急勾配の短い登坂をスプリントで駆け上がるシチュエーションを想定したワークアウト。
L3のテンポペースで走りながら、3分ごとに20秒のスプリントを行い、瞬発力すなわち神経筋パワー(L7)を鍛える。
インターバルが短すぎてERGモードが追従しないので、切って行うこと。
GCN > Power Climbs > Hill Sprints
https://whatsonzwift.com/workouts/gcn/power-climbs-hill-sprints
メインセット
- 11セット×
- 85% L3 3分
- スプリント 130% L6→200% L6 20秒
ワークアウトについて
テンポ(L3)で走りながら、3分ごとに20秒間のスプリントを行う。これを11回繰り返すシンプルなメニュー。
スプリントといってもランプアップだし、最大でFTP200%程度なので、一発でオールアウトするほどではない。
インスブルックの「Innsbruckring」がちょうどこんな感じ。レースでは、差がつきにくい平地は一定ペースで進み、急な上り区間でダッシュが掛かる。
こちらは上りが50秒くらい、その後下り区間があり、平地は10分以上続くが。
神経筋パワー(L7)
今回鍛えるのは神経筋パワー(L7)
パワーゾーンは、パワートレーニングの強度の基準で、ZWIFTでは、FTPに対するパーセンテージとしてL1~L6の6段階に分けられている。
各ゾーンはVO2MAXとか、無酸素運動とか、運動生理学的なエネルギー代謝を基準にして分類されている。
たとえばL4(LT)は乳酸の生成量と消費量がバランスする領域、L5(VO2MAX)は有酸素運動がフル稼働し、乳酸が徐々に蓄積される状態、といった具合。
目標のパワーゾーンに滞留することで、そのゾーンに対応する能力を鍛えられるというわけ。
L7が対応する運動は神経筋パワー、つまり筋肉を素速く力強く動かす瞬発力。
FTP比でいうと150%をこえるような、30秒未満の全力疾走に相当する強度。このレベルでは、エネルギー代謝よりも神経の働きが重要になる。
パワーや心拍数基準のトレーニングゾーンはエネルギー代謝基準の分類なので、L7は定義されていない。
代謝のメカニズムとしては無酸素運動なので、パワーゾーンとしてはL6に含まれる場合が多い。
今回のワークアウトのようなL7メニューを行うことで、スプリントで重要な瞬発力を鍛えることができる。
…んだと思う。神経筋パワーも、神経筋パワーの知識も、あんまり自信がない。間違ってたらコッソリ教えて下さい…
ERGモードはオフに
ランプアップ、またはランプダウンの場合、指定パワーは15秒毎に更新される。
今回は20秒のインターバルなので、最初15秒150%、がラスト5秒が200%指定といった感じ。
画面表示に頼らず、右肩上がりにパワーを増していくような踏み方をする必要がある。
ERGモードの負荷調整は画面に表示される指定パワーに従うため、今回のようなインターバル区間が短いメニューではスムーズな右肩上がりにならない。
そのため、20秒のスプリントをきっちり踏むためには、ERGモードをオフにして行わなければならない。
ERGモードのオンオフは、Zwiftの下部メニュー、またはZwiftコンパニオンのワークアウト画面から切り替えられる。
ワークアウト実走
アップとペダリングドリルはERGオン。メインセットに入った段階でERGモードを切ったが、普段はSaris H3の反応の良い自動負荷調整に頼り切ってるので、一定パワーでペダリングするのに神経を使う。
目標パワーはピークで666Wだが、1本目のインターバルは踏みすぎ。
3本目くらいでようやくスムーズにパワーを上げていけるようになった。
上り坂を加速していくイメージで、ケイデンスを上げてパワーを稼いでいくような踏み方をすると良い。
レスト区間はL3で、完全に足を休めることはできない。それなりの負荷でペダリングしながら回復する必要がある。
ケイデンス指定は無いが、今回は、L3ゾーンではちょっと低めのケイデンス80rpm、スプリントでは、ギヤを変えずそのまま回転数で稼ぐような乗り方をしてみた。
インターバルの最後で110~120rpmくらい。これでちょうど目標パワーに達する。
ただ、L3ゾーンではもう少し軽めのギヤを回したほうが、脚を回復できたと思う。
心拍数には余裕があるが、後半は徐々に脚が重くなってきた。
セットが進むにつれて心拍数が下がりきらなくなってきたが、負荷100%で完遂。完遂の難易度はそれほど高くない。
ERGモードオフでのワークアウトは久々だったが、パワーの調整が邪魔くさいな…スマートトレーナーは偉大だ。
関連情報
SARISサポートライダー活動について
2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。
トレーニングにはSaris H3を使用しています。