先日発表されたR9200デュラエースとR8100アルテグラは、どちらもDi2のみの展開だった。カタログを見ると、機械式変速については旧来のR9100,R8000シリーズが継続して販売される。
2022年のデュラエース
12速となったデュラエース R9200シリーズは、Di2の油圧ディスク(R9270)とDi2のリムブレーキ(R9250)で展開される。
今の所、機械式変速(いわゆる紐)は用意されていないが、カタログ上では、旧デュラのR9120(ディスク)、R9100(リム)が引き続き掲載されている。
つまり、Di2のみモデルチェンジして12s化、機械式は11sのまま継続販売されるという、変則的な状況になっている。
変速・ブレーキ | 2021 | 2022 |
Di2 油圧ディスク | R9170 | R9270 (12s) |
Di2 リムブレーキ | R9150 | R9250 (12s) |
機械式 油圧ディスク | R9120 | R9120 |
機械式 リムブレーキ | R9100 | R9100 |
用意されるのは、油圧ディスクとリムブレーキそれぞれのSTIレバー+ブレーキと、機械式の前後ディレイラーなど。
12sで互換性がなくなったので、11sクランクも残される。パワーメーターのFC-R9100-Pも継続。
意外だったのがブレーキローター。デュラエースグレードのSM-RT900の販売、継続するんだ…
2022年のアルテグラ
アルテグラも同じく、12s化した新型はDi2の油圧ディスク(R8170)とDi2のリムブレーキ(R8150)で展開され、機械式変速については11速の旧アルテ R8020(ディスク)、R8000(リム)が継続される。
変速・ブレーキ | 2021 | 2022 |
Di2 油圧ディスク | R8070 | R8170 (12s) |
Di2 リムブレーキ | R8050 | R8150 (12s) |
機械式 油圧ディスク | R8020 | R8020 |
機械式 リムブレーキ | R8000 | R8000 |
こちらも、ラインナップはデュラと同じような感じ。
2022ラインナップの考察
R9200、R8100発表時、疑問に思った点がふたつあった。
- 105とアルテグラDi2の価格差が大きく、中間の価格帯を埋めるコンポーネントが無いこと
- 新型デュラ・アルテにペダルが用意されないこと
R8100アルテグラDi2が搭載されたディスクロードの完成車価格は、70万円前後~100万円ほどになる。
一方、105のカーボンディスクロードが30万円くらい。50万円前後の完成車に載せるコンポーネントが抜けるのは、流石にありえない。
後から機械式アルテグラ、あるいは12sの新コンポを追加発表するのかと思っていたが、11sコンポを継続して販売するということであれば納得。
これは勝手な想像だが、ワイヤー引きのリヤ12段変速は、シマノ社内の品質基準でGOが出なかったのかもしれない。
ちょっとしたワイヤーの伸び、部品のガタで変速不良が起きそうだし。
(とはいえ、MTBコンポはワイヤー引きで12s化してるので、多分考えすぎ。)
また、R9100、R8000を併売するということなら、新型デュラ・アルテグラ発表時にペダルがラインナップされなかったことにも合点がいく。
気になるのは、いつものペースなら1~2年先にモデルチェンジを控えているであろう新型105(R7100シリーズ?)。
シマノのロードコンポの世代交代は105のモデルチェンジで完了する。11速なのか12速なのか、Di2は用意されるのかなど、今後の方向は105で決まると言える。
2022/6/30追記 新型105発表
蛇足だが、ペダルといえば…
2001年モデルの片面SPDペダル、PD-M324は今年もカタログに載っていた。しぶといな、お前…