全日本選手権を見据えて、御殿場シクロクロスのJCXレースに初参戦。
スタート直後のアクシデントで出鼻をくじかれたものの、テクニカルな林間コースをフルラップ完走。
JCXポイントとともに、走りの手応えを得られたレースだった。
11/2 御殿場シクロクロス ME
天候:晴れ 15度
コースコンディション:林間 僅かにウエット
リザルト:15位/95名(9周回 +5:32 順位15% フルラップ完走16名)
機材
TREK Boone 2号車
- 前輪: Nepest MAUI 45 / Panaracer CGCX + Insert / 1.6bar
- 後輪: Nepest NOVA 45 / Panaracer CGCX + Insert / 1.6bar
※空気圧はPanaracer デュアルヘッド デジタルゲージ基準
御殿場JCXに遠征
久々に関西で開催されるシクロクロス全日本選手権。そのスタート順を決めるポイントを獲得すべく、御殿場シクロクロス(JCX)に遠征した。
会場は富士山を目前に望む、御殿場市高根西ふれあい広場。
KUCCの後輩たちとレンタカーのハイエースに乗り合わせ、4名 7台で向かった。

土曜日は午後3時過ぎに会場着。4時までの試走時間になんとか間に合った。機材を下ろして準備していたら30分ほどしか時間が取れなかったが、初めて走る会場なので、1周でも多く走っておきたい。なんとか3周走り、全体の雰囲気を掴んだ。
レース当日は朝の試走をパスし、しっかり睡眠を取ってから会場入り。昼の試走で各セクションの走り方を決定した。

コースは標高差20〜30mほどの緩やかな斜面に設営され、森の中をくねくねと縫うように走る林間セクションを主体に、一部にダートや砂地を織り交ぜた構成。
林間の土は雨の影響で湿っているが滑るほどではない。むしろ適度な水分で、良い塩梅にタイヤが食いつく。
ただし、細い木の根がいくつも顔を覗かせており、そこにタイヤを取られて不意に滑ることがある。そのため、思い切ってコーナーに突っ込めず、ペースが安定しづらい。
このコースでは、スピードを殺さず、かつミスなくコーナーを捌くバイクコントロールの技術が最重要だ。
さらに、数カ所の踏みどころでしっかりと加速することがポイントになる。
ただ、全体的にコース幅が狭く、ラインの自由度が低いのでオーバーテイクは難しい。
走っていてとても面白いが、実力差がリザルトに反映されづらいコースと感じた。
タイヤは前後ともCGCX。空気圧は、パンク対策よりもグリップ確保を優先して1.6barにセットした。
アップで身体を暖めた後に便意を感じたが、時間がないのでそのまま招集へ。
レースレポート
ゼッケン16番で、ギリギリ2列目からのスタート。砂地のグラウンドを加速し、90度コーナーを曲がって本コースのホームストレートに入っていく。
クランクコーナーを抜け、コントロールラインを通過するとすぐに土手の直登が現れる。
今回、100人近くの選手が同時に出走しているため、集団後方では渋滞必至だろう。
こういうところを上位でスムーズに通過できるだけで大きなアドバンテージになる。
…と思っていたら、上位10位以内を走っていたベテラン選手が杭に引っかかった。嘘だろ。
これに他の選手が詰まり、その後方にいた私は坂の途中でやむなくストップ。バイクに跨ったまま後ろに引っかかりそうになる。
すぐ後ろの選手に身体を支えてもらい、なんとか滑落事故は免れた。
大渋滞の混乱の中再スタート。幸い、身体もバイクもノーダメージで、25番手あたりに復帰した。

気持ちは焦るが、ラインの自由度が少ない林間セクションでは思うように前に上がれない。
バイクコントロールが雑になって何度も転びそうになるので、一旦落ち着いて体制を立て直す。
まだ1周目。周囲の選手もハイペースで踏んでいるし、ここで無理に消耗する必要はない。

1周目を24位で終え、2周目からポジションを上げ始める。
ダートの登り区間で数名のパックを捉え、18位までジャンプアップ。
JCXや全日本ではいつも同じパックで競り合う野中選手と2名体制となり、パックから抜け出していく。

着実にポジションを上げて、3周目の途中には16位に。
シケイン直後で高橋翔選手がストップしていた。転倒か、それともチェーン落ちだろうか。
ちょうど目の前で復帰したので、後ろについて走りを勉強させてもらう。
ところが、林間のコーナリングは確かに上手いもののキレがない。少なくとも、昨年の全日本U23で優勝争いしていたようなスピードではない。
何かのトラブルか?と思っていたところ、4周目に入るタイミング、コントロールラインで野中選手が飛び出して先行した。

半周ほどかけて高橋選手をパスし、階段で野中選手を捕まえた。
その後、再びのパック体制を経て野中選手を振り切ったものの、前と後ろには選手がチラチラ見える状況。
林間は難しく、タイヤを根っこに弾かれたりペダルを引っ掛けたりと、ラップタイムが安定しない。
6周目、後方から追い上げるMiNERVA-asahiの折橋選手が背後に迫る。7周目でいったん引き離したものの、再びパックに。前は抑えているが気が抜けない状況だ。

そしてもうひとつ懸念が。先頭を独創するたつーみがハイペースを刻むため、完走が危うくなってきた。
毎周回、結構な数の選手が80%ルールの足切りでレースを降ろされていく。
コース脇からは完走できる!とか、これで最後!とか聞こえてくるので、際どいタイムなのだろう。結局、私と折橋選手がギリギリセーフの最終完走パックで、我々が通過した直後に足切りゲートが開いたようだった。
最終周回。背後には折橋選手。前には、数秒のギャップでAXの高木選手が見える。
後ろを抑えながら前を追う展開。絶対にミスは許されない。林間セクションではタイヤのグリップに神経を尖らせる。
すると、タイトなコーナーで高木選手が小さなミスをして、一気にギャップが詰まった。
高木選手、私、折橋選手の順に1列棒状に並んで森を抜け、階段からホームストレートへ。
ゴールスプリントになったものの順位は入れ替わらず。15位でフィニッシュとなった。

レースを振り返って
スタート直後のアクシデントで出鼻をくじかれたものの持ち直し、その後は大きなミスやトラブルなくレースを走りきれた。
関西CX桂川、御坊と、シーズン序盤は調子に乗り切れていなかったが、今回、全日本やJCXレースで順位を争う選手と勝負ができたのは自信になった。

反省点は、ラップタイムのブレが大きかったこと。
コーナリングの走行ラインはなかなか安定しなかったし、根っこで滑ったり出口で膨らんだりすると、簡単に1秒、2秒のロスになる。
安定して同じタイム、同じ走りを繰り返すことができれば、あと1つ2つ上の順位を狙えたかもしれない。
| 周回数 | タイム |
| 0周目 | 0分33秒 |
| 1周目 | 8分06秒 |
| 2周目 | 7分50秒 |
| 3周目 | 7分57秒 |
| 4周目 | 7分54秒 |
| 5周目 | 7分59秒 |
| 6周目 | 8分04秒 |
| 7周目 | 7分54秒 |
| 8周目 | 8分00秒 |
| 9周目 | 7分53秒 |
ともあれ、手応えある走りができたし、目当てのポイントも獲得できたし、良い遠征になった。
応援・撮影・サポートありがとうございました。
来週は関西CX第3戦 美山。そろそろ表彰台に乗りたい。

