Panaracer Tubeless Tape TLT-21
チューブレスタイヤを使用する際、リムのスポーク穴を塞ぎ、気密を取るためのテープ。テープ幅は2mm刻みでラインナップされている。
チューブレスリムだけではなく、クリンチャーリムのリムテープの代わりとしても使える。
パナレーサー PRパートナーとしてプロモーション活動を行っています。
本品は、パナレーサー株式会社様より提供いただいた製品です。
長所 -Pros-
- 幅のバリエーションが豊富
- テープ幅がプリントされていて判別しやすい
- 安価
短所 -Cons-
- 重ね巻きする場合は10mでギリギリ
突然の銃撃
R’AIRでゴキゲンなロード練を堪能した日の夜のこと。
夕食のあと皿洗いしていたら、9mmショートくらいの発砲音が突如響いて、咄嗟に身を屈める。
落ち着いて周りを見渡すと、リビングのバイクラックに掛けたロードバイクがパンクしていた。
もしかして、あれだけ注意したのにも関わらず、チューブを噛み込む組付けミスをやらかしたのだろうか。
ところが、タイヤを外して調べてみると、チューブに穴が空いているのはバルブ付近ではなく、リムテープがずれて、ニップルホールの角に当たったチューブが裂けてバーストしていた。
チューブ交換時によく確認しなかった私が悪い。
リムテープの変形を見る限り、ある程度の期間この状態だったようだが、以前のブチルチューブは肉厚で、バーストに至らなかったのだろう。
それにしても、昼間、鍋谷峠の下りをブッ飛ばしてるときじゃなくて良かった…と冷や汗をかいた。
提供品とはいえ高価なRAirを速攻バーストさせて胸が痛いが、まずはリムテープをどうにかする。
ずれたリムテープは伸びてきているし、癖がついているのでもう使えない。
今回は、パナレーサーのチューブレスリム用のリムテープを使うことにした。
チューブレス用のリムテープだが、実はクリンチャーリムにも使用できる。
しかも、クリンチャーリム用のリムテープ(輪っかになっていてはめるタイプ)より軽い。
また、粘着材でリムに張り付く、ずれる心配もない。
パナレーサー チューブレステープ
元祖とも言えるスタンズに始まり、チューブレーステープは各社から販売されているが、
パナレーサーのチューブレステープは10mで1500~1700円(税抜)と、TL用テープの中では(流用を除き)一番お手頃な部類に入る。
チューブレスホイールを使うにあたって、今まで数社のチューブレステープを使ってきて、最近は3Mテープを使っていたのだが、
空気漏れを防ぐという意味では、正直言って仮固定テープもチューブレステープも大差ない。
では専用品はどういうところが違うのか?
チューブレステープとしてよく流用される水色の仮固定用テープ(3M 8898)と比べてみた。
仮固定用テープはもともと、その名の通り仮固定に使用するテープ。
机を運ぶ時に引き出しが開かないよう止めておいたり、家電に保証書や注意書きを貼り付けておいたり。
家具や家電を買ったらこういうテープが貼り付けてあるのを見かけることがあるかもしれない。
さて、この仮固定用テープ、誰が見つけたのか、チューブレステープとしていい感じに流用できる。
価格も安いので、密かに使っている人も結構いるんじゃなかろうか。
そんな仮固定用テープにも欠点があり、まずはテープ幅が18mmか24mmしかないこと。昨今のワイドリムはロード用であっても内幅25mm以上が珍しくなくなってきた。
また、仮固定というだけあって粘着力が弱く、タイヤを脱着するとビードが当たる部分がズレてシワになる。
テープの剥がれは空気漏れの原因になるし、一度浮いた部分には隙間にシーラントが入り込んでしまう。こうなってしまうと巻き直しが必要になる。
仮固定用テープを使っていたときは、タイヤ交換のたびにテープを巻き直していた気がする。
一方、パナのテープは専用品だけあって、若干分厚くてコシがあるし、粘着力も強い。何度かタイヤを脱着してもズレてこない耐久性がある。
こまめに仮固定用テープを巻き直すか、専用品を巻くか、悩みどころではあるが、
パナレーサーのテープは後述のように幅のラインナップが豊富なため、ワイドリムを使っているなら本品を選ぶほうが良いと思う。
幅広いサイズ展開
現在、ロード用、グラベル用、MTB用など、様々な幅のリムが流通しているが、パナレーサーのチューブレステープは2mm刻みで5種類の幅が展開され、たいていのリムに適合するようになっている。
なお、リムテープの幅はリム内幅の+2~+3mmが目安とされている。
品番 | サイズ | 価格(税抜) |
TLT-19 | 10m x 19mm | 1,500 |
---|---|---|
TLT-21 | 10m x 21mm | 1,500 |
TLT-23 | 10m x 23mm | 1,500 |
TLT-25 | 10m x 25mm | 1,700 |
TLT-27 | 10m x 27mm | 1,700 |
TLT-30 | 10m x 30mm | 1,700 |
所有するリムに合わせて21mmと25mmを持っているが、表面にテープ幅がプリントされているのでわかりやすい。
リムへの貼り付け
今回はやや変則的にクリンチャーリムに使うが、チューブレスレディのリムでも作業は同じ。
バルブ穴付近から巻き始め、テープをしっかり引っ張って、シワにならないよう巻きつけていく。
チューブレスなら2周巻いているが、ビードが上がりにくい時は3周以上巻くこともある。
今回はクリンチャーだし、テープの強度に期待して1周だけ。
バルブ穴の部分は、千枚通しで下穴を開けてから適当なプラスドライバーで貫通させる。
パナレーサーのウェブサイトにアップロードされている説明書(PDF)が参考になる。
巻き終わってから思ったが、今回こそ仮固定用テープで十分だったかもしれない…
まとめ:使い勝手も入手性も良いリムテープ
コストの安さ、テープ幅の豊富さ、入手性など、実は結構優秀なパナレーサーのチューブレスリムテープ。
本来の目的であるチューブレスリムの気密にはもちろん、クリンチャーリム用の軽量リムテープとしても使える。
10m入なので、700cのホイール4.5周分。前後ホイールに2周ずつ巻くとぴったりだが、タイヤが緩くてビードが上がらない時に3周巻くと足りなくなるので、20m入があると良いんだけど…