みんな大好きSweet Spot Training略してSST。効率的な有酸素運動でFTP向上が見込める。
ZwiftのワークアウトはShort、Med、Longと3種類の長さが選べるが、今回取り上げるのは1時間25分のSST (Med)。
60-90 minutes to burn > SST(Med)
https://whatsonzwift.com/workouts/60-90-minutes-to-burn/sst-med/
メインセット
- 3セット×
- 95% L4 5分
- 86% L3 5分
- レスト
- レスト 3分
- 110% 1分
- レスト 3分
- 3セット×
- 95% L4 5分
- 86% L3 5分
ワークアウトについて
パワートレーニングの基本は運動強度の管理。人が運動する際の生理的な働きとパワーを関連付けて、向上させたい能力をピンポイントで刺激する。ZwiftではFTPに対するパーセンテージで、以下のようにゾーンを分割している。
- L1 (灰 リカバリー) …~60%: 血流を促進させて筋肉疲労を回復
- L2 (青 エンデュランス) …60~75%: 低強度の有酸素運動
- L3 (緑 テンポ) …76~89%: 中強度の有酸素運動
- L4 (黄 乳酸閾値 LT) …90~104%: いわゆるFTP付近。筋肉に乳酸が蓄積されない限界の強度
- L5 (橙 最大酸素摂取量 VO2MAX) …105~118%: 有酸素運動の限界
- L6 (赤 無酸素運動容量 AC) …119%~: 短時間高強度での無酸素運動
有酸素運動であるL1~L5の中でも、運動強度が上がるほど短時間しか運動できない。L5だと5分、L4でも1時間以下。また、筋肉や関節に負担がかかるので故障のリスクも上がる。逆に、L1やL2だと運動強度が低すぎて時間に対するトレーニング効果が少ない。
SSTすなわちSweet Spot Trainingは、練習強度と持続時間がバランスするL3とL4の境目=スイートスポットで踏むベーストレーニング。言い方を変えると、長時間継続できる限界の運動強度。体への負担を抑えつつ効率的に有酸素運動能力を押し上げる。
SSTの強度はFTPの90%付近。Zwiftのワークアウトではスイートスポット中心を境にL3とL4を交互に指定されるので、単調さが緩和されている。
SSTは好きなだけ行えるトレーニング※なので、Zwiftでは時間別に3種類用意されている。
※ 有酸素運動で長時間強度を維持できるという意味であって、もちろん体内に蓄えたエネルギーが枯渇したり腹が減ったり眠くなったり腰が痛くなったり、限界はある。
メニュー | 時間 | 強度 | セット数 |
SST(Short) | 50分 | 96% – 88% | 4セット |
SST(Med) | 1時間25分 | 95% – 86% | 3セット+3セット |
SST(Long) | 2時間10分 | 95% – 86% | 3セット+3セット+4セット |
時間が短いShortが圧倒的に人気だけど、今回は敢えてMedに挑む。
ワークアウト実走
SST(Med)では、
(95% 5分 → 86% 5分) × 3
がひとかたまりになっており、レストを挟んでこれを2回繰り返す。なぜか、前半後半のセット間にあるレスト途中でVO2MAXで踏ませるセクションがあるが、固まった体をほぐすと思ってプッシュ。
後半は脚も心拍も余裕がなくなってくるが、ペダリングに集中して完走。ログを見ると、心拍がZ3上限に綺麗に張り付いている。
SSTは時間制限無く続けられる強度なので、体調が悪くなければ完遂できるトレーニング。強度よりも、暑くて脱水や熱中症になったり、長時間の固定ローラーで尻が痛くなるほうが問題。多めの水分補給とエアコンや扇風機、あとは高級なレーパンを履こう。
関連情報
SARISサポートライダー活動について
2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。
トレーニングにはSaris H3を使用しています。