低速・低ケイデンスから、ギヤチェンジすることなくシッティングで加速する状況を再現したメニュー…なのだが、想定するシチュエーションとワークアウトの内容が噛み合っていない。時間の無駄なので他のワークアウトをするほうが良い。
Gravel Grinder > Week 8 > Seated Big Gear Sprints
https://whatsonzwift.com/workouts/gravel-grinder/week-8-seated-big-gear-sprints
メニュー
- アップ
- 44→65% 7分
- 2セット×
- 60% 2分
- 70% 2分
- 80% 2分
- 90% 2分
- 55% 3分
- メインセット
- 4セット×(120% 30秒+55% 1分)
- 55% 1分30秒
- 4セット×(130% 1分+55% 3分)
- クールダウン
- 55→45% 5分30秒
ワークアウトについて
グラベルレースでは、重いギヤで速度を落としてしまい、シフトダウンする余裕もなく再加速を強いられるシチュエーションがある。
このワークアウトはそういった状況を再現したもので、ケイデンス60rpm、時速10km以下から、シフトチェンジ無しで、シッティングでスプリント。高トルク低回転から高回転まで加速していく。
…ワークアウトの説明文にはこのようなことが書いてあるのだが、メインセットを見ると、30秒-1分のL6ダッシュを4本と、1分-3分のL6ダッシュを4本行うだけ。一体どういうことだ。
ワークアウト中のメッセージを読むと、どうやら以下のような走り方が正解らしい。
- 最初の30秒-1分のL6ダッシュは足慣らし。好きなケイデンスで指定パワーを回せば良い。
- 1分-3分のL6「スプリント」は、まず重いギヤにシフトアップし、最初の30秒でケイデンスを60rpmまで落とす。
30秒経過後、シッティングのままもがく。ケイデンスが上がってもシフトチェンジはせず、そのまま回転数を上げていく。
メッセージ通りに走ると、確実に星を落とすし、そもそも、(ERGモード搭載のスマートローラーを使っている場合)ケイデンスを60rpmに落とす過程で負荷が急上昇し、ゴリゴリ踏むことになる。
これは実走で、緩斜面でやるべきワークアウトだろう。
あるいは、ワークアウトに落とし込むなら、
4セット×(L2 30秒(60rpm)+130% 30秒+55% 3分)
というようなメニューにすべきだった。
一言でいうと、トレーニング目的が反映されていない駄目ニュー。
貴重なトレーニング時間は、もっと有意義なワークアウトに使うべきだ。
ワークアウト実走
解説文通り行うと確実に星を落とすので、普通にメニューを消化する。強度は110%に設定。
高負荷で膝関節や筋肉に負担がかかるためか、ウォーミングアップは入念。L2ランプアップに加えて、L2→SSTまで段階的に上げていくセットが2本も入る。
23分にも及ぶアップを終えたら、3分のレストを挟んでメインセット。
多少は低ケイデンスを意識して70rpm台で回してみたが、そこまで心拍が追い込まれることもなく、普通にこなして終了。
Zwiftワークアウトはたまにハズレを引くが、今回はその中でもかなりのレベルだった。
なお、重たいギヤを踏み倒したい人は、Zwift屈指のストレングストレーニング、その名も「トラクタープル」を強くオススメする。
関連情報
SARISサポートライダー活動について
2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。
トレーニングにはSaris H3を使用しています。