シクロクロス、マウンテンバイク、ロードレースと、多方面で活躍するマチュー・ファンデルポール最大の武器は高い無酸素運動能力。
このワークアウトでは短いが高強度な無酸素インターバルを繰り返すことで、勝負所でライバルを一気に引き離して独走に持ち込む瞬発力を養う。
Fun Is Fast 2021 > Fun is Going Full Gas
https://whatsonzwift.com/workouts/fun-is-fast-2021/fun-is-going-full-gas
メニュー
- アップ
- 50→75% 10分
- 100% L4 1分 (90rpm)
- 80% 1分 (85rpm)
- 100% L4 1分 (90rpm)
- 80% 1分 (85rpm)
- 110% L5 30秒 (100rpm)
- 50% 30秒 (85rpm)
- 120% L6 30秒 (105rpm)
- 50% 30秒 (85rpm)
- 50% 2分
- メインセット
- 4セット×(163% L6 30秒 (110rpm)+30% 1分 (85rpm))
- 65% L2 10分 (85rpm)
- 4セット×(163% L6 30秒 (110rpm)+30% 1分 (85rpm))
- クールダウン
- 55→35% 5分
ワークアウトについて
自転車競技の第一線で活躍する マチュー・ファンデルポール
シクロクロスに始まり、マウンテンバイク、ロードレースでも世界トップクラスの走りを見せるマチュー・ファンデルポール。
そんなMVDP最大の武器はここぞという時の爆発力、すなわち圧倒的な無酸素運動能力。
夜ふかししてシクロクロスワールドカップを見る人もいると思うが、マチューが勝負を仕掛け、先頭パックから抜け出したら寝る時間だ。誰も追いつけない。
さて、今回のワークアウト「Fun is Going Full Gas」のターゲットは無酸素運動能力。
マチューのように鋭く加速し、ライバルを引き離すための爆発力を養う。
無酸素運動能力を刺激するワークアウト
今回のような激しいワークアウトは体に大きな負担をかけるので、ウォーミングアップは入念に行われる。
10分間のランプアップのあと、L4、L5、L6と、パワー・ケイデンスを徐々に増しながらダッシュを繰り返すことで、体を目覚めさせ、脚の動きをスムーズにする。
メインセットは、
163% L6 30秒 (110rpm)+30% 1分 (85rpm)
これを前半4本+後半4本で、合計8本行う。
体幹を使って上半身をしっかりホールドし、クランクに大きな駆動力を掛け続けよう。
間には10分間のレストが入り、高強度インターバルで減ったdFRC(Dynamic Functional Reserve Capacity:無酸素運動エネルギー貯蔵量)を回復させる。
このとき、完全なレストではなく、L2強度で脚を回すことで有酸素系を活発に働かせ、筋肉に蓄積された乳酸を効率的に分解する。
ワークアウト実走
ワークアウト解説に書いたとおり、18分間に及ぶ入念なアップで十分に体を暖めたあと、メインセットへ。
163% 30秒はたしかにキツいが、ケイデンスは110rpm指定だし、勢いで十分いける。
レストも1分間あって心拍もだいぶ落ち着く。1本目で手応えがなかったので、2本目は+3%、3本目は+5%、4本目は+7%と、徐々に負荷を上げていった。
無酸素運動能力は個人差が大きく、FTPが高いからといって無酸素運動能力が優れているとは限らない。
例えば純粋なヒルクライマーはスプリントで全然パワーが出ないし、逆に、スプリントに特化した競輪選手のFTPはすごく低かったりする。
「キツい無酸素運動」は単純に「FTPの何%」という指標では測れないので、脚と相談しながらワークアウトの負荷を調整しよう。
10分のレスト後に後半の4本。ここで、負荷を限界まで上げて110%とした。
ちょっと骨のある感じにはなったが、それでも多少の余裕を持って完遂。
個人差があるのでなんとも言えないが、30秒のダッシュに対してレストが1分あるので、比較的やりやすい部類のワークアウトだと思う。
FTPやVO2MAX中心にフォーカスしたメニューをコツコツこなしてベースアップを図るのも大事だが、
レースを走るなら、アタックをかけて展開を作るための、無酸素運動能力の刺激も怠らないようにしよう。
関連情報
SARISサポートライダー活動について
2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。
トレーニングにはSaris H3を使用しています。