急加速する無酸素インターバルを繰り返した直後、有酸素域でパワーを掛けつつ、同時に脚の回復も行うという、レースでよくあるシチュエーションに対応したメニュー。
メニューが進むにつれて脚が疲労していくにもかかわらず、同時に強度と持続時間が伸びていく。辛くても、一定のペースでペダルを踏み続ける能力が試される。
Daily Fit > Emporia Exertions
https://whatsonzwift.com/workouts/daily-fit/emporia-exertions
メニュー
- アップ
- 45→70% 4分
- 50% 1分
- 95% 1分
- 50% 2分
- 50→90% 3分
- 90% 3分
- 50% 3分
- メインセット
- 3セット×(170% 15秒+65% 30秒)
- 81% 5分
- 50% 4分
- 3セット×(170% 15秒+65% 30秒)
- 86% 5分
- 50% 4分
- 3セット×(170% 15秒+65% 30秒)
- 76→89% 10分
- クールダウン
- 50→30% 3分
ワークアウトについて
カンザス州のエンポリアは、世界最大のグラベルレース「アンバウンドグラベル」のスタート地点だ。
毎年、世界中のグラベルライダーがこの地に集まってくる。
アンバウンドの舞台は、フリントヒルズと呼ばれる大草原地帯。大きなヒルクライムこそないが、レースを制するには起伏に富んだ地形を一気に上り、続く平地区間も踏み続ける必要がある。
このワークアウトは、そんなアンバウンド攻略を目的としており、特に、以下の2点にフォーカスしている。
- 高強度の加速能力の向上
レース中の急坂を一気に登ったり、あるいはスプリントに対応するためには、瞬間的にパワーを引き出して素早く加速する必要がある。
短く、しかし高強度のインターバルにより、短時間で心拍数を急上昇させ、筋肉の瞬発力や心肺機能を強化する。 - テンポ(L3)の持続力向上
高強度の加速後、すぐにテンポ走に移行する。
長時間運動を維持できる中強度ではあるが、FTPの80~90%といったレベルで、先程のダッシュで疲労した脚を回復しつつ、一定ペースでパワーを引き出すペダリングスキルと心肺能力が要求される。
このワークアウトでは、上記セットを3回繰り返すが、疲労を完全に取り除くのは難しいため、1セット目より2セット目、3セット目のほうが身体にかかる負担は大きい。
しかも、メニューが進むにつれ、テンポ走の強度と持続時間が増加するため、トレーニング負荷はワークアウト後半ほど高くなる。
類似メニューとして、まずはTempo-Surgesを紹介する。
ダッシュは125% 20秒と軽めだが、直後には徐々に負荷が増すテンポ走が続く。
踏み直すタイミングが遅れると、リズムが狂ってしまう。
Climbing Adaptionは、VO2MAXゾーンでの加速後、テンポで回復するメニューだ。
こちらもダッシュ直後のテンポ走はランプアップしている。さらに、セット間にレストが存在しないため、長時間パワーを維持する必要がある。
ワークアウト実走
負荷を上げて、規定の115%にてチャレンジ。
3セット×(195% 15秒+75% 30秒)
という強烈なサージで、心拍をカチ上げ、脚を疲労で満たした直後、テンポ改めLT走が続く。
1本目のテンポは93%、2本目もFTPよりギリ低い99%なので、無駄なくペダリングすればしのげるが、5分は正直けっこう長い。
そして3本目は倍の10分間。負荷は87→102%だが、前半1/3ほどは負荷が低いため、積極的に脚を回復できる。
ヒルクライムのように淡々と踏み続けて完遂。
関連情報
SARISサポートライダー活動について
2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。
トレーニングにはSaris H3を使用しています。