Vemico GoPro Hero9用バッテリー・充電器セット
GoPro Hero9用の互換バッテリーセット。低コストで予備バッテリーの個数を揃えることができる。また、付属の充電器は3個同時充電が可能。
こちらのレビューはVemico様からの提供品です
長所 -Pros-
- 純正品より安価
- 3個同時に充電できる充電器が付属
短所 -Cons-
- 純正に比べるとややバッテリーライフが短い
アクションカメラの予備バッテリー
アクションカメラのスタンダードといえばGoPro。最近の機種は高画質化するとともに強力な手ブレ補正機能を備え、日常の動画撮影からエクストリームスポーツまで幅広く活躍している。
2020年9月発売のHero9では消費電力増加に伴い、バッテリー容量が増え、形状も変更された。
これによって、4K/60fpsで撮影時、Hero8は47分間だった連続撮影時間は、Hero9では70分間に伸びている。
バッテリーライフが伸びたとはいえ、車載動画などで長回しするなら予備バッテリーは必須。
今まではGoPro Hero9購入時に付属した純正バッテリー2個で運用していたが、
互換バッテリーを販売するVemico様より製品を提供していただいたのでレビューする。
Vemico GoPro Hero 9 バッテリー 充電器セットの内容物
レビューするVemico GoPro Hero 9 バッテリー 充電器セットには、Hero9用バッテリーが3個と、充電器、USB A-Cケーブルが付属する。
各バッテリーは、プラスチック製のケースに入っている。
当然ながらGoPro純正バッテリーも収納できるので、携帯時のバッテリー保護に使える。
バッテリーの外観
バッテリーの形状は純正とほぼ同じ。Vemico製バッテリーはオレンジ色の被覆が巻かれている。
ひと目見て互換品とわかるが、純正の外観をコピーした製品よりむしろ好感が持てる。
バッテリーの容量は、GoPro純正品は1720mAhであるのに対して、Vemicoバッテリーは1800mAh。
まぁ、公称値はともかく、実際のランタイムは後ほど比較する。
GoPro Hero9本体への挿入も特に問題ないが、オレンジ色の被覆が少し分厚いのか、純正バッテリーに比べるとごくわずかに引っかかる感じがした。
また、バッテリーを引っ張り出すタブは薄く、少し頼りない。
付属充電器の電流を測定
付属の充電器は3つのバッテリースロットを持ち、3個同時充電できる。
充電器背面に備えられた充電端子はUSB Type C。ただし、USB C-Cケーブルでは充電できなかった。付属あるいは汎用のUSB A-Cケーブルが必要。
Type Cの充電規格は複雑なので安易にType C端子を採用せず、敢えてMicroUSB端子でも良かったのではないかと思う。
さて、USB電流計で充電中の電流を測定した。
AC100Vの電源タップに接続した5V2AのUSB ACアダプタで充電を行い、電流を読み取った。
なお測定に先立ち、バッテリー残量が30%程度になるまで放電してある。
1個充電時
1個充電時の充電電流は約0.55A。バッテリー容量は1800mAhなので、0.3C充電といったところか。
この程度の電流なので発熱もほとんど無い。
2個充電時
2個目のバッテリーを差し込むと、充電電流が約1.1Aに増えた。
3個充電時
3つ目のバッテリーを入れると、充電電流は1.6Aに達する。
目立った発熱はないので熱は籠もらないと思うが、充電器の蓋は開けておいたほうが良いと思う。
ACアダプタの出力やケーブルの抵抗に注意
3個充電時は1.6Aの電流が流れるため、出力の低いUSB ACアダプタ(5V1Aなど)では十分な電流を流すことができない。
また、長過ぎるUSBケーブルやUSB延長ケーブルを使用したときも、配線の電気抵抗が原因で充電速度が落ちてしまう。
試しにUSB延長ケーブルをつなげてみたところ、3個接続しても1.3A程度しか電流を流せなかった。
純正バッテリーと電池の持ちを比較
GoPro Hero9純正バッテリーと、Vemicoバッテリーのバッテリーライフを比較した。
テスト内容
100%に満充電したGoProとVemicoのバッテリーを各2個ずつ用意し、5分ごとにバッテリー残量を記録した。
撮影設定は
- 4K 60fps
- 液晶画面は常時オン(前面・背面とも)
- Hypersmooth(手ブレ補正)オン
無風状態だと発熱で温度が上がりシャットダウンしてしまうので、実験中は扇風機で風を当て続けた。
結果と考察
横軸を撮影時間、縦軸をバッテリー残量とし、グラフにプロットした結果を以下に示す。
実際のバッテリーライフでは、GoPro純正に比べてVemicoは15%程度短い結果となった。
GoPro純正バッテリーは70~75分、Vemicoバッテリーは60~65分で電池切れになっている。
どうやら、バッテリー本体に表記されたほどの容量は無いようだ。
ただ、品質は安定している印象を受けた。
まとめ:多大なコストメリット
バッテリー容量こそ純正より少ないものの、4K60pでも1時間は撮影できる。
また、純正との価格差は大きい。純正バッテリーはバッテリー単品で3500円ほど。
バッテリー2個+充電器のセットだと価格は1万円を超える。
対して、Vemico製のバッテリーはレビュー時点で5000円程度(バッテリー3個+充電器)で、半額どころではない。
付属の充電器も3個同時充電できる(GoPro純正充電器は2個まで)ため、
GoPro Hero9を複数使って長回しするなど、バッテリーの個数が重要になる状況にも低コストで対応することが可能。