2021年も物欲のままに買い物してしまった。
カードの請求額を見て不正利用を疑ったが、明細を見ると全て身に覚えが…ということが何度もあった。
さて、その中で買ってよかった自転車用品をピックアップする。
なお2020年はこんな感じだった。
① グラベルロード CANYON GRAIL
今年一番の買い物は、キャニオンのグラベルロード グレイル。
特徴的な2階建てハンドルや板バネ状のシートピラーで振動吸収性を高めるとともに、長めのホイールベースでオフロード走行に対応している。
パナレーサーPRパートナーに就任したこともあり、同社が力を入れるグラベル向けタイヤ「グラベルキング」を履いて林道を走り回った。
シクロクロスシーズンの冬場は通勤バイクとして使っているが、センタースリックのグラベルキングSS(38c)は舗装路も軽快に走るし、エアボリュームもあるため路面の段差などに気を使わなくても良い。
そして、グリップが安定していてとにかく下りが速い。
ディスクブレーキは雨の日も良く止まるし、リムブレーキのようにホイールやフォークが汚れない。
「ピュアロードバイクはレース用としてのみ残り、今後はグラベルロードがスポーツバイクのメインストリームになる」という言説に説得力を感じた。
② 光学式心拍計 Polar Verity Sense
上腕部に巻きつけ、LED光で脈拍を測定する心拍センサー。
心拍センサーといえば定番は胸に巻きつける心電式、いわゆる乳バンドだが、締めつけ感が気になるし、シクロクロスやトレイルライドなどの、動きが激しいライディング中はずり落ちてくることもある。
そこで、最近になって増えてきたのが光学式心拍計。アップルウォッチはじめスマートウォッチに採用されており、煩わしい乳バンド不要で心拍数を測れる。
しかし腕時計型の心拍計は振動に弱く、ローラー台ならともかく、実走ではハンドルから伝わってくる振動で正確に測定できない。
私は何台かガーミンウォッチを使ってきており、買い換えるたびに少しずつ良くなってはいるが、現在使用しているGarmin fenix 6sであっても、実走での使用には耐えない。
心拍計の老舗、ポラールが今年発売したVerity Senseは、外部の振動の影響を受けにくい二の腕に巻きつけて心拍数を測定する。
乳バンドと比較しても遜色ない測定精度で、今年のシクロクロスシーズンで使用している。
通信方式はAnt+とBluetooth両方に対応し、実走とZWIFTのインドアトレーニングどちらにも使えるこ。
前作OH1はバッテリーライフの短さが欠点だったが、モデルチェンジで改良され、バッテリーが20時間くらい持つようになった。
ビブショーツタイプのレーサーパンツは腹部を圧迫せず走りやすいが、それは心拍計も同じ。
乳バンドの圧迫感が気になるため、今までは心拍計をつけず走りに行くことも多かったが、Verity Senseを買ってからは練習でも心拍を取るようになり、パワーと心拍数の相関を分析しやすくなった。
③ 電動空気入れ マキタ MP100DZ
電動工具メーカー マキタ製の電動空気入れ。
作動音がちょっと気になるものの、重量が1kgちょっとでコンパクトなため、普段の継ぎ足し充填に加え、レース遠征時に持っていっている。
26cのロードタイヤにゼロから6.5barまで空気を入れると41秒。
空気を入れるスピード自体はフロアポンプのほうが速いが、エアを継ぎ足し充填するシチュエーションでは電動ポンプのほうが取り回しが良く使いやすい。
また、シクロクロスでは何本ものホイールに空気を入れる必要があるため重宝している。
高価な空気入れだが、頻繁に乗る人にとってはあると便利な、空気入れの手間が楽になるアイテム。
④ バッテリー式高圧洗浄機 アイリスオーヤマ JHW-201
シクロクロスでは、天気や路面コンディションによっては試走でバイクがドロドロに汚れてしまうこともしばしば。
泥が詰まったバイクはメカトラブルの原因にもなるし、会場で泥を落とすためにバッテリー駆動の高圧洗浄機を購入した。
本品は俗にガン型と呼ばれるタイプで、バッテリーとポンプ、ノズルが一体化されており、本体から伸びた給水ホースで水を吸う。
本体重量は1.8kgで、片手で十分持てる重さ。
100V電源を使う高圧洗浄機と比べると水圧は低いが、それでも散水ホースの10倍程度の水圧で泥を吹き飛ばす。
頑固な粘土質の泥のときはなかなか落とせないこともあるが、逆に言うと水を周囲に撒き散らさないので駐車場で洗っても迷惑になりにくい。
また、水の消費量毎分1.8L程度と少なく、自由に水を汲めるとは限らないレース会場では使いやすい。
なお本品は2分割ノズルでコンパクトに分解でき、内寸 横24.5×縦36.5×深さ14cmに収まる。
収納ケースとしてアステージのコンテナ#13がちょうどよいサイズ感。
本体と分割したノズル、給水ホースに加えて、充電器も入る。
⑤ ペダル型パワーメーター Favero Assioma Duo
パワーメーターの測定値比較用として、Favero社のペダル型パワーメーター Assioma Duoを購入した。
実売8万円台だが、左右独立測定とペダリング解析が可能。機能面では充実している。
ちなみに本品を購入したことで、現在所有しているパワーメーターが10個となった。
防水性を高めるためバッテリーは内蔵されており、USBで充電を行うようになっている。
バッテリーライフは50時間と十分で、頻繁に乗る人でも毎月1回程度充電すれば事足りるのではないだろうか。
センサーの通信方式はAnt+とBluetoothに両対応し、実走・Zwift問わず、様々な状況で使用できる。
また、スマホアプリから各種設定やキャリブレーション、測定値スケーリングも可能。
解析機能として、Garminのペダリングダイナミクスに対応。
どの位相でペダルを踏み始めているか、どれほどスムーズにクランクを回せているか、といった情報を後で振り返ることができる。
難点をあげるなら、ペダルとしての品質が並ということ。
クリートはLOOK互換、クリート接触部にはステンレスプレートが入っているし、リリーステンション調整もできるので、最低限のスペックは抑えてある。
しかし、デュラエースのSPD-SLペダルから交換すると、踏面の安定感に欠ける印象を受けた。
私はMTBやシクロクロスでSPDペダルも使うので、多少ぐらつくくらいは特に気にならないが、ロードペダルにこだわりある人にとっては致命的なポイントになるかもしれない。
人とバイクが接する「3つのル」であるハンドル・サドル・ペダルは好みや相性が大きい。その中でペダルシステムが制限されるというのは、ペダル型パワーメーター最大の欠点と言える。
その点さえクリアできるなら自信をもっておすすめできるパワーメーターである。
⑥ 激安裏起毛ジャージ ワークマン サイクルウォームジャージ
サイクルウェアのなかでも、防風性、保温性、速乾性が同時に求められるウィンターウェアは特に高価だが、
最近アウトドアウェアで存在感を増しているワークマンが殴り込んできた。
市販の長袖裏起毛サイクルジャージはおよそ1~2万円。
しかしワークマンの冬用ジャージはなんと1900円と、比較にならないほど安い。
ジャージの生地は防風素材ではないため風は通すが、伸縮性に優れ蒸れにくい。
対応温度域は、低強度のサイクリングなら気温10~15度、高強度のトレーニングならもう少し寒くてもいける。
その日の気温に合わせてインナーウェアで調整できるし、峠の下りや日没後はウインドブレーカーを羽織れば良い。
袖の長さは、短すぎないが特に長くもない程度。丈の短いグローブだと手首が出るかもしれない。
同社の半袖ジャージと同じく、腰回りのポケットがやたら充実しており、
- バックポケット×3
- 背中中央にジッパー付きポケット
- サイドポケット×2
- フロントにジッパー付きポケット×2
と、合計8個ものポケットを装備。
サイドポケットやジッパー付きポケットは、昨今必須のマスクを入れるのに便利。
一方、ポケットが充実しすぎているせいでロングライドやレースではお腹周りのゴロつきが気になる。
本格的なライドというより、街乗りや緩めのサイクリング向けという印象。
私はトレイルライドやシクロクロスの試走、レース会場で羽織るのに使っている。また、春秋の防寒着としても有用。
店頭在庫がすぐに売り切れてしまったのが残念。もう1着買っておけばよかった。