1/24 スクールクロス CX C1/MTB C1


廃校になった高校の校舎内を走り回る前代未聞のレース、スクールクロスに参加。
階段を駆け上がり、校則無視で廊下を走って、階段を下って、渡り廊下を駆け抜ける。
レースはCX C1クラスとMTB C1クラスにダブルエントリー。
CX C1はパンクして10位(58%)。MTB C1はスタートでつまづいたものの後半追い上げて3位(16%)でした。
なお試走時、廊下でスパーン!って滑って柱の角にタイヤぶつけてリム打ちパンクしたので、やっぱり廊下は走っちゃ駄目だと思う。
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1/24 スクールクロス CX C1
10位/17名(30分 14周回 -1Lap 順位58% フルラップ完走6名)
リザルト CX C1
 PAX PROJECT CX-DISC SUKUMIZU MACHINE WORKS
 前輪: PAX AR30W-D / IRC SERAC CX / 2.5bar
 後輪: PAX AR30W-D / IRC SERAC CX SAND / 3.0bar
1/24 スクールクロス MTB C1
3位/18名(40分 20周回 +0:38 順位16% フルラップ完走9名)
リザルト MTB C1
 Vassago Optimus Ti
 前輪: ZTR CREST / MYTHOSXC TL 29×2.1 / 2.0bar
 後輪: ZTR CREST / Specialized Fast Trak 29×2.2 / 2.0bar
 サス: Manitou Tower Pro 120mm / 80psi / compression +2 / rebound +1


今回の会場は、数年前に廃校となった愛知県新城市の旧愛知県立鳳来寺高校。
レース開催の話を聞いた時は「校舎内は危ないし現状復帰も大変だから、どーせ中庭や渡り廊下を走るくらいっしょ」と思っていたが、
詳細が発表されるとなんと校舎内の廊下や階段までもがコースに組み込まれていて、イベント開催にこぎつけた主催者の方々に脱帽。もちろん速攻でエントリー。
前日の土曜日に会場入り。雨が降っていたけど軽く試走。
ところで、学校のツルッとした質感の廊下、濡れると滑るよね。えぇ滑りました。
前輪が左に、後輪が右にツルッと滑って、スパーン!って転倒。そのまま前輪を柱にぶつけて、リム打ちパンク。
空気が抜ける音と、ビンディングが外れなくてもぞもぞする僕。
MTBに乗り換えて試走を続行したけど、想像以上にリスキーなコース。
左右を壁に挟まれた圧迫感は実際の幅以上の狭さを感じるし、コンクリの柱や階段は角が立っていてパンクや怪我が脳裏をよぎる。
F-1で言えばモナコGP。校舎の雰囲気を崩さないためかクッションマットや養生は必要最小限でマーシャルを多く配置するスタイル。こりゃ凄いレースになるぞ。
試走終了後、前夜祭まで2時間ほどあったので、一旦宿へ向かう。
この宿が今シーズン最高の大当たり。会場から近い上に安く、和室にコタツつき。施設も広々していてテンション爆上げ。
風呂は共同だが全く問題なし。大浴場の湯船で冷えた体をあたためる。さっぱりしてから前夜祭へGO
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前夜祭は、廃校となった小学校で行われた。少々手狭だけど、周りはCXやMTBでしょっちゅう会う顔見知りばかり。
BUCYO COFFEEのボリューム満点な飯を食いつつ、たいへん盛り上がった。
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翌朝、こたつの誘惑に若干負けつつも朝試走へ。
40年に1度の記録的寒波でめちゃくちゃ寒いものの、天気は晴れ。
コースの雰囲気は昨日掴んでいるので、CX、MTBそれぞれのタイヤ空気圧とサスの調整。


CX C1
午前はCX C1カテゴリに出走。短い階段を乗車で降りるため、空気圧は前2.5、後ろ3.0にセット。
今回のんのんびよりジャージなのは「うちの学校、廃校になったのん…」というネタ。全校生徒数名の、数年以内に廃校になりそうな学校が作品の舞台なので。
レースはなんかイマイチスタートが決まらず、ちょっと遅れる。
ASIMO化したブチョー、スタートダッシュは鋭いが階段が大の苦手。これに阻まれて前に出れないw
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廊下は見た目よりずっと短く、すぐにシケインに到達してしまう。幅も狭く左右に壁があるので抜きにくい。
ここと、2階から1階に降りる階段は滑りやすい。SPDシューズのグリップがあまり信用できないので、階段の降りが怖いのなんのって。
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自転車に乗ってるほうが安定するので、できるだけ乗車で行きたい。
しかし、渡り廊下にある階段を下っていたら、後輪がプシュー…とパンク。
やっぱりレーススピードじゃ無理があったか。仕方ないのでバイクを担いで1周半ほどラン。
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ありがたいことにヤブさんがホイールを差し出してくれたので、適当なコース脇で交換。今後は安全運転でいこう。
だいぶ抜かれたので追い上げるが、なんせ抜きどころが少ない。道幅が狭いところでベタ付きして、開けたところで一気に抜いて、次のコーナーに飛び込む。瞬間的に踏まなきゃいけないので、かなり高いインターバルがかかる。つらい。
一番のオーバーテイクポイントは階段の登り。ここは全力疾走で駆け上がる。とてもつらい。
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レース終盤になると、コースを楽しむ余裕ができてきた。渡り廊下の雰囲気が一番かなーなんて。
リズムセクション、手頃な路面の凹凸を使ってちょくちょく練習してたせいか、前よりも上手くなっている気がする。
30分のレースを走りきり、10位でフィニッシュ。
レース後、MTB C1まで時間があるので、一息ついたらできる範囲で撤収準備をしておく。
サクッとバイクを洗ったら水滴が凍って驚く。天気はいいが気温は低い。


MTB C1
さて、MTB C1はスクールクロスの最終レース。
CXはトラブルでリザルトがイマイチだったので、MTBは暴れるぞー、と意気込む。
意気込みすぎて便意を感じたので駆け足でトイレへ。
青いのれんをくぐって個室に飛び込む。個室と言ってもなんとドアがなく、カーテンで目隠しされてるだけ。吹き込む風でヒラヒラして非常に落ち着かない。
なんとかひりだしてトイレを出ると、、隣の入り口からおじさんが出てきた。
あれっ?と思って青いのれんの横を見ると、めっちゃ小さい文字で「女子便所」って札が。あー、そういえば見覚えのある便器がないと思ったんだ!
さてレース。スタートダッシュはやっぱりイマイチ。またも登り階段でブチョーアシモに道を塞がれるw
というか、あの動きにくそうな格好でスタートダッシュ飛び出すってすごい…
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MTBだとタイヤに余裕があるので、校舎内の階段も下っていける。
完全に速度を殺さないと踊り場でUターンできないが、階段自体はダダダッと下れるのでこっちのほうが速いと思う。
担ぎでいくとSPDシューズが滑るし、下り階段は脚に想像以上の負担がかかる。
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スタートで出遅れた分を挽回して、順位を上げていく。3位の岩田選手、4位の武井玲於奈選手につづいて5位。
前との差は確実に縮んでいるので、踏めるところは踏んで、リスクのある場所は確実に。周回遅れの選手も、なるべくクリーンかつ素早く抜いていく。
我ながら堅実な走りで3位まで浮上。今日はバイクコントロールも安定している。
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午前中CXで走って、いまMTBでレースしてるけど、このコースはMTB向き。
CXバイクはタイヤ幅が狭くグリップも不足気味なので、繊細なコントロールが必要になる。
対してMTBは少々の角は気にせず突っ込んでもリム打ちしないし、サスペンションも助けてくれる。
スクールクロスの目玉の一つ、下り階段を乗車でいけるのは楽しい。
1周2分程度のコースだが、ラップタイムもMTBのほうが10秒くらい速かった。
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気づけばスタートから40分近く経ち、3位で最終周回へ。いつも最後の最後にミスをするので、確実に行こうと自分に言い聞かせた矢先、校舎の下り階段手前で前輪を滑らせる。
なんとか足をついたけど、数秒のリードを失って岩田選手と武井選手が背後に迫る。
この状況ではワンミスで順位が入れ替わる。抜きにくいコースなので、コーナーは抑え気味で、ストレートで踏む。
最終コーナーを立ち上がり、3位でフィニッシュ。
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実は、期待を胸にスクールクロスに来たものの、土曜日の試走後はあまり面白いコースだと思えなかった。
狭すぎるコース幅、技術差が出にくいがリスキーなセクション、コンパクト過ぎて踏みどころに乏しいレイアウト。
コーナーもスキル差が出るようなものではなかったし、自転車レースのコースとしてはあまり魅力的ではなかった。
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ところがレース当日、ぶらぶらと観戦していると、古びた校舎がふと目に入った。
汚れた外壁や錆びた柱、ペンキが剥がれた屋根。
走っているうちは狭いコースの攻略で頭がいっぱいいっぱいだったけど、歴史を感じさせる学校だ。
これはただのレースじゃない。こんな場所を走り回れる非日常を楽しもうと思った。
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ところで、そんなふうに学校の雰囲気に浸っていると、素行不良の奴らがタバコふかしてた。ロクなオトナにならないぞ!
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廃校舎で自転車レースするというぶっ飛んだコンセプトのスクールクロス。
レースという非日常が日常になってしまった僕にとっても、とても新鮮な非日常体験だった。
こんなに楽しくて、だいぶクレイジーなイベントを実現していただいて、本当に感謝です。
レースから数日経ったけど、未だ心身ともに余韻に浸ってます。
具体的には!バイク担いで階段駆け上がったせいで!全身が!筋肉痛!