OGK KABUTO FLAIR
実測176g、尋常ではない軽さが売りのヘルメット。アジア人向け形状でフィット感も良く、被っているのを忘れるほど。
評価 ★★★★☆
購入価格 18000円(Amazon)
長所 -Pros-
- とにかく軽く負担が無い
- 日本人の丸い頭に合わせた形状
短所 -Cons-
- シェルが最小限なので劣化が心配
- あご紐の調整幅が狭い
ヘルメットが寿命を迎えて買い替えた
自転車のヘルメットは事故の際、帽体の発泡スチロールが潰れることで衝撃を吸収するが、この発泡スチロールは汗や日光で劣化するため、使い方にもよるが、使用開始から3年程度での買い替えが推奨されている。
今まで使っていたOGKのSTEAIR(ステアー)の使用期間がちょうど3年になり、ゴム部品や汗取りパッドも傷んできたので買い換えることにした。
ヘルメットは何個か持っていて使い分けているが、ステアーは年間を通してレースや練習で使っていた。
なら少しでも快適なものをと思い、フィット感と重量を重視して、OGKのFLAIR(フレアー)S/Mサイズを購入した。
フィット感に優れる、日本人向けの帽体形状
頭を真上から見た時、欧米人が縦長の楕円なのに対して、日本人は丸い形をしているという。
なので、海外ブランドのヘルメットはたいてい細長い形をしていて、こめかみが圧迫されるほど横幅がキツイのに、アジャスターを締め切ってもヘルメットが前後に動いたりする。
その点、国内ブランドのOGKは日本人向けに設計された帽体形状で、フィット感に優れる。
僕は頭の周囲がメジャー計測で58cmほど。例えばMETはLサイズ(58-61cm)だが、OGKはS/Mサイズがピッタリ。
少なくとも僕の頭には合っているので、ヘルメットを買うときはOGKを選ぶことが多い。
ヘルメットのサイズ調整は、後頭部のダイヤルを回して締める方式。なお、軽量化に気合が入っているモデルなので、リピートタイのように締める軽量アジャスターも付属する。
フィッティング上の注意点としては、軽量化のために、あご紐の耳の下、Y字になっている部分のアジャスターを省いていること。
あご紐をベストな位置に調整しにくいので、人によっては不満が出るポイントだと思う。
僕はちょうど良かったのと、むしろ、アジャスターや紐のゴワつきがなくなって具合が良い。
帽体形状といえば、帽体の前の部分が切り上げられていて、うつむいた状態でも前を見やすくなっている。
涙ぐましい軽量化
昔OGKにはMOSTRO(モストロ)という200g以下の軽量ヘルメットがあって、もうみんな同じやつを被っているくらい流行った時期があった。
フレアーはその後継機種的な立ち位置で、OGKのラインナップでは(というか多分自転車ヘルメットとして)最軽量。
S/Mサイズ実測173gという強烈な軽さを実現している。
実測250gとかで軽量を謳う海外ブランドと比べると、首への負担が全然違う。もう帽子を被ってるくらいの感覚。
前述のフィット感の良さも相まって着用感が無い。たまにメットを脱ぎ忘れたり、逆に、家を出てから被ってないことに気づいて取りに戻ったりする。
軽いと言っても、安全性は重たいヘルメットと同等の基準をクリアしている。
涙ぐましい軽量化の跡がそこかしこに見られ、例えば硬質のアウターシェルは最小限の面積で、肉抜き穴が開けられて衝撃吸収材が露出している部分もある。
また、前述したが軽量化はストラップやアジャスターにも及ぶ。あご紐の耳の下、Y字になっている部分の調整機構をオミットし、あご紐が直接縫いつけられている。あご紐自体も、二重になっている部分をなくして、僅かな軽量化を実現している
極めつけは決戦用の軽量アジャスター。リピートタイのようにカチカチ締め付ける決戦用軽量アジャスターが付属して、使い勝手と引き換えにさらに軽くできる。
ベンチレーション
発熱した頭を走行風で冷やすためのベンチレーションは平均的。
風抜けを重視したモデルには劣るだろうが、それでも十分な換気性能があるし、そもそもインナーキャップを被るし、あまり気にならない。
流石に、エアロヘルメットのAERO-R1は(ベンチレーションつきとはいえ)夏場被りたくないけど。
まとめ:ヘルメットは快適なものを
フレアーは、OGKならではのフィット感に加えて強烈な軽さを誇り、被っていることを忘れるくらいのヘルメット。
レースでは走りに集中できるし、長距離・長時間のサイクリングでは首への負担を減らせる。
ヘルメットの目的は万一の際に頭を守ることだが、被るのが苦痛にならないよう、安全性を確保した上で、なるべく快適なものを選ぶようにしている。