大阪府茨木市と京都府亀岡市の府境(の亀岡側)には、地価が高騰したバブルの頃に住宅地がいくつか造成された。
電車も通らず、バスすら乗り入れていないこれらニュータウンは交通の便が非常に悪く過疎化が進み、限界ニュータウンとなっている。
先日、北摂のマチュピチュこと茨木台ニュータウンを訪問したが、今回は「密」を避けた限界ニュータウン探訪ライド第2段として、北摂バードタウン・北摂ローズタウンへと向かった。
北摂の限界ニュータウン
バブルで地価が高騰した頃、茨木市と亀岡市を隔てる標高500mの山中にニュータウンがいくつか造成された。
市街化調整区域である茨木市側には住宅地を作れなかったため、住所は全て亀岡市となっている。
府境に沿って、北摂バードタウン、北摂ローズタウン、茨木台ニュータウンが連なっているが、それぞれのニュータウンを直接結ぶ道はない。
これらのニュータウンに共通して、市街地へのアクセスは非常に悪く、電車の駅は遥か彼方。
また、ニュータウン内は道が狭く、大型車は入っていけないため、最寄りバス停に行くにも長時間歩く必要がある。
商店や医療機関も無いため、クルマがなければ生活するのが難しい。
今となってはこんな場所に…と思うが、造成当時はインフレが進んでおり「今を逃すと一生家を持てなくなる」と思って夢のマイホームを買い求めたとかなんとか。
以下の記事では、一番の有名所である茨木台ニュータウンを訪れた時の様子を紹介している。
ルートマップ
今回のライドでは、前回行けなかった北摂バードタウンと北摂ローズタウンに向かう。
卵かけご飯が有名な弁天の里をスタートし、北摂バードタウン、北摂ローズタウンを通って、見山の郷に至るルートを設定。
大阪側からアプローチするので、府境を4度も跨ぐ。都道府県を跨いだ移動をこれだけ繰り返すと怒られてしまいそうだ…
①弁天の里
勝尾寺、妙見山を経由し、適度に腹をすかせつつスタート地点の弁天の里へ。
まずは腹ごしらえ。15分ほど並んで入店し、卵かけご飯の定食を注文。
定食は500円。追加した唐揚げ(150円)もサクサクしておいしかった。
満腹になったところで、いよいよニュータウン探訪に出発。
②牧の棚田
弁天の里を出て、国道423号線を南下してすぐ左折、ほとんど農道のような道に入る。
「牧の棚田」と呼ばれる稲作地を横目に見ながら緩い坂道を登っていく。
古い集落を抜けると、道路の勾配が増す。
そして突然に現れるコンクリートのブロック。大型車を阻むゲートの役割を果たしている。
いよいよ北摂バードタウンに足を踏み入れる。
③北摂バードタウン
バードタウンに入るとすぐ、急斜面に沿った住宅地が現れるが、舗装は荒れ、廃墟化した空き家も目につく。
材木加工か建築関係の作業場のようなところから物音は聞こえてくるが、住宅地という雰囲気ではない。
バードタウンの南西側の地区は勾配が厳しく、住民は少ない。
航空写真を見ても民家の屋根は少なく、鬱蒼としている。
公園の遊具だったのか、道端ではぞうさんがしょんぼり佇んでいた。
ただ、勾配が緩やかな地区にはそれなりに新しい家が建っており、数10世帯が住んでいるようだった。
バードタウンからは北に抜ける。やはり舗装が良いとは言えない細い道を下って、京都府道733号線に出る。
ここからしばらくはr733を東進。
後編ではユヤ谷(湯屋谷)沿いに登ってローズタウンに向かう。