が丘のパワーログ

以上の理由で、シクロクロスのログでは、心拍数ベースで算出したTSS(hrTSS)を記録している。

ちなみに、2020-21くろんど池のレース(50分)を例に挙げると、心拍ベースでは73TSSだが、パワー基準では54TSSだった。

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それでもパワーメーターを取り付ける理由

じゃあ何故パワーメーターを使ってるんだ?というと、一応理由はある。

オンロード練習用

シクロクロスバイクでロード練をするときにはやはりパワーは測りたい。
このために着けていると言っても良い。

ウォーミングアップ用

レース前のウォーミングアップではパワーと心拍数をにらみながらローラーを回している

ウォーミングアップのメニューは、ZWIFTのワークアウトにあるような、

数分間ランプアップ→30秒ほどのインターバルを数本

というもの。

10~15分間くらい回すが、時間よりも、一定のパワーでちゃんと踏めて、心拍数が十分上がるかどうかを目安にしている。

今後のため

今はまだ有効な使いみちが無いけど、今後うまい使い方を見つけたときに使えるよう、ログを記録している。

モータースポーツでは、ドライバーの運転操作や各種ログを記録して、タイムアップに役立てるのが常識となっている。
取れるログは記録して持っていけば、意外と役立つこともあるんじゃないだろうか…

シクロクロスで使用しているパワーメーター

パワーメーターは、価格と重量の観点から4iiiiを使っている。左側のみの片側測定だけど、レース中のログ記録程度であればこれで十分という判断。
重量増はわずか9g。クランク裏側に接着されており突起部が無いので、レース中引っ掛けることもない。

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4iiiiの前はSRAM Quarqを使っていた。24mmシャフトのGXP規格だが、SRAMのGXP BBは浸水しやすい難点があった。
GXP BBを何個か壊した後は、シマノのホローテックII BBにスペーサーを挟んで流用していた。

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故障歴

たまに、壊れないか質問されるので書いておくが、シクロクロスでは過去にQuarqを1台、4iiiiを1台壊している

浸水なのか振動か、それとも結露の影響かわからないが、どちらも正常なパワー値を出力しなくなった。

ロードで使っていたものも含めると、Quarqは3台中2台壊しているので、ちょっとデリケートなのかもしれない。
ちなみに4iiiiは、通算3本使用して故障は1本。Oリングが劣化してくるので、シリコングリスを塗ったり、電池蓋の隙間をダクトテープで養生したり、ちょっと気を使うようにしてからは問題は起きてない。

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