Polar Verity Sense・パワータップG3 テストライド 和泉山脈から加太港へ

新機材をいくつか買ってモチベーションが高まったので、テストを兼ねて、大阪湾の端っこである和歌山の加太まで120kmほど走ってきた。

機材その① Polar Verity Sense

腕で測定する光学式心拍計。Ant+またはBluetoothで、Garmin Edge等のGPSサイコンに心拍数を送信できる。

Garminの腕時計 fenix 6sでも心拍を測定できるが、手首はよく動かす部位だし、振動で測定エラーが出ることも多い。
やはり心電を直接検知する乳バンドのほうが確実なのだが、締め付けがキツかったりズレてきたり、着用感があまり良くない。

Verity Senseは今年新発売の製品で、旧モデルのOH1に比べるとバッテリーライフが大幅に伸びたようなので、買ってみた。

機材その② Powertap G3 AMP50

最近パワーメーター買ってないなぁ、と思っていたところ、中古で安かったのを見つけてしまい、つい購入。

パワータップの完組ホイールで、ハブはJベンドスポーク仕様のPowertap G3。Ant+とBluetooth両対応

リムは、何気に初体験のカーボンクリンチャー
外幅25c 内幅17cで、今となっては特に幅広いわけでもないが、13cや15cのロードホイールを使っている私にとってはかなりワイドな部類に入る。

リム幅が広いせいでアジャスターだけでは対応できず、ブレーキワイヤーの調整が必要だった。
あと、数年死蔵していたシマノのカーボンリム用ブレーキシューをようやく下ろした。

ガーミン3台でログ記録

複数のパワーメーターや心拍センサーの測定値を比較したいので、ガーミンを3台使って同時にログを記録した。

  • Edge 530
  • Edge 130 Plus
  • fenix 6s

それぞれのガーミンデバイスには以下のセンサーをペアリングした。

Garminパワーメーター心拍センサー
Edge 530Powertap G3CATEYE HR-11
Edge 130 Plusパイオニア ペダリングモニタ PM910
(Ant+パワーメーターモード)
Polar Verity Sense
fenix 6sfenix 6s 内蔵 光学式心拍計

発進停止のたび、一斉にピロピロと鳴ってたいへん賑やか。

和歌山 加太まで120kmライド

ルート

さて、新しいおもちゃを試すため、大阪南部をぐるっと時計回りに回る。

国道170号旧道から、JR阪和線沿いにr64で和歌山県に入り、下った後はr7を西進。
加太港で折り返し、帰路は大阪湾沿いにルートをとった。

距離 124km
獲得標高 △1135m

夏場のウエア選択

まだ梅雨も明けてないし、先週はじゃんじゃん雨が降ってたというのに、真夏のような暑さ

夏用ジャージの下にトップバリューのメッシュインナーを着て、なんとか最低限の快適性を保つ。
以前は雨レースのときくらいしか着なかったメッシュインナーだが、暑い時期こそ手放せないと感じている。濡れたウエアが張り付かないので走行風が肌に当たるし、バックポケットに入れたスマホが汗でびちゃびちゃならないという利点もある。

なお、日焼け止めは滅多に塗らないがUVカットアームカバーはする。直射日光が当たらないし、保水するので涼しい。
日焼けは体力を消耗するため、白い肌にこだわりがなくとも日に当たらないほうがいいらしい。

往路

スロースターターなので昼の12時半に出発。
往路は、大阪と和歌山を隔てる和泉山脈沿いのアップダウンを走る。

なるべく交通量の少ないルートを選んでいるので、舗装が傷んでいる場所もあるし、道幅の狭い下りもある。

タイヤは前と同じグラベルキング(26c)だが、ワイドリムのパワータップに履き替えて乗り心地は良くなったし、コーナーで安定感が増したように感じる。
ちなみにリム幅13cのスピナジーから17cのパワータップに履き替えて、タイヤの実測幅は1mm太って26.5mmになった。

それにしても暑い。ひまわりもガンガン咲いてる。
暑熱順化が進んでいないのに道路脇の温度計は34度とか表示してるので、だいたい30kmごとに、適当にコンビニ休憩をとってクールダウンしつつ走る。

JR阪和線や阪和道沿いに走るr64で和泉山脈を越える。
ここは一番高低差が少ないので楽だし、交通量も少ない。

和歌山側に下ってからはr7を西進。面白くない幹線道路を走る…
信号に嫌気がさしてきた頃、ようやく加太が見えてくる。

加太

夕方4時をまわり、加太港につく頃には日も傾いて涼しくなってきた。風も気持ちいい。猫は伸びている。

加太は太平洋岸自転車道の終点になっている。つまり、ここは大阪湾と太平洋の境目ということ。

厳密には1kmほど南にある田倉崎と、淡路島の生石鼻を結ぶラインが境界になるのだけど…まあいいや。

田倉崎灯台 2020年7月に訪問

今年(2021年)3月には加太港に記念碑が設置された。

記念碑は自転車を置けるようになっているので、記念撮影しておく。
ただ、記念碑は西向きのため、夕方は逆光になる…

手の込んだ記念碑だったが、対応するタイヤ幅はせいぜい32cくらいまで。グラベルロードとかMTBは厳しそうだ…

復路

日没までには家に着きたいので、大阪湾沿いにまっすぐ帰る。
加太周辺の、海沿いの道路を走る区間は本当に気持ちがいい。ここを夕方走りたくて時計回りのルートをとった。(帰りにアップダウンは嫌というのもある)

大川トンネルは長いので少し危ないのだが、旧道が自歩道になっている
ゲートがあるので少し入りづらく感じるのだけど、路面は綺麗に整備されているし、景色も最高だった。

ゲート

加太往復は何度も走っているので特に迷うこともないし、メインルートを外れて景色の良いところを選びつつ走る。
樽井から先は他に選択肢がないので幹線道路。りんくうタウン辺りからは府外ナンバーの車も多く混雑していたが、夜7時頃に帰宅。

ログ比較

帰宅したらお楽しみのデータ解析。

PCでガーミンコネクトを開き、TCXファイルをエクスポート。
XML形式でエクセルに読み込むと時系列データがダーッと表示される。

Edge530, Edge 130 Plus, fenix 6s、それぞれのTCXを読み込み、時刻をあわせてグラフにプロット。

心拍数

乳バンドのHR-11を基準とすると、fenix6sもPolar Verity Senseどちらも優秀な成績だった。

Verity Senseは期待通りの性能。ちなみに、6時間半の使用でバッテリーは10%減だった。バッテリーライフは公証20時間だか30時間だが、本当に30時間くらい持ちそうだ。
fenix 6sは以前の検証時のようにもっと暴れるかと思ったが、ソフトウェアアップデートで測定能力が向上したのか、それとも機嫌が良かったのか、乳バンドと遜色ない測定値だった。
グラフをよく見ると少し外れている場所もあるけど、このレベルなら許容範囲だと思う。

ただ、光学式心拍計は若干レスポンスが悪いと感じた。
測定ノイズ除去などのために、少し時間を要するのかもしれない。

パワー

パワーは、ペダリングモニタの問題児っぷりが明らかに…

ペダリングモニタとして、パイオニア製のサイコン CA500で使う分には不満を感じなかったのだが、
Ant+でパワーを出力するモード(パワーメーターモード)にすると、明らかにレスポンスが悪い
すぐにパワーセーブに入るのか、信号発進では、数秒間パワーが表示されないし、ペダリング中も突然パワーがドロップすることがある。

平均パワーもパワータップG3とはだいぶ違い、今回のライド全体では下表のような結果に。
パワーメーターによって測定値が異なるのは承知の上だが、流石にこれだけ違うとトレーニング量の管理に支障をきたす…

もちろん、入手したパワータップの個体がハッピーメーターの可能性もあるので、他のパワーメーターとも比べてみようと思う。

パワーメーター平均パワーNPTSS
ペダリングモニタPM910175W222W201
パワータップG3197W236W228
ライド全体のパワー比較