2023年最初のレースは、滋賀県の希望が丘文化公園で開催された関西CX第8戦。シングルトラックやキャンバーを組み込んだ、MTB的なコースレイアウトが楽しい会場だ。
しかし、スタート後1分少々でクラッシュ。肩を痛めてDNF(途中棄権)となった。
1/8 関西シクロクロス第8戦 希望が丘
コースコンディション:晴れ、砂利+草+土
リザルト:DNF/77名(9周回 フルラップ完走22名)
機材
Ridley X-Night Disc 2号車
- 前輪: Mavic Allroad SL / Panaracer ALBIT + Insert / 1.7bar
- 後輪: Shimano WH-R8170-C36 / Panaracer CGCX + Insert / 1.7bar
Lynskey CooperCX
- 前輪: Fulcrum Racing 1 / Panaracer CGCX + Latex tube / 1.9bar
- 後輪: Fulcrum Racing 1 / Panaracer CGCX + Latex tube / 1.9bar
※空気圧はPanaracer デュアルヘッド デジタルゲージ基準
動画
すくみずログ YouTubeチャンネルでレース動画を公開中
レース会場
「希望が丘文化公園」は、滋賀県野洲市と竜王町に跨る巨大な公園で、関西シクロクロスでは長年定番となっている会場。
希望が丘文化公園は豊かな自然に恵まれた、東西約4km、南北約1km、面積416ヘクタールにおよぶ総合文化公園です。公園内は、各種スポーツ・レクリエーション施設がそろう「スポーツゾーン」、宿泊や日帰りでキャンプや野外活動が楽しめる「野外活動ゾーン」、学校行事や子ども会、スポーツ合宿や企業研修等にもご利用いただける宿泊研修施設を有する「文化ゾーン」の3つのゾーンに分かれています。
各ゾーンを一体化すれば、多目的に、どなたでもご利用いただくことができ、他施設では味わえない体験を皆さまにご提供できることが、「希望が丘文化公園」の最大の特徴です。
希望が丘文化公園
シクロクロスで使用するのは会場内のごく一部だが、それでも十分にスケールが大きい。
スタート後すぐに現れるダートの登りではVO2MAXが試され、シングルトラックの下り区間やキャンバーではバイクコントロールテクニックで大きな差がつく。
さらに、コース上には段差や木の根も多く、転倒や、パンクなどのメカトラブルを起こさない集中力も重要だ。
希望が丘で好成績を収めるには、フィジカルだけでも、テクニックだけでもダメ。シクロクロスの総合力を要求されるコースといえる。
試走とセッティング
前日試走は曇り。時折小雨がパラつく天候だが、路面は湿り気を帯びた程度。
走り慣れたコースなので、バイクセッティングはある程度決め打ちしておく。フロントタイヤはしっかりグリップしてほしいので、タイヤはフロントAlbit、リヤにCGCX。
どちらもインサートを入れているが、パンク対策で空気圧は1.7barにセットした。
コースは昨年と同じ時計回りだが、ピット周辺のレイアウトには変更があった。
コース図で右端の部分に位置するテクニカルなキャンバー区間は、昨年に比べてよりイージーになっている印象を受けた。それでも、それなりの傾斜でコース幅も狭いため、当日試走やレース本番での渋滞は避けられないだろう。
特に希望が丘はエントリー数が多く、今年は800人を超えたらしい。
こういう区間を反復練習するなら、前日試走は欠かせない。
レース当日は10時過ぎに会場入り。午前中は、知り合いと談笑したり、年末のコミケで頒布した同人誌を手売りしたり、リラックスして過ごす。
今回のテーマはクルマにバイクを積む「車載」。
レース遠征はもちろん、遠方へのサイクリングでも、クルマがあるとより自由かつ快適に自転車趣味を楽しむことができる。この本では、そんな車載のノウハウや、(若干特殊な)車載事例について紹介する。
https://skmzlog.com/c101-genkai-shasai/
マイカー購入を検討しているサイクリストにはもちろん、クルマ好きにとっても楽しめる一冊になっている…と思う。
昼試走は(予想通りの)大渋滞で、路面状況をチェックするくらいのことしかできなかった。
天候は良く、気温も1月にしては高い。ウエア選択に悩んだが、風は冷たいので
メッシュインナー+半袖インナー+ワンピース
といういつもの組み合わせ。ただしグローブは夏用ロングフィンガーを選択した。
レースレポート
1列目からスタート。スタートダッシュは悪くなかったが、右に大きくターンする1コーナーでアウト側にいたため、順位を落とす。
しかし序盤はダートの上り区間。コース幅も広いため、十分に挽回できる。
後方スタートの実力者たちが勢いよく追い抜いていくが、自身もそれなりの位置に上がり、5~6番手の位置でシングルトラックへ…
…入る手前、緩い右コーナーで、あたるちゃんのイン側を差したところ、接触。アウト側に押し出されたあたるちゃんは砂利でスリップして転倒。これに巻き込まれる形で落車した。
顔をヒットし、アイウェアのレンズが外れたため、最後尾で復帰。幸いバイクは無傷のようだが、飛び乗ると肩に激痛が走る。
走りながら自己診断。鎖骨はちゃんと繋がってるし、肩関節や上腕が折れてたらもっと痛いはず。
ただ、打撲か捻挫か、あるいは骨にヒビくらいは入ってるのか。キャンバーや上りで腕を引き付けるとビシッと痛む。
このまま続けても上位復帰は難しいし、傷が悪化したり、転倒してさらに負傷する可能性もある。レースを降りるかどうか悩んでいたところ、
FD氏に「怪我が痛むのを押してこんな順位で走るくらいならやめとけ」
こーへーに「無理すんなよ!」
と声を掛けられたのが後押しになり、リタイアを決意。
直後、大学の先輩のほうの松井さんに「最後まで頑張って走れ!」と言われたが、これは聞かなかったことにする。
ということで、2周目の復路でピットインし、レースを降りることを伝える。
全日本シングルスピード出場用のバイクに乗り換えてもう1周だけ走って、コントロールラインでレースをリタイア。ちょうど3周回の短いレースだった。
レースを振り返って
初DNF
13年ほどのレースキャリアがあるが、AJOCCレースでDNFとなったのは今回が初めて。ついにこの日がやってきたか…
以前、レース中に転倒して膝の皿を割ったことがあったが、その時は無理やり完走している…
歳を重ねて、少しは利口になった気がする。
接触と落車について
シクロクロスで怪我する場所というと、急斜面の下りやキャンバーが浮かぶ。
確かにこういう場所は転倒しやすいし、高低差で怪我が大きくなりやすい。
しかし、「レースで」危ない場所は、コースが絞られる場所だ。
例えばホームストレート後の1コーナーや、シングルトラック入り口。こういった場所はポジション争いが激しくなり、接触・転倒のリスクが跳ね上がる。
今回クラッシュした場所も、それなりのスピードで広いダートを上りきり、シングルトラックへと入るポイント。
急激にコース幅が狭くなるし、路面が砂利で滑りやすいというのも危険度を増している。しかもスタート直後で、みんな全開で踏み倒しているタイミングだ。接触して当然とすら思える。
オンボード動画を見返すと、右コーナーでインに寄ったあたるちゃんと、インベタで抜こうとした私が接触していた。
私はイン側に幅寄せされたと感じたが、相手は死角から突っ込まれたと思っているはず。
まぁ、どちらかが危険な走り方をしたというわけではなく、ラインが交錯した結果起こったレーシングアクシデントだ。
傷は痛むし気も滅入るが、長くレースをしていると怪我することもある。
私は肩を痛めたが、相手は肋骨を折ったらしい。お大事に…
怪我の具合と今後の参戦
骨に痛みはないし、特に腫れてもいないのだが、痛みで肩が上がらない状態。馴染みの整骨院に行くと、どうやら肩の筋肉を痛めているらしい。
固まった筋肉をマッサージして、テーピングしてもらったが、来週に間に合うかどうかはちょっと怪しい。
あと、アイウェアの度付きレンズをガリッとやっちゃったのが地味にショック。
顔を保護するためのものなので、本来の役目を果たしたとも言えるが…
年明けから不完全燃焼なレースとなったが、治る怪我なので一安心ではある。
応援・撮影・サポートありがとうございました&ご心配をおかけしました。