CXシーズン最後のお祭り「ゆるクロス」。今年も「120分耐久ソロ」「スプリント」「ふわふわクロス(シングルスピード)」にトリプルエントリー。普段とは違うゆるい空気の中、「キングオブゆるクロス」目指して、体力の限界までペダルを踏み続けた。
2/26 関西シクロクロス ゆるクロス 富田林
コースコンディション:草地 ドライ~セミウエット
120分耐久ソロ:3位/99名(22周回)
ふわふわクロス(シングルスピード):1位/10名(1周回)
スプリント:12位/26名(1周回)
機材
Ridley X-Night Disc 1号車
- 前輪: Mavic Allroad SL / Panaracer ALBIT + Insert / 1.6bar
- 後輪: Mavic Allroad SL / Panaracer CGCX + Insert / 1.6bar
Lynskey CooperCX
- 前輪: Fulcrum Racing 1 / Panaracer CGCX + Latex tube / 1.8bar
- 後輪: Fulcrum Racing 1 / Panaracer CGCX + Latex tube / 1.8bar
- ギヤ: 40×18T
※空気圧はPanaracer デュアルヘッド デジタルゲージ基準
動画
すくみずログ YouTubeチャンネルでレース動画を公開中
ことしも開催「ゆるクロス」
毎年3月に開催されていた東日本大震災のチャリティーレース「メモリアルクロス」の後継イベントとして昨年より始まった「ゆるクロス」。
シクロクロスシーズン終わりのほんわかイベント『ゆるクロス』を開催いたします!! 人気の2時間エンデューロや仮装レースなど、この日だけはカテゴリーの昇格や降格を気にせず「ゆるーく」お楽しみください。
関西シクロクロス
競技志向のAJOCCレースとは異なり、カテゴリ混走のお祭りレース。
シーズン終わりということもあり、(残留ラインすれすれの選手を除いて)どこかリラックスした「ゆる~い」雰囲気で行われる。
タイムテーブルを見ると、120分耐久(ソロ・チーム・オーバー50等)、スプリント(ハンデつき1周レース)、キッズ耐久、ふわふわクロス(コスプレ・ママチャリ・スーツ・シングルスピード・タンデム)…と変な種目が盛りだくさん。
だがゆるクロスの恐ろしいところは「120分耐久ソロ」「スプリント」「ふわふわクロス」の総合順位で競われる「キングオブゆるクロス」の存在だ。
キング・オブ・ゆるクロス/クイーン・オブ・ゆるクロス
関西シクロクロス
- 120分耐久ソロ、ふわふわクロス、スプリントの3レースすべてにエントリーされた物好きな方の中から、順位の数字の合計が最も小さい選手を、男女別に1名表彰します。
- ふわふわクロスの順位は、5種目の総合順位とします。
- 合計が同一の場合は、120分耐久ソロの順位が優先されます。
3種目に出場すると、合計3時間近く走ることになる。このハードさは昨年も思い知っているのだが、「総合優勝」の響きに惹かれて(あと、出れるレースがあれば出る、という姿勢で)うっかりトリプルエントリーしてしまった。
試走とセッティング
会場は関西クロス本戦も行われた、富田林の石川河川敷。
ゆるクロスはコースレギュレーションもゆるい。
シケインは掟破りの3連続、分岐も2箇所ある。おまけに、パフォーマンス用のステージまで準備されている。
土手上りにステップを設置した場所は程よくテクニカルで気持ちよかった。本戦にも採用してほしい。
ゆるクロスの上りジャンプ。意外とみんな飛んでた。 pic.twitter.com/6mND4w67Ki
— すくみずさん (@skmzmw) February 25, 2023
コースコンディションは金曜の雨でややウエット。とはいえウエアが汚れるほどではない。
セッティングを詰めるほどのレースでもないが、タイヤは前Albit、後CGCXで、空気圧は前後とも1.6barにセット。
あと、120分耐久に備えてボトルケージを装着しておいた。
120分耐久ソロ
朝一番のレースが120分耐久。150人以上が同時スタートするが、その中でソロは99人。多いな!
スタート後、飛び出したのは柚木伸元(チーム参戦)。ホームストレート中程ですでに後続と差をつけている。
2番手で食らいつこうと努力はしたが、段差でジャンプする姿を小さく捉えるのが精一杯だった。
スタート後のハイペースが落ち着いた頃、追い抜いていったのは全日本ジャージを着た松井颯良くん。2年前のメモリアルクロスでは勝ったけど、もうついていけない。未来ある若者の踏み台になったことを実感して、嬉しいやら寂しいやら。
その後は単独。周回遅れの選手をスムーズにかわしつつ、淡々とラップを刻んでいく。
後続とのタイム差も十分ありそうなので、スタートから70分ほどでピットイン。GoProのバッテリー交換をして、ジェルを手にとってコースに復帰。
この間に村田さん、笛木くんに抜かれて順位を2つ落としたが、ペース差を考えるとじゅうぶん巻き返せる…はずだった。
スタートから90分ほど、笛木くんに追いつきパックに。だが、脚に違和感が…そしてシケインでバイクから飛び降りたとき、ビキッと攣った。
ここで無理をすると回復不能になるので、いったんペースを落として脚をなだめる。感覚が戻ってきたところで再始動。残り時間は少ないが、前を追う。
そして残り1周で笛木くんをキャッチ。土手セクション前で追い抜いてソロ3番手に。
最終コーナー手前では村田さんの背中も見えたが、あと2秒届かず。3位フィニッシュとなった。
脚を攣るのは想定外。悠長にバッテリー換えてる場合じゃなかった…
それよりも、このコンディションが後のレースに響きそうで不安だ。
120分耐久が終わったら1時間ほどの空き時間。このあいだに昼食をとる。
正直あんまり食事したい気分じゃないが、レーススケジュール的に今食べておかなければならない。
今シーズンもお世話になった「HiMaWaRi」さんのルーロー飯をいただく。
食欲がないとか言っておきながらぺろっと完食。写真撮り忘れた…
スプリント 予選
一息ついたらスプリント。1周だけのレースだが、カテゴリ別にタイム差をつけてスタートするというもの。
ハンデはシーズン中のラップタイムを参考に決められる。
C1ランカーの私は、CK1から3分15秒遅れでスタート。なお、私のラップタイムはせいぜい6分といったところ。
スプリントは予選と決勝の2ステージで行われる。
予選は全参加者を3組に分け、それぞれの組で上位3名が決勝、4~6位が10位決定戦、それ以下は20位決定戦に進む。
ここで3位以内に入っておかないと、キングオブゆるクロス獲得が厳しくなる。
さて、みんなが走り出すのを見送り、ひとりぼっちで最終スタート。ホームストレートを加速していくがすでに脚が終わっている。キレがないのが自分でわかる。
おまけに、なんでもないコーナーでスリップダウン。元気ならリカバリーできただろうが、バイクを抑えきれなかった。
1周レースで転倒は致命傷。残りで挽回したものの、6位に滑り込むのがやっとだった。
ふわふわクロス(シングルスピード)
ゆるクロスのメインレースが「ふわふわクロス」
- 仮装
- スーツ
- ママチャリ
- シングルスピード
- タンデム
のカテゴリが混走する25分のレースだ。ただ、ママチャリカテゴリでも仮装してたりするので、もはや見分けがつかない。
私はシングルスピードに出場する。バイクは全日本選手権SSCXそのままの仕様。
出走時間が近づくと、招集エリアには魑魅魍魎が…
時間帯的に冷えてきたこともあって、薄着の選手は凍えていた。
異様な雰囲気の中レーススタート。1周目はパレード的に、周囲の選手と楽しみながら走っていた…が、先頭にガチで踏むけーなかの姿が。
これを見てスイッチオン。差は30秒ほどあったが、本気で追撃開始。
途中、妙に速いウマ娘をかわす。脚が競走馬だ…
最終的にけーなかを20秒弱引き離して先頭フィニッシュ。
ただ、1位になったもののパフォーマンスステージにも寄らずひたすら追い込むだけだった。勝負には勝ったが負けた気分だ…
レース後は記念撮影タイム。来年は撮られる側になりたいな…
スプリント 特選
ゆるクロス最後のレースがスプリントの順位決定戦。
- 決勝(1~9位)
- 特選(10~19位)
- 選抜(20位~)
の3組で行われる。
予選でコケた私は特選。総合を考えるとなるべく前でゴールしたいが、この組にはC1選手が集っている…
120分耐久とふわふわクロスで酷使した脚はもうスカスカ。笛木くんについていけない。
コース後半で団子になっている集団に追いついたものの、テクニカルなコーナーで詰まり、追い抜くのに手間取る。
最終的にはグループの3番手、スプリントの結果は12位となった。
キングオブゆるクロス
すべてのレーススケジュールが終わり、いよいよ総合優勝「キングオブゆるクロス」の発表。
今年は…!
トウカイテイオーでした。
私は残念ながら2位。また来年…
「ゆるクロス」の名に反して、(今年も)極めて過酷なレースだった。
レース後は肉体も精神も消耗しきっていて、ヘルメットの泥を拭いた雑巾で顔を拭くくらいの知能だった。このイベントをゆるく楽しめる日は果たして来るのだろうか。
次戦は阿波シクロクロスに出場。これが今シーズンのシクロクロス最終レースとなる予定です。
応援・撮影・サポートありがとうございました。