2/27 関西シクロクロス番外編 ゆるクロス

 シクロクロスシーズン終わりのお祭りイベント「ゆるクロス」に参加。カテゴリにとらわれないゆるーい競技会…なのだが、全競技エントリーした結果、頭ゆるゆる、腰ガチガチ、脚スカスカになったのであった。

2/27 関西シクロクロス番外編 ゆるクロス

コースコンディション:草地、ドライ

リザルト

120分耐久ソロ:1位

ゆるゆるクロス(シングルスピード):1位(総合5位)

スプリント:5位

キング・オブ・ゆるクロス(総合):1位

機材

Ridley X-Night Disc 2号車

  • 前輪: Mavic Allroad SL / Panaracer ALBIT / 1.8bar
  • 後輪: Mavic Allroad SL / Panaracer CGCX + Insert / 1.8bar

Lynskey CooperCX シングルスピード

  • 前輪: Spinergy Xaero Lite PBO / Panaracer GravelKing SK 32c / 2.1bar
  • 後輪: Spinergy Xaero Lite PBO / Panaracer GravelKing SK 32c / 2.1bar

ギヤ比: 40×18T

※空気圧はPanaracer デュアルヘッド デジタルゲージ基準

動画

すくみずログ YouTubeチャンネルでレース動画を公開中

ゆるーく楽しむ、ゆるーい競技会

東日本大震災をきっかけに始まったチャリティーレース「メモリアルクロス」。

「震災の被害や教訓を風化させないために毎年集まり、レースを通じて東北を支援しよう」と、2012年から毎年3月に開催され、耐久レースやスプリントなど、普段のシクロクロスとはひと味違ったレースが行われる。

毎年参加していた側としては、シーズン終わりの「打ち上げレース」という感覚もあったが、それも昨年の第10回大会が最後となった。

今年はメモリアルクロスが無いのかぁ…と少し寂しく思っていたところ、代わりに「ゆるクロス」の開催が決定。

シクロクロスシーズン終わりのお祭りイベント『ゆるクロス』を開催いたします!! 人気の2時間エンデューロや仮装レースなど、この日だけはカテゴリーの昇格や降格を気にせず「ゆるーく」お楽しみください。

関西シクロクロス

AJOCCレースのようなピリピリした感じもなく、シクロクロスを「ゆるーく」楽しめるイベント…のはずだったのだが…

うっかり、120分耐久ソロ、スプリント(1周×2)、ゆるゆるクロス(シングルスピード 25分)全てにエントリーしてしまったため、一日中走ることになった。

出れるだけ出るとしんどいだけ、というのは過去の経験で学習したはずなんだけど…

狙いは、120分耐久ソロ、スプリント、ゆるゆるクロスの総合順位で争う「キング・オブ・ゆるクロス」。総合優勝目指して頑張ろう。

キング・オブ・ゆるクロス/クイーン・オブ・ゆるクロス

  • 120分耐久ソロ、ゆるゆるクロス、スプリントの3種目すべてにエントリーされた物好きな方の中から、順位の数字の合計が最も小さい選手を、男女別に1名表彰します。
  • ゆるゆるクロスの順位は、4種目の総合順位とします。
  • 合計が同一の場合は、120分耐久ソロの順位が優先されます。
種目集合時刻レース/試走開始レース時間/終了時刻時間
駐車場開門7:30ごろ
朝の試走8:00ごろ~9:0060分
レース受付
ゼッケン配布
8:30ごろ~
120分耐久9:009:10~11:10120分耐久
昼の試走
kossyスクール
11:20ごろ~12:1050分
スプリント予選12:1012:201周 x 3組約10分ずつ
キッズ耐久リレー12:5513:05~13:3530分耐久
カンクロー
未就学児
キッズスタート前キッズスタート後
All-City / Panaracer
ゆるゆるクロス
13:4513:55~14:2025分耐久
スプリント決勝14:4514:551周 x 3組約10分ずつ
タイムスケジュール

会場は堺浜「海とのふれあい広場」

ゆるクロスの会場となるのは、関西シクロクロスのシリーズ戦が開催された堺浜「海とのふれあい広場」

シャープ工場を望む会場には、起伏のある草地を活かしたコースが設営された。

1周のラップタイムは2021-22関西CX第4戦の時とほぼ同じだが、低速コーナー主体のレイアウト。
コースはコンパクトにまとまっており、丘になっている「ステージ」周辺からはコース全域が見渡せる。

「CX」をかたどったコーナーや、好きな方を選べる分岐など、普段のAJOCCレースにはない遊び心も見られる。

関西シクロクロス

前日は自走で試走へ。

このコース、地形の起伏を利用して単調にならないよう工夫されており、なかなか走りごたえがある。

渦巻状の「ぐるぐる」は緩い斜面にあり、曲がりながら加減速を繰り返す複合コーナー。

見て楽しく走って楽しい、お祭りレースらしい良コースに仕上がっていた。

路面は全域草地でグリップも悪くないが、キャンバーではタイヤが流れがち。
また、ピット周辺は凸凹していて、全身に衝撃が伝わる。120分耐久の後半は辛そうだ…

120分耐久ソロ

さてレース当日。朝試走の時間には通り雨が降ったが、すぐに晴れた。

朝一番に行われる競技が2時間耐久レース。
1名で走るソロの他、チーム(2~4名)、オーバー50(チームの平均年齢50歳以上)といったクラスが混走する。

私はソロで参加。主催者選抜 勝手にシードで1列目に並ばせてもらう。

Photo マルコマルオ

9時10分にスタート。2時間の長丁場なので、バイクにはボトルを取り付け、ジャージのバックポケットには補給のジェルを入れている。

Photo マルコマルオ

近い位置を走るライバルは、達海を擁する3名チーム「C1の両端」と、村田さん・稲益さんペアの「C1昇格17周年チーム」。

カエルジャージの村田さん Photo マルコマルオ

とはいえ、ソロで走る私とは別クラスなので順位に影響は無い。警戒すべきは、同じソロで出場している柚木伸元。MTBで走っているが、レース前半はほぼ一定の差を保っていた。もしシクロクロスバイクで出場していたらあっさり千切られていたと思う。

シケインもステップも飛び越えていく伸元 Photo マルコマルオ

スタート後40分でジェルの補給。ラップタイムは6分弱を安定して刻んでいる。

今回のコースは比較的体への負担は少ないが、それでも1時間も走るとダメージが蓄積され、腕や腰が痛くなってくる。

36隊の隊長とあわや接触 Photo 野中ヒデト

耐久レースでは、周回遅れの追い抜き方も重要。無駄足を使わないよう、パスする場所を探しながらスピードを微調整する。

残り40分の時点でジェルをもう1本吸って、レース終盤に備える。

いっけな~い!ちこくちこく~!的な Photo マルコマルオ

タイミングを同じくして、GoProのバッテリーも切れたのでピットインし、素早く電池交換。
30秒ほどのタイムロスで伸元とのギャップが詰まったが、ソロでは首位をキープしている。

チームを含めると、「C1の両端」「C1昇格17周年チーム」に次いで3番手。伸元との距離も少しずつ離れているので、焦らず自分のペースを保つ。

達海のプレッシャーに負けて、焦ってスリップダウンするの図 Photo マルコマルオ

そしてスタートから120分が経過。コントロールラインが目の前に見えていたが、間に合わず21周回でフィニッシュ。
すこし前を走っていた達海は、タイムアップギリギリでコントロールラインに飛び込み、22周回目に入っていった。

Photo マルコマルオ

ラスト2~3周は足が攣りかけていて、あまり踏めなかった。120分ソロで優勝したものの、レースはまだまだある。大丈夫だろうか…

スプリント予選

120分耐久後、1時間ほど休憩したら次のレース。

メモリアルクロスでも人気だった「スプリント」は、カテゴリごとに時差発走して順位を競うという1周回レース。上位カテゴリほどハンデが大きくなり、カテゴリ間での接戦が見られる。

  • スプリントはコース1周のレースです。
  • 1組12名前後が所属AJOCCカテゴリーに応じてハンデをつけて競います。予選各組上位4名が決勝戦(1位~12位)、予選5~8位が順位決定戦1(13位~24位)、予選9位以下が順位決定戦2(25位~)に進みます。
  • つまり全員が2回走ることができます。
  • 決勝戦・順位決定戦は、ゆるゆるクロスの仮装のまま出走しても構いません。

《参考》過去のハンデとクラス分け例(2022年の規定は当日発表します)

CK1 →[120秒]→ CL3 →[60秒]→ CL2 →[60秒]→ C4+M3 →[20秒]→ C3+M2+CL1 →[20秒]→ C2+CM1 →[20秒]→ C1 →[10秒]→ C1上位

今回は12~13名グループ×3組に分けて出走。各グループ上位4名が決勝戦に進み、残りも順位決定戦(13~24位、25位~)に進む。

予選は第2グループ。CK1発走タイムより3分10秒遅れでスタート。

スプリントの難しさは周回の後半、前の選手を捕まえる時。タイムロスなくスムーズに抜かなければ、決勝戦には進めない。

今回は絶妙なハンデ設定で、最終コーナー手前でパックに追いついて、ゴールスプリントの展開に。
少し先行していた前の選手も交わしてスプリント争いを制し、全体では2番手でフィニッシュ。決勝進出を決めた。

Photo 野中ヒデト

なお、コントロールライン~コントロールラインのタイムは5分25秒だった。

ゆるゆるクロス

目玉ともいえる「ゆるゆるクロス」は25分間のレース。
「仮装」「スーツ」「ママチャリ」「シングルスピード」の4クラス混走で争う。

招集時間が近づいてくると、どんどん集まってくる魑魅魍魎たち…

Photo マルコマルオ

Photo マルコマルオ

私はというと、一部からの期待?もあったが、普通にシングルスピードで出走。

スタート直前までグリッドの撮影をしてから、後ろの方からスタート。

グリッド撮影中 Photo マルコマルオ

コスプレやらママチャリやらスーツのおじさんやらが入り乱れるカオスな空間をすり抜け、前へ。

Photo マルコマルオ

高校生(達海)とサラリーマン(村田さん)は逃してしまったが、3番手くらいまで上がり、ステージで待ち構えた。

オンボードカメラで撮影中 Photo マルコマルオ
鉄骨渡り Photo マルコマルオ

レースの時間中、ステージでは常に何らかのパフォーマンスが行われていたようだ。

1分ちょっと撮影し、だいぶ順位を落として再スタート。再び全開で飛ばす。

手足の筋肉から伝わってくる、隠しきれない戦闘力 Photo マルコマルオ
Photo マルコマルオ
Photo マルコマルオ
Photo マルコマルオ

追い込みつつも普段とは違うレースを楽しみ、途中撮影もしながらシングルスピード1位、総合では5番手でフィニッシュ。

ゴールして一息ついていると先頭争いが見えた。

Photo マルコマルオ

…その直後、ステージ前でバク宙する達海と、それを律儀に待つ村田さん。

たつーみすごい(これはレース序盤に飛んだやつかな?) Photo マルコマルオ

最後はスプリント勝負。黄色ヘルメットバトルは村田さんが制した。

Photo 野中ヒデト

シングルスピードシクロクロスバイク

Lynskey Performance Cooper CX

ゆるゆるクロスで乗ったバイクは、シクロクロスを始めた頃乗っていたLynskey CooperCX。半分バラして部屋の壁に掛かっていたが、今日のレースのために組み直した。
マキノ全日本選手権 シングルスピードで優勝したときのバイクでもあり、テンショナーを使ってシングルスピード化してある。

おそらく世界一雑な使い方をされている、デュラエースのカーボンクランク

ギヤ比は40×18T。ホイールは余っていたスピナジー。タイヤはパナレーサー グラベルキングSK 32cを履かせた。

リンスキーのCooperCXは、このサイトのファビコンにするくらい思い入れのあるバイク。
シクロクロスを始めて、C1に上がって、シングルリザルトを残せるようになるくらいまでは乗っていたし、その間、キャンプツーリングにも行った。

久々に乗って楽しかったので、こういうレースのときはまた引っ張り出してきたい。

DIY陽極酸化で着色

スプリント決勝

ゆるゆるクロスを終えて「いい一日だったー!」と満足して帰りたいところだが、まだスプリント決勝が残っている。

軋む体にムチを打ち、駄々をこねながらグリッドへ…

「キング・オブ・ゆるクロス」を獲得するには、ここでどれだけ順位を稼げるかがポイント。それに、ゆるゆるクロスのロスも取り返さなければならないし…

決勝に進んだC1選手は私だけ。ひとりぼっちで最後にスタート。脚はもう残っていないが、限界までプッシュし続ける。

Photo マルコマルオ

最後は予選の時と同じような展開で、3名横並びのゴールスプリントに…僅差で差し切って、5位フィニッシュ。

Photo マルコマルオ

コントロールライン間の周回タイムは5分25秒。あれっ?意外とタイム落ちてないな…。

Photo マルコマルオ

キング・オブ・ゆるクロス

すべてのレースが終わり、「キング・オブ・ゆるクロス」の表彰。

3種目すべてにエントリーした物好きは6名、そのうち完走者はわずか4名。
ゆるゆるクロスでポイントを落としたが、6点差で優勝できた。

Photo マルコマルオ

女子のクイーン・オブ・ゆるクロスは1名参加の1名完走。

順位どうこうより、ひとりで3レース走りきったら「優勝」でいいと思うのだ。

レースを振り返って

なんとか帰宅して後片付けしたが、腰はバキバキ、脚はスカスカ、疲労で知能を失って頭もゆるゆる。
何かにぶつけた膝は痛いし、攣ったふくらはぎも痛むし、満身創痍を全身で表現している状態。

それでも、朝から夕方までシクロクロスを楽しめた満足感のほうが大きい。

これで思い残すこと無くシクロクロスシーズンを終えられる。応援・撮影・サポートありがとうございました。

…と思ったが、3/13に阿波シクロクロスがあった。追加エントリー受付中。出ます。