WOLFTOOTH MORSE CAGE
取り付け高さを4段階に調整できるボトルケージ。調整幅は32mmで、フレームバッグ装着時、あるいはフレームサイズが小さいときに干渉を避けることができる。中空チタン製で32gと軽量。
説明
評価 ★★★★☆
購入価格 11000円
長所 -Pros-
- 十分なボトル保持力と抜き差ししやすさを両立している
- 取り付け位置を調整できるギミックを持ちながら32gと軽量
短所 -Cons-
- いくらなんでもボトルケージに1万円オーバーは高い
- 似合うフレームを選ぶ
アイデア企業のウルフトゥースコンポーネンツ
ウルフトゥースコンポーネンツは、フロントシングル用のナローワイドチェーンリングがヒットして有名になったが、
各コンポメーカーが純正でフロントシングルを用意するようになったため、最近は金属加工技術を生かして他の小物、特にMTBやバイクパッキング向けの製品も展開している。
ラインナップは独特で、スペーサー一体型のステムキャップなど、単純ながら痒いところに手が届く製品が多い。社内にはアイデアマンがいるのだろう。
チタン製ボトルケージ
モースケージにはステンレス製とチタン製の2種類あるが、迷わずチタン製を購入した。チタンバイクにはチタンボトルケージこそ相応しいからだ。
重量はステンレスが58gに対してチタンは32gと大幅に軽い。ただし価格は2.5倍ほど違う。
ケージ本体は中空のチタンパイプを曲げてあり、一般的なボトルケージとして軽量な部類に入る、32gという重量を実現している。
ミノウラのデュラケージ同様の古臭い形状だが、これが差しやすく抜きやすい。
ミノウラAB100の実に10倍以上の価格に見合うかどうかはともかくとして、モースケージは硬さが絶妙で、MTBで荒れた道を走ってもボトルはしっかり保持され、抜き差しする際はちょうどよい節度感でボトルが収まる。
また、アルミ製ケージに比べるとボトル表面を傷つけにくいという。
以前はキングケージとのダブルネームだったが、生産が追いつかないため、現在のロットはウルフトゥースが生産しているらしい。
溶接痕も丁寧で、もちろん溶接割れなんて無く、品質は間違いない。ウルフトゥースは細かいところまで手を抜かない会社だ。
モールス符号
モースケージの「Morse」は、アメリカの発明家 Samuel Morseに由来する。
「Morse」を「モールス」と読んでボトルケージを眺めると「Morse Cage」という製品名の理由に気づくはず。
ウルフトゥースはネーミングセンスも良い。
さて、取り付け位置は32mmの範囲で、4段階で調整できる。ウルフトゥースのロゴを隔てて丸穴と長穴の組み合わせでボルトが通るようになっている。
手元のキングケージと比べてみると、穴の位置関係がわかる。
キングケージと比べて、最大18mm程度低くマウントできる。
微妙な差に思うかもしれないが、フレームバッグとのクリアランスがギリギリの場合、2cm足らずの差が効いてくる。
まとめ:軽くて、カッコよくて、チタン製の、取り付け位置を下げられるボトルケージ
フレームバッグ、あるいはフレーム自体が邪魔でボトルの抜き差しができない場合は、サイド抜きのボトルケージを使うという方法もあるし、
ボトル台座位置を下げるアダプタを使用するという手もある。
つまり、フレームバッグが邪魔な人は必ずしもモースケージを買う必要は無い。
しかし、軽くて、カッコよくて、チタン製のボトルケージという条件が加わると、選択肢は他に無い。
(キングケージに台座位置を替えたものがあるけど、いつ手に入るのかわからない)
本文で述べたとおり、ケージとしての使い勝手には文句の付け所がないので、自分の中で価格を正当化できるなら買って後悔はしない逸品。
でも、ダブルボトル用に2個揃える勇気はなかったよ…