2/2 山口シクロクロス第3戦 きらら浜 JCX E1 3位

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次回の全日本に向けて、山口きらら博記念公園で行われたJCXレースに遠征。
泥と向かい風で体力を削られる消耗戦となったが、バイク交換を挟みつつ徐々にポジションを上げる。
最終周回では3位に浮上。そこから渾身のアタックで飛び出し、表彰台を獲得した。

2/2 山口シクロクロス第3戦 きらら浜 JCX E1

天候:晴れ 11度

コースコンディション:草地 泥

リザルト:3位/59名(8周回 +4:04 順位5% フルラップ完走11名)

機材

TREK Boone 1号車

  • 前輪: Nepest MAUI 45 / Panaracer CGCX + Insert / 1.6bar
  • 後輪: Nepest MAUI 45 / Panaracer CGCX + Insert / 1.6bar

TREK Boone 2号車

  • 前輪: Yoeleo SAT C45 DB PRO / Panaracer ALBIT + Insert / 1.6bar
  • 後輪: Yoeleo SAT C45 DB PRO / Panaracer CGCX + Insert / 1.6bar

※空気圧はPanaracer デュアルヘッド デジタルゲージ基準

目次

コースとセッティング

来シーズン(2025-26)の全日本選手権は大阪府貝塚市 二色の浜で開催される。
久しぶりの関西開催ということもあり、関西CXローカルの選手たちの間では大いに盛り上がっている。

そんな中、山口県でJCXレースが行われることになった。例年どおりであれば、このレースでの獲得ポイントは全日本の出場基準やスタートグリッドの順位に影響する見込みだ。
2/1〜2はちょうど世界選手権の週末にあたり、国内の強豪選手は不在になる。さらに、会場が都市圏から遠い山口県ということもあって、参加選手の層は薄く、上位を狙いやすい状況だ。したがって、ポイント獲得のため遠征する価値が十分にあると判断した。
…何より決め手になったのは、関西・東海エリアでレースが無かったことだが。

今回は、大学の後輩たちとレンタカーを借り、村田さんも加えた計6名でクルマ2台バイク8台で1泊2日の遠征。
久々のKUCCトークで盛り上がっていたら片道6時間の道のりもあっという間に過ぎて、会場へ到着した。

ところが、山口県に入ったあたりから冷たい雨が降り始め、会場は本降りの雨と強風でとにかく寒い。
前日試走はパスし、受付だけ済ませてすぐに宿へ移動した。

宿は6名という大人数に合わせて、一棟貸しタイプの施設を利用。スーパーで買い込んだ大量の食材をあっという間に平らげ、世界選手権U23のレースを観戦してから就寝した。

レース当日は朝一番に会場入り。心配していた雨は上がっており気温も低くない。路面はウエットながら天気は良さそうだ。

山口シクロクロス

⼭⼝きらら博記念公園に設営されたコースは、河川敷系(海だけど)のフラットで細長いレイアウト。

コース前半は小さな土手を登ったり降りたりする、関西CX桂川のようなキャンバーセクション。
土手部分は水はけが良くほぼ乾いているが、下った部分は重たい泥。タイヤや駆動系に草混じりの泥がまとわりつく。乗車は可能だが、油断したらミスしてタイムロスに繋がる、絶妙な難易度となっていた。

コース図で右端の部分で折り返したら草地の直線。
ストレートエンドでもうひとつ、大きなキャンバーが組み込まれ、続く階段、シケインをクリアしたらピットエリアだ。

コース後半はハイスピードなレイアウト。ピット出口の連続S字を抜けたら、全長300mを超える長いストレートが現れる。
本来ここは、スピードを乗せたら脚を休めるポイントに思えるが、レース当日は強い向かい風。さながらヒルクライムのように脚を削られる。
折り返しの直線で一休みしたら、小さな上りを挟みつつ、舗装路、草地を繰り返す。復路ピットを過ぎたら最終コーナー。

試走時間が朝、昼それぞれ30分しか設けられていないので、じっくり攻略する余裕は無い。
朝はコースのリズムを掴み、昼試走ではポイントをキャンバーに絞って攻略。あとはレース中にアジャストしよう。

ミスが痛いコースなので、メインバイクは前Albit/後CGCXのブーン2号車。スペアは前後CGCXの1号車に。空気圧はすべて1.6barにセット。
泥の水分が抜け、重くなってきているので、バイク交換が必要になるかもしれない。マスター(MM40)に出場した村田さんにピットを頼み、時間ギリギリにアップをして招集へ。

レースレポート

ゼッケンは17番。2列目かと思っていたが、欠席者がいなかったため3列目スタート。
ホームストレートは舗装路。転んだら見るからに痛そうな路面なので、59名の選手は平和に1コーナーを抜け、草地に入ってから活性化。

現在順位は20番手くらい。ほどなく狭いキャンバー区間に入るので、はやくポジションを上げたい。
2コーナーを曲がった後、何故か左手のラインがガラ空きだったので、一気にジャンプアップ。11番手で最初のキャンバーに入る。

ラインが交錯してヒヤッとしたり、ミスしてバイクが絡む場面もあったが、7番手でキャンバー区間を抜ける。
直線に出ると、先頭5名がパック、わずかに離れて6位のゴセが見えるが、私はそこから5秒以上遅れている。
後ろにもゾロゾロ選手が連なっているし、ここは追わずにステイ。

ストレートエンドの大きなキャンバー、階段、続くシケインをこなしてピットを通過。
連続S字を抜けたら300mオーバーの長いストレート。やはり向かい風が強い。
後ろでヌクヌクしてる連中のために無理して踏む義理はないので、FTPくらいで適当に。

業を煮やした堀川滉太が単騎で飛び出していったが、後ろにつかれないよう、大きくラインを外していたのでスルー。

その後は笛木くんとパックで、先頭パックからこぼれてきた選手をかわしながらレースを進める。
ここまでは想定通り。ゴセや鈴木来人、加藤健悟のスピードについていけるならともかく、そうでなければ脚を使い切ってパックから脱落、あとはスローダウンしていくだけだ。
序盤無理する値打ちはない…と自分の消極的な走りを正当化する。

Photo トヨカナ

3周目、笛木くんが滉太を捕まえたがっていたので付き合う。ただ、要所要所で加速が遅れて車間が開く。彼が絶好調なのか、それとも私が踏めていないのか…
ほどなく千切れて4周目。キャンバーセクションはなるべく泥のつかないラインを選んでいたつもりだが、バイクはずっしり重くなり、変速も決まらなくなってきたので往路でピットイン。
ぶっつけ本番だったものの、村田さんからスムーズに代車を受け取る。

前輪がCGCXなので、やや抑え気味のペースで連続S字を抜けて300mの向かい風ストレートへ出ると、なんか速い気がする。
クリーンなバイクってこんなに軽くて抵抗が少なかったのか。

5周目、バイク交換のおかげで笛木くんと内野選手のパックに追いついたが、コース前半のキャンバーでミス。コーステープがハンドルに絡まって復帰に手間取る。
シケインで内野選手をかわし、連続S字を抜けたところで笛木くんに合流できたものの、無駄に脚を使ってしまった。

ともあれ、ここから再び2名パック体制。ラップも8分50秒台で安定している。
そして6周目、ついに滉太を捕まえた。
下を向いてつらそうだが、本当にキツいのか、キツそうなフリをして待っていただけなのかわからないので、とりあえず抜いてペースを上げる。

Photo ぶくお

7周目には笛木くんがドロップし、滉太との4-5位パックに。やっぱ元気じゃないかオメー。
だいぶ分が悪いなぁ、と思いながら最終周回。キャンバー区間を抜けた直線でケンゴの背中が見える。
後ろに滉太がいるのが癪に障るが、ちょっとペースを上げたら階段手前で追いついてしまった。

メカトラか不調かわからないが、シケインでパス。まさかの3位浮上。
さらに、滉太がピットインする気配を感じたので、ここで一気に仕掛ける。

ピット前の180度ターンをタイトに曲がり、路面の良いイン側で加速。脚は使うが多分このほうが速い。
連続S字をギリギリのマージンで抜けて、今日何度も苦しめられた300mの向かい風ストレートを全力走。
ログを確認すると40秒ほどだったが、キツすぎて視界が暗くなるのを感じた。

折り返した後のコーナーで後ろをチェックすると、ケンゴを抜いた滉太が10秒ほどの差で追ってきている。まだ油断はできない。

舗装路と草地を繰り返すスピードセクションを攻め続け、ピット前を通過する時にようやく逃げ切りを確信。
ゴセ・ファンデルメール、鈴木来人に次いで3位でフィニッシュ。JCXレースで価値ある表彰台を獲得した。

レースを振り返って

年が明けてから滉太には黒星続き、今日は笛木くんの調子も良さそうだったので、5~6位でゴールできたら上出来かと思っていたが、終盤に大きくレースが動き、自分でも驚くくらいの好成績を収められた。

Photo 山口シクロクロス

レース序盤に程々の位置まで上がった後は終始消極的な走りだった一方、最終周のピット前で思い切って飛び出したのは、我ながら良い判断だった。

ラップタイムを見ると比較的安定している。しかし、最終周で20秒も上げていたとは。

周回数タイム
0周目0分14秒
1周目8分30秒
2周目8分51秒
3周目8分53秒
4周目(バイク交換)8分46秒
5周目(コーステープ絡み)9分05秒
6周目8分53秒
7周目8分57秒
8周目8分35秒

今回のレースでJCX/JCFポイントを大量に獲得。遠かったが実りある遠征となった。
コースも絶妙なスピード感と難易度で、走っていて楽しかった。来年もJCXがあったら行きたいな。

次戦は関西シクロクロス第10戦 桂川。
最終戦までもつれ込んだ村田さんとのシリーズランキング争い。ピットに入ってくれた恩を仇で返そうと思います。
撮影・応援・サポートありがとうございました。

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