大トルクで踏み込み、急坂を登る筋力を向上させるためのメニュー。
ワークアウト名は、数千馬力のトラクターで牽引能力を競うモータースポーツ「トラクター・プリング」に由来する。
200% 30秒のインターバルを12本行うが、ケイデンス指定が極端に低く、無酸素インターバルというよりは筋力トレーニングに近い。脚だけでなく全身の筋肉をフルに使い、トルクを絞り出す。
GCN > Power Climbs > Tractor Pulls
https://whatsonzwift.com/workouts/gcn/power-climbs-tractor-pulls
メニュー
- アップ
- 25→75% 10分
- 3セット×(75% 1分(110rpm)+50% 1分(80rpm))
- メインセット
- 70% 2分(90rpm)
- 12セット×(200% 30秒(50rpm)+70% 2分(90rpm))
- 90→115% 3分
- 70% 3分
- 90→115% 3分
- クールダウン
- 75→25% 8分
ワークアウトについて
Zwiftのワークアウトは、筋肉へのエネルギー供給能力、すなわち有酸素系と無酸素系を高めることにフォーカスしたものが多い。
というのも、持久系スポーツであるロードレースではこれらの能力が成績に大きく影響するから。
しかしながら、ペダリングスキルや純粋な脚力(筋力)もまた重要で、そういった内容にフォーカスしたワークアウトも存在する。
Tractor Pullsは筋力を鍛えるのが目的のメニューで、重いギヤを大トルク・低ケイデンスで踏み込む。
インターバルは200% 30秒だが、ケイデンス指定が50rpmと極端に低く、無酸素インターバルというより筋力トレーニングに近い。
ケイデンス指定を守るのは、常人にはおそらく不可能。
ワークアウトの解説文によると、目安は60rpm、高くても90rpmを越えないようにするとのこと。
12セットの筋トレを終えたら、地味に辛い3分間のLT~VO2MAXランプアップを2本行ってメインセット終了。
トラクター・プリング
ワークアウトには直接関係ないが、トラクター・プリングとは改造したトラクターで重りを引き、その距離を競うという大変に頭の悪いモータースポーツ。
エンジン2基がけ、4基がけは当たり前で、最高出力は9000馬力(662万W)にも達するとか。
バカみたいな爆音と砂埃を撒き散らしながら走るトラクター。途方も無いパワーを追求するという、実に単純明快な競技である。
ワークアウト実走
ウォーミングアップはいつものGCNルーチン。ランプアップとペダリングドリル。
そしてメインセット。
1セット目、ひとまず60rpmくらいを狙ったが、目標パワーに届かない。そのためERGモードが自動的に負荷を高め、さらにケイデンスが落ちる。
Saris H3の負荷調整が本気を出した結果、ペダルが全く動かなくなってしまった。
こりゃ無理だと思ってERGモードをオフ。
インターバルのたびにギヤを変速し負荷を合わせる。
52×24~27Tでレストの70% 90rpm、アウタートップ52x11Tで200%のインターバル区間を踏む。
これで、65rpm程度で650Wのターゲットを狙えるようになったが、厳しいことには変わりない。
シッティングではまず無理で、ダンシング、しかも上半身でハンドルを引きつけ、体重を乗せてペダルを押し込まないと目標パワーを維持できない。
イメージとしてはトラック競技のスタートダッシュ。
心拍はまだ余裕があるものの、脚が辛い。全身に力を入れてペダルを踏んでいると、頭の血管が切れそうになる。
12本の過酷な筋肉トレーニングが終わったら、L4→L5ランプアップが2セット待ち構えている。
時間は3分間だが、90%から115%まで負荷が上がっていく。
幸いにもケイデンス指定が無いので、終わった脚をカバーするためケイデンス高めで凌ぎ、なんとか乗り切った。
最後まで追い込んだけど、トラクター・プリング区間では星を落としているはず(ギリギリすぎて確認する余裕がなかった)。
トルクのオバケみたいな短距離選手しかクリアできないんじゃないかコレ…
関連情報
SARISサポートライダー活動について
2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。
トレーニングにはSaris H3を使用しています。