ZWIFTワークアウト FUN IS STAYING COOL(41min 58TSS) ~乳酸除去能力と乳酸耐性を高める、過酷なOver/Under FTP インターバル~

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FTPを境にパワーを上下させるOver/Underインターバル。L5 30秒L4 30秒L6 30秒L3 30秒という、2部の短時間インターバルで構成され、FTPに近い高強度で乳酸を処理し回復する能力、そして不十分な回復状態で高出力を発揮する能力を鍛える。

目次

Fun is Fast 2021 > Fun is Staying Cool

https://whatsonzwift.com/workouts/fun-is-fast-2021/fun-is-staying-cool

メニュー

  • アップ
    • 50→75% 8分20秒
    • レスト 50% 1分
  • メインセット
    • 第1部 5セット×(118% L5 1分95% L4 1分
    • 51% 7分
    • 第2部 10セット×(125% L6 30秒88% L3 30秒
  • クールダウン
    • 63→25% 5分

Over/Under インターバルとは

オランダの女子ロード選手 アンナ・ファンデルブレッヘン。東京オリンピックの女子タイムトライアルで銅メダルを獲得した彼女は、ライバルたちが高強度で崩れる場面でも冷静に対処できる強さがある。
このワークアウトでは、アンナ・ファンデルブレッヘンのように、追い込まれた状態で何度もアタックする能力を養う。

今回のメニューで行うのは、ターゲットパワーから上下させて行うOver/Under インターバルというもの。

Over/Underインターバルを行う理由はいろいろあるが、ひとつは

①パワーに抑揚がつくため、一定パワーで単調に漕ぎ続けるのに対してトレーニング時間が短く感じるから。

例えばZwiftのSSTでは、スイートスポット(90%FTP)に対して、5分ごとにOver/Underを繰り返している。

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Over/Underインターバルのもう一つの狙いは、

②本稿のメニューのように、追い込まれた状態でのパワーの上下に対応する能力を養うこと。

運動生理学的な働きは、FTPを境に大きく変わるが、Over/Under FTPインターバルを行うことで、

  • Over FTP: 無酸素運動の働きが大きく、乳酸が発生し脚を使っている状態
  • Under FTP: 有酸素運動の働きが大きく、乳酸を分解し脚を回復している状態

を交互に繰り返し、乳酸除去能力や乳酸耐性を高めることができる。

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ワークアウトについて

メインセットはL5 30秒L4 30秒L6 30秒L3 30秒という、2部の短時間FTP Over/Under インターバルから構成される。
第1部は

5セット×(118% L5 1分95% L4 1分

L5でプッシュ、L4で回復と、上下幅は少ないがレスト時の強度も高く、しかも1セットあたりの時間が長い
ここで一旦脚を使い果たし、7分間のレストを挟んで回復。
続く第2部は

10セット×(125% L6 30秒88% L3 30秒

こちらは30秒間だが、Over FTP区間では無酸素運動域(L6)に突っ込む。その分Under FTPパワーはL3に設定されているが、たった30秒しかない。
すなわち、息が上がったまま次のインターバル区間を迎えることになる。

第1部、第2部それぞれ10分ずつのインターバルを終えて、出がらしになったところでクールダウンに入り、ワークアウト終了となる。

ワークアウト実走

見るからにキツそうなメニューで、8分20秒という半端な時間のウォーミングアップ中はずっと気が重かった。
1分間のレストで深い溜め息をついてメインセットへ。

第1部からキツい。Overを踏み切った後、Underでもペダルを踏む力を緩められない。
心拍数が下がりきらず、どんどん上がっていく。
もうダメだと思ったけどなんとか5本目を凌ぎきって、7分間のレストへ。

さて第2部。オールアウトスレスレまで追い込んだ脚は7分程度じゃ回復しない。
体は十二分に温まっているが、脚は既に重い。

30秒とはいえ無酸素運動域、FTPの125%で踏むと心拍は一気に跳ね上がる。
レストはL3だが、88%なのでSSTの強度。しかもたった30秒。
脚も心拍も殆どレストになっていない状態で次のセットが始まる。

3本目くらいからダメな気がしてたけど、5本目でついに脚が力尽きる。
途中でやめたらこの記事を書けないので、リタイアしたい気持ちをぐっとこらえ、強度を5%ダウンして続行。

脚も心拍も若干の余裕ができたが、95%から強度を上げるきにもなれず、そのまま完走。

こんなトレーニングを頻繁にやる脚と心肺能力、そしてメンタルがある選手はそりゃ強いわ。当分の間は再挑戦したくない。

関連情報

SARISサポートライダー活動について

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2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。

トレーニングにはSaris H3を使用しています。

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