レースではアタックが掛かった直後に踏み続けなければならない状況がある。
このワークアウトでは、30秒の無酸素ダッシュと1分半のFTP走を繰り返すことで、無酸素運動の負債を抱えた状態でも高い負荷に耐える能力を養う。
Le Col – Training with Legends > Dame Sarah Storey > Up And Over
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メニュー
- アップ
- 35→55% 3分
- メインセット
- 10セット×
- 125% 30秒
- 100% 1分30秒
- レスト 55% 1分
- 10セット×
- クールダウン
- 55→35% 2分30秒
ワークアウトについて
高いパワーを発揮する無酸素運動では、筋肉中のリン酸や糖を分解して筋肉にエネルギーを供給する。
この貯蔵量はわずかであるうえ、副産物として乳酸が生成され、全力で無酸素運動を行える時間は30秒~1分程度に限られる。
乳酸自体は疲労物質ではないが、乳酸濃度が上がるにつれて、筋肉は強く収縮できなくなる。
無酸素運動で乳酸が生成される一方で、有酸素運動では乳酸の分解が行われており、乳酸が溜まってきたら脚を休めることで乳酸が分解され、再び高い出力を発揮できるようになる。
さて、運動強度を徐々に上げていくと、乳酸の生成量が分解量を上回り、徐々に蓄積し始める(LT:乳酸閾値)。この状態で出力できるパワーがFTPだ。
今回のトレーニングの目的は、無酸素運動で脚が疲労し、負債を抱えた状態で高出力に耐える能力を養うこと。
30秒の無酸素ダッシュのあと、1分30秒のFTP走を行う。
FTPでは乳酸濃度は平衡状態となるため、この間は回復できず、疲労した脚で踏み続けなければならない。
インターバル後には1分のレストがあり、ここでようやく脚を休めることができる。
追い込んで(L6 30秒)→キープして(FTP 1分30秒)→休む(レスト 1分)
このワークアウトでは、以上のセットを10回行う。
ワークアウト実走
3分間のウォーミングアップ後、10セットのインターバルに突入。
125% 30秒はそこまで辛いわけではないし、FTP 1分30秒も、楽勝とはいわないが十分耐えられる。
ただし、回数を重ねると回復しきれない疲労が徐々に溜まってくる。
1本あたりの時間は短いが、本数が多いので途中で数を数えるのが嫌になってくる。
なお、各セットで心拍数の大きな変化は認められなかったが、後半はピークが3~5拍程度高くなった。
そこまでハードではないので、休息日明けに取り組むのにちょうどよいと思う。
関連情報
SARISサポートライダー活動について
2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。
トレーニングにはSaris H3を使用しています。