12/15 第30回全日本選手権シクロクロス 宇都宮 ろまんちっく村 男子エリート 15位

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前回と同じ宇都宮で開催された全日本CXに参戦。
天候に恵まれ、暖かい一日になった一方、朝方の凍結が緩み、滑りやすい泥で覆われたキャンバーが選手を苦しめる。
今年は出場選手の層が厚くレベルが高かったが、前後マッドタイヤを選び、タイムを失わない走りに徹したことで、15位でフルラップ完走。納得のいく走りができた。

12/15 第30回全日本選手権シクロクロス 宇都宮 ろまんちっく村 男子エリート

天候:晴れ 9度

コースコンディション:草地 概ねドライだがキャンバー区間の一部はマッド

リザルト:15位/67名(9周回 +5:45 順位22% フルラップ完走18名)

JCFリザルト

機材

TREK Boone 1号車

  • 前輪: Shimano WH-R8170-C36 / Panaracer CGCX + Insert / 1.7bar
  • 後輪: Shimano WH-R8170-C36 / Panaracer CGCX + Insert / 1.7bar

※空気圧はPanaracer デュアルヘッド デジタルゲージ基準

目次

コースとセッティング

前回に引き続き、「餃子と自転車の街」栃木県宇都宮市で、30回目となるシクロクロス全日本選手権が開催された。

レースは2日間開催で、土曜日には年齢別のマスターズ、日曜は男女エリートカテゴリが行われる。
今回は陸路で金曜夕方入り、土曜日に観戦と試走、日曜日に男子エリート出場というスケジュール。

会場の「道の駅うつのみや ろまんちっく村」に設営されたコースは前回とほぼ同じレイアウト。
全体的に直線が長く、平坦なスピードコースだが、特設のサンドセクション、MTB常設コースを利用したシングルトラック、キャンバーや起伏のあるコーナーが散りばめられる。

スピードの乗る区間で得たアドバンテージは、テクニカルセクションの捌き方ひとつで簡単にひっくり返る。
単純なパワーやバイクコントロールテクニックだけではなく、タイヤの選択、状況の応じた乗車降車の判断など、シクロクロスの総合力を試されるコースと言える。

試走は、土曜日夕方、日曜朝、日曜昼の3回行った。

土曜試走では、コースイン直後にたつーみを見つけて、後ろにつく。
1月に走ったコースとほぼ同じとはいえ、初見でコレは結構キツい。
途中、聖も合流する場面もあって居心地が悪くなってくる。
その後は一人で反復練習などをしつつ周回。
疲れたのでそろそろ上がろうと思ったら今度はトッキーを発見…
たつーみとは違うライン取りを味わう。
ヘトヘトになったが、2人のおかげで、コースのリズムとスピード感を体に叩き込めた。

一夜明けてレース当日の朝試走。路面には霜が降り、タイヤからは氷片が散る。路面もしっかりグリップしている。

…しかし、午前のレースが始まると気温が上がり、キャンバー区間の路面コンディションが悪化。
霜が溶けて水分を含んだ土はぬかるみ、スリッピーな泥に。
午前中のレースでは、ほとんどの選手のウエアが泥で汚れていた。

昼試走では、レース直前の路面を確認すべくコースイン。
キャンバー区間に入ると路面は見るからに滑りやすそうだ。十分に注意していたつもりだったが、ドッグラン前の折り返し後、なんでもない(と思っていた)キャンバーであっさりスリップダウン。右側に倒れたのでディレイラーハンガーを曲げてしまった。

そのままコースを走行して車に戻り、チームにバイクを預けてハンガー交換。こういう時、仲間がいると心強い。
修理を待っている時間はないので、もう1台のバイクのタイヤを前後ともAlbitに交換して再びコースイン。

マッドタイヤはグリップが良いかわりに転がりが重いが、昼試走の路面や、昼前に行われたU23の様子を見る限りでは、ストレートスピードで稼ぐ2~3秒よりも、転倒しないことのほうが重要だと判断した。
特に宇都宮のコースは平均スピードが速いためワンミスが命取りになる。今回はノーミスを目指そう。

昼試走の後は、女子エリートを挟んでから男子エリートのレース。
招集まで1時間半ほどあり、ソワソワと落ち着かないが、知り合いと談笑しつつ気を紛らわせ、いつも通りギリギリにアップして招集へ。

レースレポート

今季はJCX遠征をしていないのでスタートは4列目から。スタート直後は右コーナーが連続するので、インコースを取れるコース右側か、落車に巻き込まれるリスクが少ない左側どちらに並ぶか悩んでいたが、右端しか空いていなかったので一番右のグリッドに並ぶ。

14時30分、若干日が傾き始める時間にスタート。
宇都宮のコースは、スタート地点から1分半ほどのスタートループで前に上がっておかないと、コントロールライン通過直後のサンドセクション、そして激坂を直登する三段坂、続くシングルトラックで渋滞に巻き込まれる。
隙間を見つけて前に出るが、落車したら元も子もないので割り込まれない範囲で周囲との間合いを確保する。

結局、25番手ほどで砂場をクリア。三段坂はやっぱり渋滞したが、頂上でうまく立ち回って18位まで順位を上げる。

15番手で2周目に入り、レース序盤の混乱は一段落したが、大舞台だけあって周囲の動きが積極的で、頻繁に順位が入れ替わる。

レース中盤の4周目、キャンバーの路面が乾いてきたように見えたので、乗車クリアにチャレンジして成功。このあたりから自分のリズムを掴み始める。

このドッグランエリアをスムーズにクリアできるとアドバンテージが大きい。
復路ピットを通過後、下りキャンバー途中でブレーキングを終わらせ、スピードを乗せたまま登り返しをクリア。
泥のキャンバーを乗車クリアし素早く再加速、続くキャンバーの連続ヘアピンは、高低差を利用して加減速…
この走り方で、6周目には5秒ほどの差を詰め、シケイン手前では先行していたAX高木選手、ホダカ野中選手、自転車村R千田選手からなる13-15位パックをキャッチした。

その後4名パックを形成したが、7周目の復路ピット前でAXの高木選手がアタックして抜け出す。
さっきまでのように、続くキャンバーでキャッチを試みたが、インから仕掛けて来た野中選手と交錯してストップ。足場が悪く、後続の千田選手まで巻き込んでしまう。
パック最後尾の16位で復帰したが、良い展開になった矢先の痛いタイムロスとなった。

順位よりも懸念していたのが完走。先頭の聖とのタイム差はすでに限界だったが、祈るようにダート区間を踏み切った甲斐があって、80%ルールの足切りラインをギリギリ通過。

8周目には、自分のリズムを取り戻し、スリップダウンから復帰中だった野中選手をパス。
ファイナルラップはそのまま差を広げ、15位でフルラップ完走を果たした。

レースを振り返って

4列目という不利な位置からスタートした今年の全日本だったが、自分から大きなミスをすることなく、安定した走りができた。
順位だけを見ると12位だった前回より成績ダウンだが、特例参加のたつーみやエリートに昇格した若者たちで層が厚くなったこと、出走者が増えたことを考慮すると、少なくとも前回と同等のリザルトを残せたと思っている。

リザルト比較

  • 第30回大会:15位/67名(9周回 +5:45 順位22% フルラップ完走18名)
  • 第29回大会:12位/50名(9周回 +5:48 順位24% フルラップ完走13名)

今回のレースでキモになったのは、やはりキャンバーが連続するドッグランエリアだろう。
昼に最もルーズになった泥は、レースが進むにつれて固まり、コンディションが回復してきていた。
これを見極めて、降車から乗車に切り替えたり、進入速度や走行ラインを調整したことで、脚を使わずにタイムを削れた。

「迷ったらハイグリップ」という教えに従い前後マッド用のAlbitを選んだのも正解だった。キャンバー区間で得たリードと転倒で失わなかったタイムロスは、「転がりの軽さ」とやらで得られたアドバンテージよりずっと大きかった。

周回数タイム
0周目1分30秒
1周目6分47秒
2周目6分50秒
3周目6分56秒
4周目6分41秒
5周目6分53秒
6周目6分42秒 
7周目7分03秒
8周目6分51秒
9周目6分49秒

今年も満足の行く結果を残せたのは、宇都宮まで来てくれたチームのサポートあってこそ。地元から遠い会場での大きなレースだったが、普段通りにリラックスして、万全の状態でレースに臨めました。
また、コース脇からの声援や撮影も力になりました。

来年は久々の関西開催。大阪泉南 二色の浜では、ずっと目標にしている全日本10位以内を目指したい。

…とその前に、来週は関西CX信太山。今週はしっかり休養して、年内最後のレースに備えます。

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