10/22 関西シクロクロス第1戦 御坊 日高川 E1 2位

今年もシクロクロスシーズンが始まった。初戦となる関西CX第1戦 日高川は、砂セクションが増えて昨年よりタフなコースに変貌。難しい路面を処理するテクニックと、路面抵抗に打ち勝つパワー両方が試された。
レースの方は、途中ミスがあったものの挽回。2位を獲得し、幸先の良いスタートが切れた。

10/22 関西シクロクロス第1戦 日高川 E1

天候:晴れ 24度

コースコンディション:草地+砂、ドライ

リザルト:2位/54名(15周回 +0:41 順位3% フルラップ完走13名)

機材

Ridley X-Night Disc 2号車

  • 前輪: Shimano WH-R8170-C36 / Panaracer CGCX + Insert / 1.5bar
  • 後輪: Shimano WH-R8170-C36 / Panaracer CGCX + Insert / 1.5bar

Ridley X-Night Disc 1号車

  • 前輪: Mavic Allroad SL / Panaracer ALBIT + Insert / 1.7bar
  • 後輪: Mavic Allroad SL / Panaracer ALBIT + Insert / 1.7bar

※空気圧はPanaracer デュアルヘッド デジタルゲージ基準

動画

すくみずログ YouTubeチャンネルでレース動画を公開中

レース会場

2023-24シーズンの関西CX初戦が行われるのは、和歌山県御坊市の日高川河川敷。昨シーズンから加わった会場だ。
一部砂区間があるものの、草地がメインのスピードコース…のはずが、大雨による増水の影響でコースが水没。大量の砂が流入した結果、砂区間が大幅に増え、パワーコースへと変貌していた。

Photo 野中ヒデト

昨年と同じく、今年も前泊する。自宅からは高速道路で1時間半といったところだが、移動というのは何のトレーニングにもならないくせに無駄に体力を消耗する。大事なシーズン初戦には体調を万全に整えて臨みたい。

…実際のところ、高速料金とガソリン代を計算して、ホテルのほうが僅かに安かったので宿泊することにしたんだけど。

あとAirの聖地巡礼したかったというのも理由。去年あったランドマークが無くなっているのを目の当たりにして諸行無常を感じた。

試走とセッティング

バイクは今年で5シーズン目なので、そろそろ乗り換えようかと思っていたが、取り立てて気になるバイクがないことと、値上がりが酷く2台揃えるのがキツいため、結局続投。
ただ、ブレーキ周りは2台ともGRX Di2(ST-RX815)に交換した。機械式GRXがモデルチェンジで12s化した今、11sコンポを買い足すのはすごく微妙であったが…

今シーズンもRidley X-Nightの2台体制

タイヤはパナレーサーのCGCX/Albitを使用。一応チューブラーホイールも1セット用意してあるけど。

さて、今シーズンも基本的に全レース前日試走を行う。
シクロクロスレースでは試走が必須だが、参加者が多い関西シクロクロスの場合、当日試走は混み合うためレースペースでコースを確かめられないからだ。

さて、日高川のコースは河川敷らしい、細長いレイアウト。基本的に平坦だが、土手沿いの部分には僅かな高低差がある。
前述のように、大雨で砂が流入しており、上図の黄色でハイライトした部分が砂区間となっている。マイアミほど深くはないが、粒度が粗く、轍が崩れやすい。
ラインを外すと大失速なので、下地が硬そうなところ、草が生えているところ、なんとなく轍ができているところ…を狙って突破する感じになる。

空気圧は砂に合わせてセット。チューブレスタイヤだが、タイヤインサートを併用しているため思い切って低圧にできる。最終的に前後1.5barに設定した。草地では少し頼りないが、総合的にはこの方が速いしミスしにくいはずだ。

また、気温が24~25度と高いので、脱水防止にボトルをつけておく。
ウエアは長袖CXワンピースにミレーのメッシュインナー。グローブはハーフフィンガーにした。

レースレポート

今季からカテゴリ名がエリートを指す「E1」となったが、要は今までのC1:カテゴリー1と同じ、60分間のレースだ。
AJOCCランキング順でコールアップされ、2番めにグリッドへ。
ホームストレートは深い砂で、スタート位置によって路面の走りやすさが全然違う。一番締まった左側のラインに位置取りした。

Photo Y.Kato

13時30分、定刻通りスタート。混沌とする集団を尻目に、滉太、右手から上がってきたコッシーに続く3番手で1コーナーへ。
この時点で、先頭数名とそれ以下の選手との間には結構な差が開いていたようだ。
シクロクロスレースはスタートが最重要と言われるが、今日ほどその言葉を実感するコースもないだろう。

砂の路面のシケインをバニーホップで乗車クリアしたコッシーが1位に浮上。そこに滉太、私と続く。4番手には村田さん、それを笛木くんが追う。

2周目に入り、砂のホームストレートを抜けた後、コッシーをかわして滉太が先頭に。その後ペースを上げて独走体制を築いた。
ワイルドネイチャープラザで行われた昨季の全日本選手権では一時は表彰台が見える位置で走り、最終的にフルラップ完走した滉太。今年もちょっと手がつけられない速さだ。

Photo Y.Kato

私は2番手で、数秒後ろに村田さん、コッシーという展開。
この、1位に離されて「単独2番手」(3番手でも)という状況は要注意だ。
「ちょっと前には追いつけないけど、現状維持でとりあえず表彰台に乗れる」そういう消極的な姿勢はミスを誘発したり、あるいはペースを落としすぎて後続に追いつかれたりする。

そして、やっぱりやらかした。
コース1周1.4kmと短いため、15周回となったレースの5周目。シケイン後の砂区間でミスして転倒。
ほとんど速度が出ていない状態なので怪我はなかったが、落ちたチェーンを戻す間にコッシー・村田パックに抜かれて順位を落とす。
さぁ飛び乗って追うぞ、と思ったらサドルが曲がっている。目の前のピットに入り、バイク交換。これなら、チェーンが外れたまま走って入ればよかった。

スペアバイクに乗り換え、その間にバイクを直してもらう。Di2のシフトスイッチの隙間に砂が噛んでいてやや手こずったようだが、コース半周、2分ちょっとの間に復旧。
毎回ピットを引き受けてくれる松井夫妻に感謝しつつ、再びバイク交換して、追撃開始。

Photo Y.Kato

2位パックまでは15~20秒のタイムギャップがあるが、追う立場になったことで集中力が高まっている。
3位単独になっていた村田さんに2周で追いつき、同じ周回で2位のコッシーも捉えた。この周回でファステストラップの4分4秒を叩き出している。

Photo Y.Kato

滉太とは1分ほど差がついており、再び単独2位の状況だが、レース前半とは違って守りの走りができている。
レース終盤は頻繁に周回遅れの選手をかわす必要があったが、それでも4分10秒前後で安定してラップを刻み、2位フィニッシュ。

Photo やまーだ君

レースを振り返って

夏場に乗り込んでいても、CXシーズンインはいつも不安だ。
自分がどれだけ走れるのか、ライバルの調子はどうか、

しかし、走り出してみるといつもの感じ。
レースの中で、バイクの乗り方や、踏むべきところで踏み、緩めるところで休む、メリハリを付けた走り方を思い出した。

途中ミスがあったもののしっかり挽回し、今シーズンの調子を占う開幕戦で2位を獲得したことで、順調な滑り出しができたと思う。

Photo Y.Kato

なお今回のレース、3位にはコッシーが入り、関西CXで初めての表彰台を獲得。
さらに4位村田さん、5位笛木くんで、1周目の上位5名の顔ぶれがリザルトに並ぶ形になった。
やはりシクロクロスはスタートが最重要だ。

来週、関西ではゆるクロスが開催されるが、私は出場せず、東北シクロクロス わたりJCX/JCFレースに遠征予定。全日本出場のためにポイントを稼いでくる。