高い運動強度のインターバル中に乳酸の生成と分解を繰り返すワークアウト。高い乳酸濃度で運動を続けることで、乳酸耐性を高め、ギリギリの状態でペダルを踏み続けられるようになる。また、一定のパワーを出力しながら脚を回復させることで、効率的なペダリングも身につけられる。
Singletrack Slayer > Week 9 > 3. Lactate Shuttle #2
https://whatsonzwift.com/workouts/singletrack-slayer/week-9-3-lactate-shuttle-2
メニュー
- アップ
- 50% 3分
- 60% 1分
- 65% 1分
- 81% 1分
- 103% 1分
- 50% 2分
- 110% 2分+50% 2分
- 85% 4分+50% 3分
- メインセット
- 110% 3分+50% 1分
- 8セット×(103% 2分+65% 1分30秒)
- クールダウン
- 50% 5分
ワークアウトについて
人気のワークアウトのひとつであるLactate Shuttle(乳酸シャトル)。
その目的は、無酸素運動で脚を使い(=乳酸を生成)、それをやや高めの強度のレストで回復するというインターバルを繰り返すことで、乳酸の分解能力と乳酸耐性を高めるとともに、効率的なペダリングスキルを習得することだ。
高強度の無酸素運動を行うと、解糖系というシステムでエネルギー生成が行われ、同時に乳酸が生成される。
かつて乳酸は疲労物質と言われていたが、実際は解糖系の副産物で、それ自身は疲労物質ではない。また、乳酸は有酸素運動のエネルギー源として再利用されることがわかっている。
ただし、本稿では便宜上、脚を使って重い状態を「乳酸が溜まった」と表現することにする。
直接の疲労物質ではないものの、乳酸濃度から筋肉疲労の具合がわかるので、指標としては有効だ。
さて、Lactate Shuttleメニューでは、L5 1分+L2 1分というようなインターバルを何度も繰り返し、短時間で乳酸の生成と分解を繰り返すのが一般的だ。
しかし、本稿で解説する3.LACTATE SHUTTLE #2では内容が若干アレンジされており、
103% 2分+65% 1分30秒
という、強度が低めで、長めのインターバルとなっている。
乳酸濃度の上昇率は低くなるものの、高い乳酸濃度で滞留する時間が長くなり、乳酸耐性の向上が期待できそうだ。
強度が低い分、レストは少しだけ短くなっている。
ワークアウト実走
107%でチャレンジ。これによってメインセットは110% 2分+70% 1分30秒という、だいぶギリギリな強度となる。
なんせ、Lactate Shuttleと同じ強度でインターバルの時間が倍になり、さらにレストは30秒削られているのだ…
高強度トレーニングだけあってウォーミングアップは入念。
L1からL2,L3,L4と段階的にパワーを上げ、その後L5で2分走。続き、SSTを4分。続くレストまでをアップ区間としよう。
メインセットは、3分間のVO2MAX走から。ここで解糖系を働かせて、両脚にタップリ乳酸を貯める。
1分の小休止で心拍を落ち着けたあと、メインセットのインターバルに突入する。
強度を上げているせいでL5 2分-L2 1.5分だ。当然キツい。エフォートが1分を超えると脚がどんどん重くなってくる。
L2区間では足を回しながら回復できるものの、セットを重ねるごとに徐々に心拍数が上がっていく。
フォームが乱れたり、ケイデンスが落ちきってしまうと回復が間に合わなくなるので、パワーを絞り出しながらも身体をコントロール下に置けるように意識する。
5~6セット目あたりで精神的に割とキツかったが、28分間のインターバルをなんとかやり遂げた。
1分-1分のような爽快感はないけど、いかにも効果がありそうなトレーニングだった。精神修行としてもオススメ。
…まぁでも、それは負荷を上げた場合。100%でやったらチョロすぎて時間の無駄だと思う。
関連情報
SARISサポートライダー活動について
2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。
トレーニングにはSaris H3を使用しています。