1/21 関西シクロクロス第8戦 富田林 E1 4位

全日本も終わり、関西シクロクロスもいよいよ終盤。第8戦は富田林 石川河川敷の平坦コースだ。
ドライなら高速レースが展開されるこの会場だが、今回は雨の影響でヌルヌル滑るマッドコンディション。路面の見極めと繊細なコントロールが要求されるコースになった。
レースは序盤から横山航太がリード、2番手はコッシーが抜け出す。これを3番手で追うが、テクニックの差が露呈し、タイムギャップはどんどん開いていく。焦ってたらコーステープに絡まって後退し、残念賞の4位フィニッシュとなった。

1/21 関西シクロクロス第8戦 富田林 E1

天候:曇一時雨 14度

コースコンディション:草地、泥

リザルト:4位/56名(9周回 +2:13 順位7% フルラップ完走40名)

機材

Ridley X-Night Disc 1号車

  • 前輪: Yoeleo SAT C45 DB PRO / Panaracer ALBIT + Insert / 1.6bar
  • 後輪: PAX CT38W / TUFO PRIMUS 33 SG / 1.6bar

※空気圧はPanaracer デュアルヘッド デジタルゲージ基準

動画

すくみずログ YouTubeチャンネルでレース動画を公開中

関西CXシリーズも終盤に

宇都宮での全日本選手権を終えたが、一息つく間もなく関西CXのシリーズ戦が続く。今期11戦で争われるレースの8戦目は、富田林 石川河川敷で行われる。
コースは平坦で長い直線が配置される、河川敷系会場の定番ともいえる高速レイアウト。

ただ、単調なスピードコースではなく、下のコース図の右側には攻略しがいのあるコーナーが続くし、
逆サイドのコース図左側には、盛土を利用した連続キャンバー区間が設けられている。

関西シクロクロス

今年のレイアウトも概ね例年通り。ハイスピードなレースが予想され…たのだが…

試走とセッティング

天気予報を見ると、レースが開催される1月21日は雨予報。しかも前日の20日も雨ときた。
直前になってやや好転したものの、土曜日、日曜日ともに夜明けから午前中にかけて雨が降り、路面は水分を含んだ。

前日試走は、(路面が少しでも乾くのを期待して)いつもより少し遅めの時間にコースイン。
ビチャビチャドロドロを覚悟していたが、一部泥水を跳ねる場所はあるものの、ほとんどの路面は湿っている程度。草も剥げておらず、グリップは十分にあった。

だが、レース当日朝方に降った雨で、路面の吸水性は限界を迎えた。しかも、午前のレースで土は掘り返され、見事なマッドコンディションに。
昼試走前に雨は上がったものの、この路面はもう乾かないだろう…

当日昼の試走では路面のチェックとタイヤセットの最終決定を行う。
最初、フロントにAlbit、リヤにCGCXという「ちょっと泥っぽい時」のセッティングでコースインしたが、リヤが滑る滑る。
コーナー立ち上がりでペダルを踏むとテールスライドしてとても楽しいのだが、これはレースでは使い物にならない。

ということで、ずっとクルマに積みっぱなしにしていたTUFO Primusを引っ張り出してきた。久々のチューブラーだ。
最終的に、フロント Albit 1.6bar、リヤ Primus 1.6barにセットした。

気温が14度と暖かかったため、グローブは久々に夏用ロングフィンガー。
ローラーでウォーミングアップをして、水分をとってから招集へ。

レースレポート

今日もゼッケン1番。路面が良さそうなグリッドからスタート。
スタート後の長い直線で飛び出すコータプロ…いやコータ元プロか。
人の後ろに入ると泥水をモロに被り、視界が奪われる。今日ほどホールショットを取りたいと思ったことはない。

Photo りっつ

序盤はコータの後ろに張り付く。なんとかついていけるペースなので、このままパックで抜け出して後続に対してリードしたいところだ。
泥の路面は滑りやすく難しいが、コータと同じスピードで、同じラインをトレースすれば曲がれるだろう。

しかし、コーナリング技術の差は埋め難く、ピット後の連続コーナーで車間が開く。
格上選手に対して開いた差は、たとえ数メートルでも埋めるのは難しい。コータのペースに引っ張ってもらえるのはここまでか…

その後、キャンバー区間入り口でコッシーが前に出て、3番手に。
しまった…と思ったがもう遅い。こういう縦の動きがある区間では歯が立たない。決して長くない区間なのに、5秒も差をつけられてしまった。

Photo マルコマルオ

テクニックに劣る私が勝つには、フィジカルでゴリ押しするしかないのだが、今日のコッシーは明らかに踏めている。平坦区間では脚を使いギャップを埋めようと試みても、思うようにいかない。

Photo りっつ

平坦で多少タイム差を詰めても、難しいコーナーやキャンバーで一気に離される…というような具合で、周回数を重ねるごとにタイム差はむしろ開いていく。7周目に入るタイミングでは30秒差。残り3周で追いつくのは絶望的だ。

しかも後ろからは優大が追い上げてきており、5秒差まで迫っている。やばいぞ…

そんな焦りのせいか、7周目、キャンバーセクション手前のタイトなヘアピンコーナーの出口で、コーステープにハンドルが絡んでしまう。
一度止まり、引っかかったテープを取り除いたが、ここでちゃんと確認せずに再発進したのが仇になった。

1つ目のキャンバーを斜めに降りると、クランクが回らない。バイクを確認すると、スプロケにテープが巻き取られ、絡まっていた。
後輪を浮かせ、悪代官の帯回しよろしくテープを引き出す。幸いディレイラーは無事だったが、20~30秒のタイムロス。

その間、優大には抜かれ、笛木くん、村田さん、藤川さんからなる5位パックにも追いつかれてしまう。

ラスト2周は、笛木くん、村田さんと3名の4位パックを形成。結局、いつもの顔ぶれだ。
笛木くんはストレートでガンガンペースを上げ、パックの前に出ても抜き返してくる。
一方で村田さんはいつもの勢いが無い感じ。全日本の疲れが残っているのだろうか。
…もっとも、最後の最後に差してくるタイプなので警戒は怠れない。

Photo マルコマルオ

三つ巴のまま最終周回へ。3位を走る優大は20秒先行しており、追いつくのは難しい。4位争いに集中しよう。

裏のストレートで笛木くんが飛ばし、たまらず車間が開く。多分フィジカルでは負けている。
ただ、細かいテクニックはまだこちらに分がある。泥のコーナーでちょっとずつ詰めて、キャンバーセクション入り口で背中にぴったり張り付いた。
もちろん村田さんもすぐ後ろにいる。

キャンバーからシケインにかけて、ラインが交錯しワチャワチャしながらレースは最終局面へ。

最終コーナー手前で笛木くんと並ぶ。イン側をとった私が先行して立ち上がり、そのままスプリント。
コントロールライン手前で笛木くんが捲りに来たが、ホイール半分以下、ギリギリの差で先着した。

Photo やまーだ

レースを振り返って

KUCCスプリントには勝利したとはいえ、表彰台を逃して残念賞の4位フィニッシュ。

しかも、コーステープに絡まるミスが無ければ3位表彰台の可能性は十分あった。

Photo やまーだ

終始好調な走りで、自己最高位の2位表彰台を獲得したコッシーと、(そもそものベースが違う横山コータは別として)全日本参戦組を見比べると、やはり宇都宮遠征の疲労は大きいように思う。
こういうのが続くと慢性的な不調に繋がりかねないので、練習量を減らしてでも十分な休息を取るようにしたい。

それにしても、今日はシクロクロスらしい、実に楽しいコンディションだった。
刻一刻と変化する路面を見極め、最適なラインを選び、タイヤのグリップを引き出す。
泥だらけになった機材やウエアの後片付けは最悪だが、シーズンに何回かはこういうレースがあっても良い。

次戦は関西シクロクロス第9戦 堺浜に出場します。
応援・撮影・サポートありがとうございました。

ずっとアホ毛が出てた Photo マルコマルオ