DEFEET ET WOOL DURAグローブ
フィット感に定評あるDEFEETのニットグローブにウールが配合された製品。通常品より高い保温性と防臭効果を謳っているが、暖かさの違いは特に感じられない。
評価 ★★★☆☆
購入価格 3000円
長所 -Pros-
- 高い伸縮性とフィット感
- 柔らかな風合い
短所 -Cons-
- 羊毛特有のチクチク感
- 期待したほど暖かくない
定評あるDEFEETのニットグローブ
DEFEETはアメリカのソックスメーカー。同社が製造するDURAグローブは一見軍手のような見た目ながらフィット感に優れ、サイクリストの定番アイテムとなっている。
現在使っているグローブは使用期間3年間。生地の毛羽立ちや滑り止めラバーの硬化が気になり始め、指先に編み込まれた導電糸も劣化してスマートフォン操作はできなくなった。
多少くたびれてきたものの破れやほつれはなくグローブとしてまだまだ使える状態だが、気温が5度を下回るとDURAグローブでは手が冷えるので、保温性の高さをうたうウール配合のDEFEETグローブを新たに購入した。
サイズは表記より大きめ
サイズは以下の4つ。
- XS(15.5-18cm)
- S(18-20cm)
- M(20.5-22.5cm)
- L(22.5-25.0cm)
サイズは表記より大きく感じる。全体がニットで伸縮する一方、生地が余るとシワになって不快なので、他メーカーのグローブよりワンサイズ小さめを選ぶとフィットする。
なお今回、今まで使っていたDefeetグローブと同じMサイズを購入したが、通常モデルとウールグローブのサイズは全く同じだった。
生地にウールを配合
本品はウールを配合することで、保温性を高めるとともに、防臭効果も狙っている。
メリノウールは優秀な素材で、湿気を吸って発熱し、汗冷えしにくく、さらに臭いにくいため、登山用のインナーとして定評がある。
- ナイロン 52%
- メリノウール 40%
- ライクラ 7%
- 銀 1%
配合率はナイロン5割、ウール4割。通常のDURAグローブと比べると、ふわっとした柔らかな風合いがある。
見た目も、ベタッとした黒の通常品に比べてウールのほうは黒×灰で立体感がある。
カラーは、今回購入したチャコールウールの他に、下のようなローデングリーンもある。
スマートフォン操作が可能
製品名に含まれるETはE-Touchという意味で、親指、人差し指、中指の指先部分には導電糸が織り込まれていて、スマートフォン等の静電式タッチパネルを操作できるようになっている。
新品おろしたてなので感度は良好だが、これは使用に伴い劣化し、そのうち操作が効かなくなる。3年使った古いグローブはもうほとんど反応しない。
生地は丈夫だが、滑り止めのゴムも硬化するのでDURAグローブの機能的な寿命は2年程度だろうか。
わずかにチクチク感
グローブを着ける際に羊毛独特のチクチク感をわずかに感じた。メリノウールはウールの中でも繊維が細く、肌を刺激しにくいと言われているが、肌が敏感な人は気になるかもしれない。
冬場愛用しているモンベルのメリノウールインナーは全くチクチク感がなかったので、一口でメリノウールといっても、品質や処理が違うのかも。
とはいえ、通常のDURAグローブと比較するとウールらしさを感じるというだけで、一度着けてしまえば特に気にならない。
保温性は期待はずれ
DEFEETのDURAグローブは、手首までぴったり覆い冷気が入りにくいため、薄手のニット生地ながら暖かく感じる。とはいえ、快適なのは気温5度くらいまで。
保温性が高いウールを使うことでどれくらい暖かくなっているのか。片手に通常のDURAグローブ、もう片方には今回購入したウールのDURAグローブを着けて実走テストを行った。
気温2度の寒い日から15度程度の暖かい日、天候も晴れだけでなく雨や雪など、一通りの条件で比較を行ったが、
DURAグローブに比べて、ウールのほうが特段暖かいとは感じなかった。
生地自体の保温性は高いのかもしれないが、防風素材ではないので走行風で冷えてしまう。
ただし、冬の雨で濡れたときは、ウールのほうが若干冷えがマシな気がした。
自転車での対応温度は通常モデルと同じく、5~15度くらいと感じた。地域にもよるが、厳冬期や冬場の夜間はもっと暖かいグローブが必要。
まとめ: 風合いが気に入ったなら
DURAグローブのフィット感は気に入っていたので、使用感そのままで暖かければ、と期待してウールグローブを購入したが、残念ながら保温性の違いは実感できなかった。
汗をかいたらこまめに洗っているので防臭性能の恩恵もなく、ウールグローブならではの利点は感じられず。
ただ、通常のDURAグローブが定価3100円(税別)に対して、ウール配合のDURAグローブは3400円(税別)と価格差はあまり大きくない。
あえてウールを選ぶ必然性は無いが、色やウールの風合いが気に入ったらこちらを買うのも良いかも。