2022年シクロクロス世界選手権で優勝したトム・ピドコックの名を冠したワークアウト。
シクロクロスレースを想定した高強度インターバルセッションで、短い全力スプリントとFTP付近での持続走を組み合わせ、レース中の激しいペース変化に対応できる身体をつくることを目的としている。
Daily Fit > Tom Pidcock: CX Champion

https://whatsonzwift.com/workouts/daily-fit/tom-pidcock-cx-champion
メニュー
- アップ
- 65→75% 8分
- 90% 4分
- 65% 3分
- メインセット
- 5セット×
- 140% 20秒+90% 2分20秒+140% 20秒
- 70% 3分
- 5セット×(140% 30秒+65% 30秒)
- 5セット×
- クールダウン
- 75→65% 5分
ワークアウトについて
このワークアウトの目的は、「短い全力スプリントとFTP付近での持続走を繰り返し行う能力」を養うことにある。
トム・ピドコックが得意とするクロスカントリーMTBやシクロクロスでは、路面変化やコーナーの連続により一定ペースを維持することが難しい。急な上り坂やコーナー後の再加速では強く踏み込む必要があるため、レース中はFTP前後の強度と短いスプリントを繰り返す展開が続く。
このような状況では、酸素の供給が追いつかない状態でも高い出力を維持し、短いリカバリーで再び踏み直せる能力が必要になる。
今回のワークアウトは、そんなシチュエーションに対応するためのメニューが組み立てられている。
メインセットでは、20秒間のスプリントでSSTをサンドイッチした3分間のセットを5回繰り返す。
140% 20秒+90% 2分20秒+140% 20秒
有酸素能力と無酸素能力どちらも酷使する内容だが、セット間には3分のレストがあり、次のエフォートに備えることができる。

短い全力区間と持続的な負荷を交互に重ねることで、心肺機能と筋持久力を同時に刺激し、酸素負債を抱えた状態でも安定した出力を発揮できるようになる。
さらに、最後には30秒+30秒の高強度インターバルが控えており、無酸素能力と乳酸耐性を限界まで引き上げる構成となっている。
5セット×(140% 30秒+65% 30秒)
トレーニングを継続することで、疲労下においても高強度を繰り返し発揮する能力が養われ、集団内でのアタックや、コーナー出口での踏み直し、泥区間や急坂の突破など、瞬時の判断と出力の切り替えが求められる場面で有利にレースを進めることができるようになる。
ワークアウト実走
負荷を+5%してチャレンジ。
シクロクロスをやっているだけあって、これくらいのパワー域は得意。
前半の140% 20秒+90% 2分20秒+140% 20秒は5%アップでも余裕を持ってこなせる。
ポジションを崩すこと無く、心拍数も多少余裕を持ってクリア。
だが、本当にきついのはラスト5分、5セット×(140% 30秒+65% 30秒)だ。
シクロクロスに「効く」30s-30sインターバル。ダッシュが高負荷なうえ、短いレストもそれなりの強度でリカバリーが間に合わない。
4本目に差し掛かる頃には脚が千切れそうになる。
フィジカルの限界に踏み込む5本目。30秒のダッシュ中には脳裏にライバルの背中がチラついた。
気合と根性で完遂。


