ZWIFTワークアウト LACTATE SHUTTLE SHORT (30min 43TSS) ~有酸素運動・無酸素運動と乳酸について~

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長時間のインドアトレーニングは辛いので60分以内のワークアウト中心にやっているが、その中でも30分程度となると、ターゲットを絞ってトレーニングできるワークアウトは少ないように思う。その中でもLactate Shuttleは、わずか20分のメインセットで乳酸除去能力を刺激できる。

目次

Less than 30 minutes to burn > Lactate Shuttle Short

https://whatsonzwift.com/workouts/less-than-30-minutes-to-burn/lactate-shuttle-short

メニュー

  • アップ
    • 50→75% 8分
  • メインセット
    • 120% 3分(100rpm) …フレッシュな脚に高負荷を掛けて大量の乳酸を生成
    • 8セット×(70% 1分(85rpm)110% 1分(95rpm))…乳酸の消費(L2)と生成(L5)を繰り返す
    • 120% 1分(100rpm) …乳酸をうまくコントロールできていれば踏み切れるはず
  • クールダウン
    • 50% 2分(85rpm)

有酸素運動・無酸素運動と乳酸について

ワークアウトの趣旨を解説するにあたって、まずは運動と乳酸の関係について説明する。

筋肉には瞬発力がある速筋持久力に優れた遅筋があるが、無酸素運動では速筋が、有酸素運動では遅筋が使用される。
筋肉へのエネルギー供給は、無酸素運動ではリン酸系または解糖系、有酸素運動では有酸素系という仕組みで行われる。

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  • 速筋…無酸素運動
    1. リン酸系…リン酸を分解してエネルギーとする。(10秒以内のスプリント)
    2. 解糖系…グリコーゲンを分解してエネルギーとする。このとき乳酸を生成。(1分程度の運動)
  • 遅筋…有酸素運動 有酸素系…糖、脂肪、そして乳酸を原料にエネルギーを得る。(長時間継続できる)

かつて乳酸は疲労物質と言われていたが、実際は無酸素運動(解糖系)に伴う副産物で、それ自身は疲労物質ではない(乳酸濃度から筋肉疲労の具合がわかるので、指標としては有効)。しかも、有酸素運動のエネルギー源となる。

さて、このへんの分野には明るくないので、著者名が書いてあってそれなりに信用できそうな資料を調べて勉強した。

なぜ軽種馬育成調教センター(BTC)にこんな資料があるのか不思議だが、筋肉と乳酸についての説明として一番わかりやすかった。

乳酸ばかりが疲労の原因ではない

2.サイエンティストからの提言⑮ 乳酸ばかりが疲労の原因ではない(PDF)
東京大学大学院 総合文化研究科 身体運動科学研究室 助教授 八田 秀雄

ワークアウト名の元ネタはこの辺りだろうか。
なお、ちょっと古い(2000年)コラムだが、有酸素運動ではエネルギー源として乳酸が有用と書かれている。

乳酸と上手く付き合ってトレーニングをする
カリフォルニア大学バークレイ校で統合生物学(integrative biology)を教えるジョージ・ブルックス(George Brooks)教授は、”ラクテイト・シャトル・セオリー(lactate shuttle theory)”という本を執筆し、その中で乳酸が炭水化物を代謝した際の役割や、新陳代謝を行う上で乳酸が重要なエネルギー源となる事を説いています。

”ラクティック・アシッド(乳酸)と上手く付き合う方法”

ワークアウトについて

さて、このワークアウトは、1分-1分インターバルで乳酸の生成と消費を繰り返し、乳酸の除去能力を刺激するという意図がある。

ワークアウトの厳しさを物語る8分間のアップ後、L6 3分で脚に乳酸を貯める。だいたい2分くらいから脚が焼けるような感覚。

そして8セットのインターバル区間が始まる。

70% L2 1分(85rpm) + 110% L5 1分(95rpm)

L2では焼けた脚が冷めて、軽くなっていく感覚。回復したところで、L5強度で速筋を働かせ、乳酸を生成。

8回目のL5を終えたら、間髪入れず最後のL6 1分。インターバル区間で乳酸の処理が追いついていたら最後まで踏み切れるはず。

クライマックスのL5→L6あわせて2分がややキツいが、見た目ほど難易度は高くなかった。
ただしクールダウンが2分しかないので、落ち着くまで適当に流したほうが良いと思う。

関連情報

SARISサポートライダー活動について

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2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
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トレーニングにはSaris H3を使用しています。

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