トラック競技のインディビデュアルパシュート(個人追い抜き)をシミュレートしたワークアウト。
男子は4km、女子は3kmのタイムを競うこの競技では、スタート後全開で加速し、高出力を維持して巡航し、ゴール前では残る力を振り絞ってスプリントする。
無酸素運動能力がタイムを左右する1kmTTとは異なり、「個抜き」では無酸素運動に加え、高いVO2MAXも必要になる。
ワークアウト
https://whatsonzwift.com/workouts/athlete-inspired/sarah-storey-individual-pursuit
メニュー
- アップ
- 55→75% 5分
- 90% 15秒 (90rpm)+65% 45秒 (85rpm)
- 100% 15秒 (100rpm)+65% 45秒 (85rpm)
- 110% 15秒 (110rpm)+65% 45秒 (85rpm)
- 55% 2分 (85rpm)
- 3セット×(150% 15秒 (110rpm)+65% 45秒 (85rpm))
- 55% 2分
- メインセット
- 3セット×
- 150→102% 30秒
- 102% 3分
- スプリント フリーライド 20秒
- レスト 55% 4分 ※セット間のみ
- 3セット×
- クールダウン
- 55→35% 5分
ワークアウトについて
サラ・ストーリーは、競泳とサイクリングあわせて14個の金メダルを持つパラアスリート。Zwiftでは、彼女の名前を冠したワークアウトをしばしば見かける。
そんな彼女が得意とする「インディビデュアルパシュート」が今回のテーマ。
インディビデュアルパシュート(個人追い抜き)は、バンクで行うトラック競技。「個抜き」と略されることも多い。
ちょうど半周離れた位置から2人の選手が同時にスタートし、お互いを追いかける様子からパシュート(追跡)という名前がついている。
競技距離は男子は4km、女子は3kmで、先にゴールした選手、あるいは追いついた選手が勝者となる。
4km個抜きの世界記録は4分1秒934、国内記録は4分15秒889。女子3kmは世界記録が3分16秒937、日本記録が3分33秒740。
世界トップクラスの選手でも3分、4分以上踏み続ける「個抜き」。アマチュアでは、瞬発力だけでなく、有酸素運動能力、すなわちVO2MAXが重要になってくる。
このワークアウトでは次のような3ステップで個抜きの踏み方をシミュレーションしている。
- スタートダッシュ 150→102% 30秒
- 巡航 102% 3分
- スプリント フリーライド 20秒
停止状態からスタートするため、最初30秒は無酸素域でペダルを踏んで、速やかに速度を上げる。
巡航速度に達したら、LT域(実戦ではもっと高いパワー)でペダルを回し続ける。
そして最後20秒は、残る力を全て振り絞ってスプリント。
このワークアウトでは競技に比べると少し低めのパワー設定になっているが、4分間のレストを挟んで3セット行うことを頭に入れておきたい。
なお、3~4名のチームで行うチームパシュート(団体追い抜き:団抜き)という種目もあり、こちらは先頭交代のたびにインターバルがかかる。また、先頭交代する戦略やテクニックもポイントになる。
ワークアウト実走
高負荷のメニューらしく、ウォーミングアップは入念。
足慣らしのあと、15秒間のバーストを合計6本も行ってから、3つのステップで構成されるメインセットへ。
- スタートダッシュ 150→102% 30秒
- 巡航 102% 3分
- スプリント フリーライド 20秒
意外と負荷が低いのでは?と思ってまずは強度105%で挑戦。
スタートダッシュと巡航は問題なく踏めたが、最後のスプリントで一気に負荷がかかり、いきなりオールアウト寸前に。
4分のレストでは回復しきれず、この疲労を2ブロック目に持ち込んでしまう。
巡航区間の途中でパワー維持すら困難になってきたので、強度を100%に戻して続行。
2回めのレストで仕切り直して第3ブロック。今回はちゃんとスプリントできた。
トレーニングの疲労が溜まっており、今回は思うように踏めなかった。
L4,L5で踏んだ後のスプリントというのは想像以上に負荷がかかるようで、脚へのダメージも大きいし心拍数も跳ね上がる。
高強度メニューを行う場合は特に、入念なアップとクールダウン、そしてトレーニング前後のケアは欠かさないようにしたい(自戒も込めて)。
関連情報
SARISサポートライダー活動について
2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。
トレーニングにはSaris H3を使用しています。