タイムトライアル競技などで、高速巡航を継続するためのベースを養うメニュー。
FTP強度を跨いで徐々にパワーが上がる、あるいは下がる8分間のLT走で、ペースの上下に対応する。
TT TuneUp > Week 6 > Cruise Intervals #4
https://whatsonzwift.com/workouts/tt-tuneup/week-6-cruise-intervals-4
メニュー
- アップ
- 45→60% 3分
- 60% 1分
- 65% 1分
- 81% 1分
- 109% 1分
- 50% 2分
- 90% 4分
- 50% 3分
- メインセット
- 91→105% 8分
- 50% 2分
- 105→91% 8分
- 50% 2分
- 91→105% 8分
- 50% 2分
- 105→91% 8分
- クールダウン
- 75→45% 5分
ワークアウトについて
Cruise Intervals #4は、タイムトライアル競技向けシリーズワークアウト「TT TuneUp」のひとつ。
このメニューでは、FTPを跨いで徐々にパワーが上がる(ランプアップ)、あるいは下がる(ランプダウン)8分間のインターバルを4回繰り返す。
- 91→105% 8分+50% 2分
- 105→91% 8分+50% 2分
- 91→105% 8分+50% 2分
- 105→91% 8分
このようなワークアウトは現在のパワーがFTPを越えているか否かで、運動生理学的な意味合いが大きく変わってくる。
FTPを超える強度では無酸素運動に伴い乳酸が発生し、脚が消耗する。逆に、FTP以下では脚が回復する。
負荷は連続的に変化しているが、イメージ的には
FTP以下 5分20秒+FTP以上 2分40秒
というアンダー・オーバーインターバルを連続的に行うような感じだ。
ポイントになるのはFTP以下の部分。呼吸をコントロールし、無駄のない効率的なペダリングで省エネに徹することで、「負債」の返済が行える。
こういう「連続的にパワーが変化する」メニューは結構存在する。
Threshold #2は、今回のメニューと同様、91~105%に上下するLT走を行う。
ただし、20分間×2ブロックと、なかなかにタフだ。
Threshold #3はさらにハードで、30分間のメインセットの間、ずっとL4(LTゾーン)に滞留する。
これはもうFTP走の変形といっても良い。踏む時間で切り崩した脚の「貯金」を、緩む時間で回復できるかどうかが完遂のポイントとなる。
少し変わったところだと、Hard Starts #1は、ハードな無酸素ダッシュから間髪入れずLT走に移行するシチュエーションを再現したワークアウトだ。
無酸素ダッシュから休みなくLT走に移行するというシチュエーションを想定しており、脚の疲労に耐えながらパワーを絞り出す能力、そして、高強度で脚を回復させる能力にフォーカスしている。
ワークアウト実走
負荷を少し上げて103%で挑戦。これによりメインセットは
96→110% 8分または110→96% 8分
に変化する。これをFTPを境にした表記にすると、
FTP以下 2分17秒+FTP以上 5分43秒
大半がFTP以上の領域になり、かなり回復側がツラくなる。
こういうFTP付近で行うメニューは、2~3%の調整でトレーニング強度が大きく変わる。
さて、ウォーミングアップ後、4分のLT走で心肺機能にパンチを入れてからメインセットへ。
予想通り「たった3%」の負荷変動がズッシリと脚に来る。
ランプアップは最初イージーだが中盤以降、どんどん追い込まれていく。
ランプダウンは最初ハードだが、「回復するペダリング」をうまく行えれば、後半も耐えきれる。
心拍変動を見ると対照的で、ランプアップは心拍数が右肩上がり、ランプダウンは右肩下がり…とまではいかないがほぼ一定をキープしている。
完遂したが、それにしてもLT域のワークアウトは苦手だ。ストレスに晒されてじわじわと精神を病んでいくような、そういうキツさがある。
関連情報
SARISサポートライダー活動について
2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。
トレーニングにはSaris H3を使用しています。