KCNC DISC BRAKE ROTOR RAZOR
限界まで軽量化したディスクローター。6穴 160mmの重量は公称73g。MTBでは制動力不足が気になるが、ディスクロードやシクロクロスでは重量を大幅に減らせる。
評価 ★★★☆☆
購入価格 2400円(Amazon)
長所 -Pros-
- 前後で100g近い軽量化
短所 -Cons-
- 制動力はやや低くなる
- 曲がりやすい
超軽量ブレーキローター
レーザーは、軽量パーツを得意とするKCNCならではのディスクローター。限界まで肉抜きをして重量を削ぎ落としている。
ラインナップは6穴の140,160,180,203mm。6穴 160mmの公称重量は100gを大きく割り込む73g。
メーカー純正のディスクブレーキはというと、シマノXTのSM-RT86が6穴 160mmで115gといった感じ。
前後あわせると、シマノ→KCNCで80gの軽量化になる。
制動力の低下
ブレーキパッドが当たる面が大きく肉抜きされているため、パッドとローターの接触面積が少なく、メーカー純正のブレーキローターに対して確実に制動力は低下する。
減速が必要な場面でガツンと効いてほしいMTBでは使いたくない。
ただ、微妙なブレーキコントロールが重要なシクロクロスでは、よく言えばマイルドな特性が扱いやすく感じる。ディスクロードでも、乗り方によっては気にならないのではないだろうか。
また、制動面の面積が少ないので、ローターの減りも速い。
ローターの曲がりやすさ
これだけ肉抜きしていると、やはり曲がりやすい。
輪行や車載時にローターをぶつけているのか、あるいはブレーキ熱の影響なのか、特に覚えがなくても振れてくる。
ローター修正工具で曲げ直しても、またそのうち振れてくるので、あまり神経質にならないようにしている…
ディスクブレーキパッドの調整
ディスクローターを入れ替えたり、パッドを交換した際は、パッドとローターのクリアランスが微妙に変わるため、ディスクブレーキパッドの再調整が必要。
隙間が不足する場合は、ディスクブレーキ用ピストン戻し工具か、コインドライバー等でパッドを広げてやる。
まとめ: 重量と引き換えの制動力を許容できるか
KCNC レーザーは、大幅に軽量化できて価格も手頃なディスクブレーキローター。
6穴のみのラインナップなので、最近の主流になったセンターロック式のハブには変換アダプタが必要になるが、それでもメーカー純正品より軽くなる。
重量と引き換えの制動力の低下や、ローター自体の曲がりやすさといった欠点を受け入れられるのであれば導入の価値はあると思う。