12/6 第21回全日本シクロクロス選手権 飯山

僕にとって6回目の全日本シクロクロス選手権。今年6回目の信州遠征でもある。
「大した結果も出せないのでそこまで重視しない」と言いながらも意識していた全日本。
自分なりに納得できる走りができ、それなりに満足できる結果を収めることができ、そして何よりもレースを楽しめた。


12/6 第21回全日本シクロクロス選手権 飯山
25位/96名(-3Lap 順位26% フルラップ完走15名)

リザルト(PDF)
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Shin 服部製作所 スチールCX SUKUMIZU MACHINE WORKS
前輪: PAX CT38W / TUFO CUBUS 33 / 1.7bar
後輪: PAX CT38W / TUFO CUBUS 33 / 1.8bar

STRAVA
PAX PROJECT CX-DISC SUKUMIZU MACHINE WORKS
前輪: PAX AR30W-D / IRC SERAC CX / 2.0bar
後輪: PAX AR30W-D / IRC SERAC CX MUD / 2.0bar

STRAVA


シクロクロスシーズン半ば、毎年12月に行われる全日本選手権。
今年の会場は、長野県北端に位置する飯山市 長峰スポーツ公園。
大阪から500km弱。ハイエースに5人9台ホイール20本あまりを積み込み、朝方出発して前日の午前中に会場入り。
この日は試走と、夕方からの代表者会議、それとC3・C4・マスター・年齢別選手権のナイタークロスが開催される。
公園に作られたコースは、シクロクロスの総合力を試される全日本にふさわしいコースレイアウト。
舗装路、草地、砂場にシングルトラックに泥セクション、オマケに階段の担ぎ上げまで、あらゆる要素が詰め込まれている。
コースは三船氏監修。本場ヨーロッパのコースを想起させる草地のコーナリングセクションは、どれもこれも逆バンク気味で人の悪さを感じる。
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今年の代表者会議はスムーズに終わり、ピット位置を決めたらレース観戦へ。
澄んだ空気の中、ナイター照明とヘッドライトを頼りに走る選手たちを応援。
2年前、信州CXのレースとして開催された飯山ナイタークロスに出場した時は本当に気持ちよかった。
今年C1カテゴリのレースが開催されなかったの納得出来ないぞ。全日本前日でも出て走りたかった。
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観戦後は定食屋で夕食をとって、唯一開いてたスーパーで買い出ししてから宿へ。
レース当日朝、試走用アラームを問答無用で解除し、三度寝アラームでようやく起きて、U17レース途中に会場入り。
夜の間に降った雨のため、コース各所は泥コンディションに。
前日試走では難なく乗っていけたシングルトラックセクションからの山肌は乗車不可。コーナーも滑りやすくなっている。
コース難易度は大幅にアップ、同レベルの選手間では多少有利になるが、トップグループとの差はさらに広がると予想。


12時頃からレース準備。トイレに行ったら隣の便器で小坂親子が並んで用を足しながらレースの話をしている。緊張して尿切れが悪かった。
着替えたらアップ。普段あんまりやらないけど、朝から体を動かしていないのでローラーを回す。
ブロックタイヤで3本ローラーは難しい。ブリブリとローラーを回しながら、大きい方もしておくべきだったかな?と自問。朝に出したから多分大丈夫。
ウォーミングアップ嫌いだけど、毎朝の通勤でも10分くらい走ると温まって調子出てくるし、今後はなるべくアップしよう。
ローラー回している間に気持ちの整理したりくだらないネタを考えるのも悪くない。
…などと考えていると15分経過。いつもより入念なウォーミングアップ終了。
今日は時間通り召集場所に行き、27番目にコールアップ。4列目に並び、13時に号砲。
スタートは失敗。パイロンが邪魔だったり、前の選手がもたついたりして順位を落とす。
コントロールラインをくぐり、舗装路から泥キャンバー区間へ入る。道幅が絞られ大渋滞。
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人の少ないキャンバーを乗っていこうとした選手が滑り落ちて、道を塞いで阿鼻叫喚。
キャンバーを抜ける頃には、先頭ははるか彼方へ…
結局、全日本選手権で好成績を収めようと思ったら、JCXレースに出まくってポイントを稼いで、前の方で出走しなきゃならんわけですな。
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早く前に上がって自分の走りをしたいが、抜きどころが少なく、序盤は思うようにポジションを上げられない。
もたもたしてる間にペースも落ち、勢いをつけて上がってきたオッチーに抜かれる。
こりゃいかんと目を覚ます。
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シングルトラックをS字に下るセクションは、泥で昨日よりもずっと難しくなっていて、転倒したりオーバーランする選手続出。
ここはタイヤのグリップと油圧ブレーキに頼りつつ、昨日反復練習したラインで。
ここをスムーズに乗っていけるかどうかで大差がつく。
この後の斜面は滑りやすいのでラン。乗るか降りるか迷ったらランで確実に。
バイクを眺めると、チェーンステーのBB付近に泥が乗ってきている。
鉄号は泥ハケの良さを重視して作ったのでこのままでも走れるが、スタートから1周半でピットインしてプラ号にスイッチ。せっかく代車あるんだし確実にいこう。
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プラ号はチューブレスタイヤ。タイヤの限界付近で粘らず滑りだすためコーナーでは攻め込めないが、舗装路ではこちらのほうが速いか?
草地と舗装路中心の半周を走って、鉄号に乗り換える。
また1周半走ってピットイン。プラ号で半周走って、鉄号に乗り換え。
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80%ルールで足切りされた選手たちがコース脇から応援してくれるが、次は自分の番かと覚悟する。
5周目、コントロールラインより500mほど手前にある足切り場所を、駆け込み乗車でギリギリ通過。
後続の選手がみんな降ろされた結果、なんとドベに。
次の周回では関門を越えられない。つまり残り1周。
完走の希望は潰えたので
・ここから1つでもポジションを上げる
・トップにラップされず逃げ切る
ことを目標に設定。
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背後から歓声が聞こえ、先頭が迫ってくるのを感じる。
前を走る選手は射程圏内。5~10m離れているが、捕まえられそう。
第2ピットを越え、試走で転倒し電動アルテのRDを小破させた連続コーナーで背後につく。
舗装路に出たところでアウト側から抜いて、やや満足気な表情で足切りゲートへ。


-3Lapで25位。目標のフルラップ完走には遠く及ばなかったものの、今まで出た全日本で一番良いレースができた。
先週の野辺山での不調が気がかりだったが、1週間でなんとか復調。
現在の自分ができること、できないことを冷静に把握して、破綻なく確実に走れたと思う。リザルトも、順位%では自己ベストを大幅更新。
反省点は、スタート後の渋滞で自分のペースを見失ったこと。急いで前に上がるべきなのにもたついてしまった。
オッチーが追い抜いて刺激を入れてくれなければもっと後方に沈んでいたと思う。絶対に負けたくないライバルに助けられた。

全日本シクロクロス選手権 過去リザルト
第21回大会 2015年 25位/96名 26% 飯山
第20回大会 2014年 23位/53名 43% 菅生
第19回大会 2013年 41位/95名 43% マキノ高原
第18回大会 2012年 44位/84名 52% 静岡ふもとっぱら
第17回大会 2011年 34位/74名 46% マキノ高原
第16回大会 2010年 48位/71名 68% 琵琶湖マイアミ

マキノ2連戦、野辺山2連戦からの全日本という、今シーズンもっともハードな3週間を終えて、今シーズンは一区切り。
「マキノと野辺山と全日本にサポートしに来てください」という無茶な頼みを引き受けてくれたものくろーばーの梶社長には本当に感謝しています。
マキノと野辺山あってこその全日本でのスムーズなバイク交換が無ければ、周回数はもう1周少なかったと思います。
また、重たいデジイチを持って会場内を駆けまわってくれるkikuzo氏、辻啓氏、出羽さん他カメラマンの皆様。
写真を撮ってもらえるのが当たり前になって普段は麻痺してしまっているけれど、改めてありがとうございます。
誰かに撮影してもらっているのは励みになります。
他、遠征に付き合ってくれるヤブさん、我儘を聞いてくれるPAXのキクちゃん、図々しく工具やら借りに行く顔見知りの皆様に、今期前期分のお礼を申し上げます。後半戦も頼りにしております。
さて、全日本上位を狙って調整してきたトップレーサーたちはしばしの休息に入る時期だけど、僕はむしろこれからが本番。
シーズン後半、鬼の居ぬ間に上位を狙っていきます。
次戦は12/13の関西CX東近江。年内はその後、12/20 関西CXりんくう、12/23 クリスマスクロスくろんど、12/27 関西CX烏丸半島を走ります。