昨年末の冬コミに続き、夏コミも参戦決定。
今回のテーマは「デジタルトランスフォーメーション」。
ゲンくんと共著の同人誌のほか、3Dプリンタで製作した小物を頒布する。
2022/8/13 土曜日 東5ル15a 「幻想サイクル」
にて、お待ちしております!
おしながき
- 新刊「サイクリング・デジタルトランスフォーメーション」
- 3Dプリンタ製 OLIGHT RN1500用 CATEYE規格対応変換ブラケット
- 3Dプリンタ製 ブロンプトン用 ロングハンドルバーキャッチ
- 既刊「Cyclocross Deep Dive」「週末洗車部 Weekend Bike Cleaning Club」
同人誌「サイクリング・デジタルトランスフォーメーション」
新刊「サイクリング・デジタルトランスフォーメーション」ではサイクリングとデジタルガジェットの連携について2部構成で解説する。
私が執筆した前半「体験を動画で残そう」では、ライド動画の撮影について触れる。
このセクションではアクションカメラの種類と特徴、車体や体へのマウント方法について説明する。
普段のサイクリングやレース・イベントの様子を動画に納める際の、機材選定の参考になればと思う。
また、特集「自転車YouTuberになってみた」では、動画投稿を始め、1年かけて収益化にこぎつけた話を紹介。
動画編集に何時間かけて、いくら儲かっているのか、割に合わない「底辺YouTuberのリアル」を垣間見ることができる。
後半はゲンくんによる「GARMINスマートウォッチで己を知るシステムを手に入れろ」。
GARMINのウエアラブルデバイスで「ライドログ」だけでなく「ライフログ」を記録。
GARMIN CONNECTを核として他のサービスと連携させることで、記録したデータを専門的な知識無しに活用する方法を紹介する。
デジタル機器でサイクリングライフを変革しよう!
アクションカメラ5機種のレビューと、マウント8種類を撮影イメージと共に徹底解説!
後半は、サイクルコンピューター・スマートウォッチの使いこなし・WEBサービスの連携設定をして、自分のコンディションを徹底的に可視化して、自分だけのデジタルトレーナー化する現代のサイクリングログ活用について。ライド動画とライドログはもちろん、ライフログも合わせてあなたもサイクリングをDXしましょう。
本文70ページ。
会場価格1000円
サイクリング・デジタルトランスフォーメーション
今回もついつい筆が進み、70ページというボリュームに。
会場での頒布価格は1000円。
にて委託販売も行います。
OLIGHT RN1500用 CATEYE規格対応変換ブラケット
OLIGHT(オーライト)製の自転車用ヘッドライト、RN1500(及びRN1200,RN800)は優れたランタイム、USB-C充電など、その性能が高く評価されており、CATEYE VOLT800に変わる定番になりつつある。
しかし、ライトマウントには難点がある。
純正マウントはGARMINのサイクルコンピュータ互換形状で、90度ひねって脱着するが、ハンドル周りの配置によっては脱着しづらい場合があり、また耐荷重的にも不安が残る。
こういった点は、長年自転車用ライトを手掛けてきたCATEYE製品の完成度には及ばない。
「ああ、OLIGHT RN1500をCATEYEのマウントで使えればいいのに…」
ということで、OLIGHT製ライトをCATEYE規格のブラケットに変換するアダプタを製作した。
この邪悪なアダプタを使用することでメーカーの垣根を超え、フレックスタイトはじめ、CATEYEの優れたマウントにOLIGHT RN1500を取り付けることができる。
製品について
OLIGHT製ライトのブラケットをCATEYE規格に変換する非公式のアダプタ。
ライト形状を採寸、3D CADでモデリングした後、3Dプリンタで造形している。
3Dプリンタといえば、溶かした樹脂をニュルニュルと絞り出して積層させるFDM(熱溶解積層)方式が一般的だが、本品はSLS(選択式レーザ焼結)方式の3Dプリンタで製造されている。ナイロン樹脂を焼結してあるため強度が高く、吊り下げ運用にも耐える。
造形精度に優れるのも特徴のひとつ。
基本的にはDMM.makeに出品しているものと同等だが、
- 変換ブラケット
- 超低頭タッピングネジ
がセットとなっている。
また、写真は成型色だが、頒布する品は黒色に染色予定。
なお、取り付けには、以下のブラケットスペーサーが別途必要となる。
頒布価格について、大量に造形してコストを抑えたため、1000円(ブラケット本体+ネジ1本)で頒布予定。
取付方法
- RN1500の純正ブラケットを2mmの六角レンチで取り外し、代わりに本品をネジ止めする。
- CATEYEブラケットスペーサー(544-5330)をブラケットにはめこむ。
- 付属のタッピングネジでブラケットスペーサーを固定する。締めすぎによるネジ穴破損に注意すること。
- ブラケットにガタツキや浮きがないか確認後、CATETE製ブラケットに取り付け。
注意事項
強度の高いナイロンで造形し、実走によるテスト(ロード・グラベル)も行っているが、
個人で制作した品のため、極端に過酷な使用状況、および長期間の使用でブラケットが破損する可能性がある。
ガタや変形、亀裂などが無いか、定期的にチェックして頂きたい。
ブロンプトン用 ロングハンドルバーキャッチ
ブロンプトンは、優れた折りたたみ機構と走行性能を両立したイギリス製フォールディングバイク。
輪行サイクリングはもちろん、普段の街乗りでも便利に使える自転車だ。
そんなブロンプトンの欠点はポジションの自由度。
特にMハンドル(Middleハンドル)モデルはハンドルが近すぎて、
- 上りや加速でハンドルを引き付けられない
- 前輪荷重が足りずハンドリングがふらつく
と感じる。
ここで、「じゃあハンドルを低く・遠くすればいい」と考えるのはサイクリストの発想。
若干であれば、以下の動画のように、ハンドルの取付角度を変えることでポジションを改善できる。
しかし、各所のクリアランスを限界まで詰めたブロンプトン。そのままではハンドルステムを折り畳めなくなる。
動画では、ステムから伸びるネジを延長しているが、この方法はフロントバッグに干渉することがある。
また、延長したネジ基部には大きな力がかかる。万一ネジが折れた場合、ハンドルステムを固定できなくなる。
そこで、純正品よりも遠い位置でハンドルステムを固定できる「ロングハンドルバーキャッチ」を製作した。
製品について
ブロンプトン本来の機能性とスタイルを損なわないよう、敢えて純正部品と同じデザインとしている。
まずは純正部品を採寸し、これをもとに、取付寸法を延長したハンドルバーキャッチを設計。先程のライトブラケットと同じ、SLS方式の3Dプリンタで造形した。
材質はナイロン。干渉の具合にあわせて選択できるよう、+10mm、+15mmの2種類のサイズを用意した。
基本的な寸法は純正部品と同一のため、固定ボルト、およびスプリングは純正部品より取り外して使用する。
2種類のサイズを用意
ハンドルの角度を変更すると、ハンドル周りがフォークやフロントホイールと干渉し、ハンドルキャッチのロックが掛からなくなる。
この時、ハンドルをたたむ方向に力をかけた状態で、ハンドルキャッチとニップルの隙間を定規で測る。
この隙間が
- 5~10mmの場合 → +10mmのハンドルキャッチ
- 10~15mmの場合 → +15mmのハンドルキャッチ
を選ぶと良い。
ロングハンドルバーキャッチに交換すると、折りたたみ時の厚みが増してしまうことは避けられないが、
最適なサイズを選択することで、厚みの増加を最低限に抑えることができる。
+10mm,+15mmの各サイズとも、頒布価格は各1500円。
DMM.makeでまとめて造形することで、1点あたりのコストを削減している。
こちらも、黒色に染色する予定。
Mハンドル(Middleハンドル)に限らず、ストレートなSハンドル(Lowハンドル)モデルであっても、ブレーキレバーを社外品に変更したり、握りやすいよう角度を変える、あるいはバーエンドバーを取り付けると、ハンドルステムが干渉して畳めなくなることがある。
そういうとき、このパーツを手に取ってもらえれば有り難い。
2022/8/23追記
DMM.make クリエイターズマーケットに出品しました。
ジテンシャのデジタル化
デジタルな本と、デジタルなものづくり。偶然にもテーマがまとまった。
人力をギヤとチェーンでタイヤの回転に変えて進む自転車は、本来アナログな乗り物であるはずだが、
サイクルコンピュータや電動コンポ、パワーメーター…と、電子機器化は避けられない。
そういうものに抗うのも趣味だが、自転車を「ガジェット」として楽しむのも、またひとつの趣味の形ではないだろうか。