トライアスロン向けワークアウトシリーズより、FTP Developmentを取り上げる。
このワークアウトの目的は、長時間バイクパートを走るトライアスリートにとってとりわけ重要なFTPを積み上げること。
「FTPの少し上」をターゲットにしたロングインターバルで、有酸素系や乳酸処理能力を刺激する。
ZWIFT Academy Tri 2019 > 3.FTP Development
https://whatsonzwift.com/workouts/zwift-academy-tri-2019/bike-3-ftp-development
メニュー
- アップ
- 50→75% 9分
- 80% 2分
- 104% 30秒
- 50% 30秒
- 106% 30秒
- 50% 30秒
- 108% 30秒
- 50% 2分
- メインセット
- 103% 5分
- 45% 3分
- 103% 5分
- 45% 3分
- 105% 4分
- 45% 3分
- 105% 4分
- 45% 3分
- 107% 3分
- 45% 2分
- 107% 3分
- 40% 2分
- クールダウン
- 60→45% 5分
FTP向上のためのトレーニング
トライアスリートだけでなく、全てのサイクリストにとって重要なFTP。
長時間にわたって踏み続けられる「定格出力」にあたるFTPは、フィジカルの基準とも言える。
FTPが高い選手は脚を温存でき、ここぞという場所で力強い踏み込みができる。
FTPはざっくりいうと、無酸素運動により生成される乳酸が、有酸素運動で分解される量を上回り、徐々に蓄積し始める状態(LT:乳酸閾値)で絞り出せるパワー。
FTP向上に効果のあるトレーニングとしては、SSTのように、長時間継続できる強度で有酸素運動を行う積み上げ系メニューや、
逆に有酸素系をフル回転させて限界を引き上げるVO2MAXトレーニングがある。
ワークアウトについて
今回取り上げるFTP Developmentのターゲットは「FTPよりちょっと踏み込んだところ」
FTPを上回るが、VO2MAXインターバルとしては低めの強度でインターバルを行う。
メインセットでは
2×103% 5分 → 2×105% 4分 → 2×107% 3分
と、長めのインターバルが合計6本。
強度はだんだん上がっていくが、時間は短くなる。
どれもFTPを上回るパワーなので、心拍は徐々に上がり脚も消耗してくるが、
呼吸を整え一定のケイデンス、一定のフォームで、高い乳酸濃度に耐えながらペダルを回し続けよう。
ワークアウト実走
THE GORBYに比べると明らかにイージーそうなので、少し強度を上げて難易度102%からスタート。
最初の1本は強度が低い(103% 5分)ものの、時間が5分もある。ウォーミングアップしたとはいえ高負荷に適応していない状態では体感的に結構ツラい。
ただし一度心拍が上がるとスイッチが入るのか、3分のレストを挟んだ2本目は若干余裕が出てくる。
2本目が終わった段階で難易度を上げて103%に。
3、4本目は105% 4分。1,2本目より2%高強度だが、1分短いので乗り切れる。
5、6本目は107% 3分。たった3分のインターバルだが、さらに強度が2%アップ。ケイデンスが下がると脚に来るので、100rpm前後を狙う。
脚も心拍もやや余裕があったので、6本目は難易度105%でチャレンジ。107%に5%上乗せされ、FTP比112%だったが、高めのケイデンスで回して乗り切った。
FTPの103%,105%,107%で合計24分間にわたり、高まる乳酸濃度に耐えつつペダルを回す本メニューは、105% 20分のFTPテストを細切れに走るイメージ。
FTPに関わる要素を鍛えるSSTやVO2MAXインターバルよりも実戦的な、FTPテストのためのトレーニングと言えるかもしれない。
関連情報
SARISサポートライダー活動について
2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。
トレーニングにはSaris H3を使用しています。