ヒルクライム中のアタックを想定したメニュー。
内容としては無酸素インターバルで、90rpmのケイデンス指定がある。1分の間、高トルクで高出力を保つペダリングスキル、2分のレストで脚を回復させる能力など、ヒルクライムレースに限らず様々な場面に応用できるワークアウトだ。
Climbing > Hill Attacks
https://whatsonzwift.com/workouts/gcn/power-climbs-hill-attacks
メニュー
- アップ
- 25→75% 10分
- 3セット×(75% 1分 (110rpm)+50% 1分 (80rpm))
- メインセット
- 81% 5分
- 10セット×(140% 1分 (90rpm)+50% 2分 (80rpm))
- クールダウン
- 75→25% 10分
ワークアウトについて
2023年10月のアップデートで、Zwiftのワークアウト一覧が整理された。
ヒルクライム向けメニューを集めた「Climbing」に属するこのワークアウトは、旧GCN Power Climbsグループのひとつだ。
メインセットは、1分-2分の無酸素インターバル。
10セット×(140% 1分 (90rpm)+50% 2分 (80rpm))
FTPの140%という高出力を長時間維持することは不可能だ。FRC(無酸素運動エネルギー貯蓄量)から計算すると、標準的なサイクリストはおよそ2分半で力尽きるペースだ。
そこで、このワークアウトでは細切れのインターバルとし、間にレストを挟むことで、この領域に10×1分=10分間滞留することができる。
このメニューは、ヒルクライム中のアタックをシミュレーションした内容となっており、一般的な無酸素インターバルと比べて、以下の2点がポイントだ。
- 無酸素インターバルとしては長めの、1分という継続時間
- 90rpmのケイデンス指定
1分という継続時間は、これだけの強度の無酸素インターバルとしては長めの部類だ。脚には相応のダメージが加わる。
ただし、レストが2分間もあるため、次のセットまでの回復を長くとる(=dFRCを回復)ことができる。しっかりと脚を休めよう。
また、ヒルクライムを想定しているため、(パワー域に対しては)やや低め、90rpmのケイデンス指定がある。
通常、無酸素インターバルは高回転でペダリングし、回転数でパワーを絞り出す。
しかしこのメニューでは、高いトルクでクランクを回すことを強いられる。
踏み足だけでは高出力を1分間ホールドできない。脚の筋肉をすべて活用し、駆動力を加え続けよう。
ワークアウト実走
メニュー再編に伴って「GCN」の名前はなくなってしまったが、ウォーミングアップ時の高回転ペダリングドリルにかつての面影を感じることができる。
5分間のテンポ走に続き、メインセットへ。
1分間 FTP140%はかなりの負荷だ。しかも、90rpmのケイデンス指定のおかげで脚への負担は確実に大きくなっている。
特に、残り30秒はギリギリの領域。ハンドルを引き付けて踏むだけでなく、クランクを回すようなペダリングを習得していないと回復不可能なダメージを負ってしまう。
ただ、ハードなダッシュのかわりにレストが2分間あるのは救いだ。
2本目、3本目とこなすうち、インターバルのリズムを掴み、身体も高負荷に慣れてくる。一方、ダメージも徐々に蓄積されていく。
5本目を終え、「まだ半分か」と思う一方、パワーの面では僅かに余裕を感じたので、6~10本目は負荷5%アップ、すなわちFTP147%相当でチャレンジ。
一段階ペダルが重くなったが、無理ではなさそうだ。
ペダリングが乱れないよう、下を向かないように意識しながら、なんとか10本目をクリア。
ただ限界が近かったようで、クールダウン中に思い切り脚を攣った。
高負荷のインターバルメニューで良い感じに追い込めた。
もうすぐ始まるシクロクロスシーズンに向けて、レース向きの脚に仕上がってきた実感がある。
関連情報
SARISサポートライダー活動について
2020年12月よりSARIS JAPANサポートライダーとなり、
インドアトレーニングやバーチャルライドを盛り上げる活動を行っています。
トレーニングにはSaris H3を使用しています。